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Vine Linux 6.3を使ってみた

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こんにちは。今回のテーマは『Vine Linux 6.3を使ってみた』です。ご存知の通りVine Linuxは国産ディストロとして日本語がまともに使えるLinuxとして人気を集めたディストリビューションです。現在では日本語環境が整ったディストリビューションが増えてきて以前程の存在感がなくなってきていますが、Vine Linuxの快適さをお伝えできればと思い記事を書きました。
【関連記事】
Vine Linux 6.3をインストールする



【目次】
Vine Linuxってどんなディストロ?
ルック&フィール
日本語環境
パッケージ管理

Vine Linuxってどんなディストロ?

バランスを大切にしたディストリビューション

大容量か質素か?最新か安定か?多機能かシンプルか?多くのディストロが独自の視点からこれらの問題に取り組み、理想の姿を追って開発を進めています。Vine Linuxに対する筆者の感想を一言で述べるなら「安心して使えるバランスに調整されたディストロ」だと思います。

必要なものをユーザー目線で詰め込んだ

Vine LinuxはArch LinuxやFedoraのように最新のパッケージを導入しません。むしろ少々枯れたパッケージで構成されています。そして初期状態では厳選されたパッケージだけがインストールされています。インストール時に「デスクトップ」または「すべて」を選択した場合はオフィス系ソフトからグラフィック、マルチメディアまで一通りのものは揃っています。

一方で、Vine LinuxのVine Linuxは「あれもこれも」とユーザーには提供しない姿勢です。「取り敢えずこれ使ってみて下さい」といって提供してくれます。必要なものをセンスよく提供する姿勢は「無印良品」を連想させます。(ただ、個人的にはPython3は標準で入れておいて欲しかったです。)

カスタマイズ性も備えている。

Vineの公式リポジトリにあるパッケージは巨大なパッケージ図書館であるDebianと比較すると質素に見えます。しかし、ユーザーからLinuxのカスタマイズ性を奪ったわけではありません。Vine Plusというメインパッケージには入れなかったパッケージリポジトリを有し、ユーザーに選択肢も提供しています。

RedHat系の名残が残る

Vine Linuxは現在ではベースディストリビューションをもたず独自に開発が進められていますが、歴史的にはRed Hatベースで開発されてきました。現在でもその名残は随所に残っています。例えばinitデーモンの設定はRedHat系のコマンドであるchkconfigを使います。

UEFIには未対応

公式から配布されているインストールメディアはUEFIには未対応です。(公式には明記されていませんが、筆者環境では起動しませんでした。)UFEIブートのマシンにVine Linuxをインストールする場合はレガシーモード(BIOSモード)で行うことになります。

ルック&フィール

GNOME2による統一感のあるデスクトップ

操作性や安定性から敢えてGNOME3を採用せずにGNOME2を標準のデスクトップに採用しています。GNOME2が分からない方はMATE(GNOME2派生のデスクトップ環境)を想像して頂ければと思います。落ち着いていて機能的なデスクトップ環境です。初期状態では外見はVine Linux用にデザインされたスキンになっています。
ログイン画面(GDM)
03

デスクトップ画面(GNOME2)
01

外観デザインの切り替え
02

日本語環境

VLゴシックによる見やすい日本語

標準のフォントはVLゴシックというM+をベースにProject Vineによって作成されたフォントを採用しています。とても見やすくVine Linuxにより一層の統一感を与えています。

安定感のある日本語表示

さすがは国産ディストロと言うべきでしょうか。ちょっとしたヘルプやmanコマンドでも安定した日本語が表示されます。ところどころ英語混じりだとかメニューの一列がなぜか文字化けなどということもなく、とても自然に日本語がシステムに組み込まれています。

システムの日本語は初期状態では先に述べたVLゴシックで表示され、システムと言語がとても調和しています。日本語のフォントがカクカクで「英語のシステムに無理やり日本語入れました」という感じがなく好印象です。

ibus-mozcによる快適な日本語入力

インストールした直後から「全角/半角」キーを押せば日本語入力の切り替えが可能な状態になっています。IMにはibusを、IMEには日本語入力に定評のあるMozcを採用しています。何の設定もなしで当たり前のように日本語入力ができるというのは嬉しいです。

04

パッケージ管理

パッケージ管理はAPT-RPM

パッケージ管理はAPT-RPMを採用しています。つまり本来Debパッケージ用の管理システムAPTをrpm用に移植したシステムを使用しています。よってDebianやUbuntu等のDeb系を使ってきた方なら戸惑うことなく利用できると思います。パッケージの検索、インストール、アップデートは全てAPTコマンドで利用できます。

パッケージ管理にAPTを採用するならDebパッケージ採用すれば良いのではと思ってしまうのですが、Red Hat系ディストロとしてrpmパッケージを扱ってきた経緯があり、今後もVine Linuxはrpm系のディストロであると思われます。

GUIも充実

基本的なパッケージ管理のGUIアプリケーションはAPTのGUIフロントエンドであるsynapticですが、Vine独自のパッケージマネージャー vine-app-installはアプリケーションの検索やインストールを快適にしてくれます。コマンド操作に不慣れな方でも取っ付き易くオススメです。

vine-app-installの初期画面
05

ライセンス問題のあるソフトもself-buildシステムで解決

Vine Linuxではライセンスや特許、特定の国での法律によりバイナリによる配布が困難なソフト(特に動画関係など)をself-buildパッケージとして配布しています。自動でソースからバイナリがビルドされるself-buildシステムによりユーザーは通常のバイナリパッケージと同様にパッケージの導入ができる用になっています。

最後に

Vine Linux6.3を使った感想というよりはVine Linuxの紹介になってしましましたが、Vineの魅力が伝われば幸いです。また、今回は記事内では触れませんでしたが、バグ報告や質問も日本語で気軽にできるところが魅力的です。Linuxを使う壁が英語となっている方にはとても使いやすいディストリビューションだと思います。Vine Linuxをより知りたい方は公式ページへどうぞ

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Slackware14.1でsbopkgを使いパッケージを管理する

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こんにちは。今回のテーマは『Slackware14.1でsbopkgを使いパッケージを管理する』です。SlackBuilds.orgについては以前の記事で書きましたが、この半公式のパッケージリポジトリの存在は今やSlackwareにとってとても大きな存在になっていると思います。今回はそのSlackBuilds.orgをより使いやすくするツールについて取り上げたいと思います。
【関連記事】
Slackware14.1でSlackBuilds.orgを利用したパッケージ管理



【目次】
SlackBuilds.orgでSlackwareはもっと便利に
sbopkgって何が出来るの?
sbopkgを導入する
sbopkgを実際に使ってみる

SlackBuilds.orgでSlackwareはもっと便利に

Slackwareを古くから使っている方からは「最近のスラッカーは軟弱になった」との批判もあるでしょうが、筆者は便利なものは利用すれば良いという考えの持ち主なのでSlackwareが半公式とは言えSlackBuilds.orgのようなビルドスクリプト用のリポジトリを備えたことは大変喜ばしいことだと思っています。

SlackBuilds.orgの活用の仕方についてはSlackware14.1でSlackBuilds.orgを利用したパッケージ管理をご覧ください。

sbopkgって何が出来るの?

とても簡単に言うとオンライン上のSlackBuilds.orgリポジトリとローカルをつなぎ、目的のパッケージをビルドからインストールまでをシームレスに行えるアプリケーションです。Arch Linuxを使ったことがある方はAURヘルパーであるyaourtやpackerのSlackware版だと考えれば良いと思います。

sbopkgを導入する

sbopkgのインストール

sbopkg.orgからパッケージをダウンロードしてきます。ファイル名はsbopkg-version-noarch-1_cng.tgzです。今回は以下のようにwgetを使って~/tmpにダウンロードしてインストールしてみます。

$ su -
root# cd /tmp
root# wget http://sbopkg.googlecode.com/files/sbopkg-0.37.0-noarch-1_cng.tgz
root# installpkg sbopkg-0.37.0-noarch-1_cng.tgz

sbopkgのコマンド

以下にsbopkgのよく使うオプションを載せておきます。全てのオプションを調べるにはsbopkg -hでヘルプ画面を表示させて下さい。

オプション 操作
-b パッケージ名 パッケージをビルドする
-c パッケージの更新情報をチェックする
-d ソースをダウンロードする
-i パッケージ名 パッケージをビルド後にインストールする
-g 検索語句 パッケージを検索する
-p インストールされたSBoパッケージを表示
-P 未インストールのSBoパッケージを表示
-r オンラインリポジトリと同期する

sbopkgを実際に使ってみる

今回は実際にAsunderというCDリッピングソフトをsbopkgを使ってインストールしてみましょう。AsnderについてはAsunder : Linuxで使えるCDリッピングソフトをご覧ください。

パッケージの検索

まずはasunderがSlackBuilds.orgにあるか検索してみます。

root# sbopkg -g asunder

出力例
01

パッケージのビルド

インストールせずにビルドだけする場合は以下のコマンドを実行します。

root# sbopkg -b asunder

ビルドされたパッケージは/tmpディレクトリ以下にあります。このパッケージはinstallpkgコマンドでインストール可能です。

パッケージのインストール

ビルドからインストールまでを一貫して自動で行う方法もあります。恐らくこちらの用途のほうが需要は多いと思います。ではAsunderをインストールしてみましょう。

root# sbopkg -i asunder

続けるか聞かれるので「P」を押して続けます。
02

Asunderがインストールできました。
03

Slackware14.1でソースからパッケージを自作するで紹介した方法に比較してずっと簡単にインストールできたと思います。

最後に

Linuxディストリビューションの中でも長い歴史を持つSlackwareですが、簡素な作りは維持したまま徐々に時代に合わせた進歩を遂げていると思います。オンラインリポジトリからの依存性解決を自動化しないところは如何にもSlackwareらしいところですが、個性を保ったまま進化するSlackwreを見守っていきたいと思います。

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Xubuntu 15.04の変更点

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こんにちは。今回のテーマは『Xubuntu 15.04の変更点』です。2015年4月23日にUbuntu15.04がリリース予定であり、公式フレーバーであるXubuntuもリリースされる予定です。今回はちょっと先取りしてXubuntu 15.04 Beta2を使ってみましたので簡単に変更点を紹介できればと思います。



【目次】
ほぼXfce 4.12が導入されたXubuntuへ
新しくなったパッケージの紹介
全体的にまとまっていて使いやすい

ほぼXfce 4.12が導入されたXubuntuへ

まずはリリース情報で公開されている各パッケージのバージョンを見て行きたいと思います。以下にXubuntu公式ページで告知されているものを列挙しました。

  • Thunar (1.6.6)
  • tumbler (0.1.31)
  • Xfwm4 (4.12.1)
  • xfce4-panel (4.12.0)
  • xfconf (4.12.0)
  • xfdesktop4 (4.12.0)
  • xfce4-panel (4.12.0)
  • xfce4-settings (4.12.0)
  • xfce4-session (4.12.0)
  • xfce4-power-manager (1.4.3)
  • libxfce4ui (4.12.1)
  • libxfce4util (4.12.1)
  • garcon (0.4.0)
  • Parole (0.8)
  • Mousepad (0.4)

ご覧いただくと解ると思いますが、ほぼXfce4.12が入っていると考えて良い状態だと思います。Xfce4.12に関してはXfce4.12tourを参照して下さい。

新しくなったパッケージの紹介

ここではXubuntu 14.04LTSユーザーからの目線で外見が変わったパッケージを紹介したいと思います。

Mousepad

設定画面が加わり、外見を変更できるようになりました。
01

ウィンドウマネージャー (xfwm4)

Alt + tabによる画面切り替えが従来のデザインから刷新され、ウィンドウのサムネイル表示やリスト形式表示が可能となりました。
ウィンドウサムネイル式の切り替え画面
02
リスト式の切り替え画面
04

外観の設定画面

外観の設定画面は刷新されてより直感的でわかりやすくなりました。
テーマ選択画面
07

アイコン選択画面
08

パネル (xfce4-panel)

Intelligent Hinding機能が加わりました。従来の単純に自動で隠すのとは異なり、場面に応じて出現したり隠れたりします。(慣れるまで多少違和感ありますが…))
03

Task Manager(xfce4-taskmanager)

タスクマネージャーはユーザーインターフェースが新しくなり、フィルター機能が付きました。
05

LightDM Greeter Settingが標準に

LightDM Greeter SettingがXubuntu15.04から標準で設定に加えられました。LightDMのカスタマイズが簡単になりますね。
06

全体的にまとまっていて使いやすい

ここまで新しくなったポイントについて見てきましたが、全体的に見てみるとほぼXfce 4.12が導入されてまとまった作りとなっている印象です。Ubuntuを使っているけど、Xfceを試してみたいと考えている方にも使いやすくオススメできると思います。

また、現在Xubuntu14.04LTSを使っているユーザーは堅牢性や安定性を重視するなら現状維持が良いと思いますが、新たなXfce環境に興味があるのであれば乗り換えるのもありだと思います。

最後に

筆者は現在Xubuntu14.04LTSをメインマシンとして使っていますが、Xubuntu15.04を使ってみて「アップデートしても良いかな」という気になりました。最後に注意点ですが、ベータ版にはまだ不具合が残っています。リリース時には解消されると思いますが、ベータ版を試してみたい方は公式ブログをよく読んで自己の責任で導入してくださいね。

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Linuxで使える画像ビューアを集めてみた

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こんにちは。今回のテーマは『Linuxで使える画像ビューアを集めてみた』です。比較的メジャーで入手しやすいものを集めたのでディストリビューションに関わりなく使ってみることができると思います。尚、記事中のスクリーンショットはXubuntu14.10LTSをメインで撮ったものが多く、補助的にFedora 21、Arch Linuxでも撮っております。



【目次】
Linuxで使える画像ビューアは種類が豊富
Linuxで使える画像ビューアはコレだ
Viewnior
Gwenview
gThumb
Geeqie
Nomacs
Mirage
Ristretto
GpicView
Eye Of GNOME
NeonView

Linuxで使える画像ビューアは種類が豊富

Linuxで動作する画像ビューアは本当にたくさんあります。画像の回転や縮小・拡大表示はもちろん、画像変換や他画面表示など独自の工夫がされたビューアも多くあります。また、シンプルで軽量なものからブラウザつきの多機能なモノまで種類が豊富です。この機会に自分にピッタリの画像ビューアを見つけてみてはいかがでしょうか?

Linuxで使える画像ビューアはコレだ

Viewnior

マウス操作をカスタマイズ可能な軽量ビューア
HP:http://siyanpanayotov.com/project/viewnior/
軽量でシンプルな画像ビューアです。マウスのホイール操作やクリック時の挙動を設定でき、細かい点に配慮された作りになっています。
01

Gwenview

KDE環境向け画像ビューア
HP:https://userbase.kde.org/Gwenview
ブラウザ機能もついてKDE環境とよくマッチします。GTK系のデスクトップ環境でも使えます。
一枚画で表示したとき
02

ラウザモード
03

gThumb

一括画像変換もできる多機能な画像ビューア
HP:https://wiki.gnome.org/Apps/gthumb
ブラウザ機能もついた多機能なビューアです。画像のフォーマット変換が一括で出来るなど編集機能も特徴的です。
04

Geeqie

軽い動作と多機能さでLinuxユーザーに人気の画像ビューア
HP:http://geeqie.sourceforge.net/
シンプルで軽量なのですが、複数枚表示が可能であり使いやすいビューアです。
05

4枚表示モード
06

Nomacs

オシャレで使いやすいQT系の画像ビューア
HP:http://nomacs.org/
シンプルな機能を有しフレームレスビューが可能など都会的なセンスあふれるビューアです。
07

Mirage

軽い動作で定評のあるビューア
HP:
とても軽量でシンプルな画像ビューアです。特に軽量なものを好むユーザーから人気があるようです。
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Ristretto

Xfce標準画像ビューア
HP:http://goodies.xfce.org/projects/applications/ristretto
動作が軽くシンプルなビューアとしてXfceのプロジェクトで開発が進められています。
09

GpicView

シンプルで軽量なLXDE標準の画像ビューア
HP:http://lxde.sourceforge.net/gpicview/
GpicViewは基本的な機能を備えたシンプルなビューアです。「ごちゃごちゃとした機能は不要。シンプルが一番」という方にはオススメです。
10

Eye Of GNOME

GNOME標準の画像ビューア
HP:https://wiki.gnome.org/Apps/EyeOfGnome
GNOMEらしいシンプルさと機能美を提供してくれます。GNOMEユーザーにとってはデスクトップ環境との統一感があり使い心地が良いかも知れません。
11

NeonView

超軽量のシンプル画像ビューア
HP:http://www.tuxarena.com/neonview/download/
サイズ約80kBのシンプルかつ軽量なビューアです。機能的にもビューアとしての機能は十分に備えています。
12

最後に

一つひとつのソフトの機能を解説するというよりは、俯瞰的にLinuxの画像ビューアを取り上げる形式で特集を組んでみました。まだまだ、紹介できていないソフトはありますが、基本的な機能を備えたビューアは紹介できたと思います。普段何気なく使っているビューアもこだわってみると面白いかもしれませんね。

※記事中で扱った画像はパブリックドメイン画像を扱っているsplashbase.coから取得しました。

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DebianやUbuntuで公式パッケージのソースをダウンロード/ビルドする

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こんにちは。今回のテーマは『DebianやUbuntuで公式パッケージソースをダウンロード/ビルドする』です。最近、Debianで公式パッケージのソースをビルドする機会がありまして、改めてAPTってよく出来てるなと思ったので記事にしました。個人的な備忘録的な記事ですので人様の役にはたたないかも知れませんが・・・
【関連記事】
意外に簡単!Debパッケージを自作する方法



【目次】
Debian系はソースのダウンロードもAPTで
Debianの公式パッケージのソースをダウンロードする
ダウンロードしたパッケージをビルドする
ソースのダウンロードとビルドを同時に行うには

Debian系はソースのダウンロードもAPTで

Debian系の公式パッケージはバイナリで配布されているので、通常はAPTでインストールするだけでソースをダウンロードする必要はありません。しかし、プログラムの修正や学習のため等の理由でソースをダウンロードしたいということは結構あります。Debian系のディストロはソースのダウンロードやパッケージのビルドも割と簡単に行うよう工夫がされています。詳しくは公式ドキュメントをご覧ください。

Debianの公式パッケージのソースをダウンロードする

一般的なソースをダウンロードするコマンドは以下となります。

apt-get source <パッケージ名>

今回は例として~/temp/mousepadディレクトリにエディタソフトmousepadのソースをダウンロードしてみます。

$ mkdir -p ~/temp/mousepad/
$ cd ~/temp/mousepad
$ apt-get source mousepad

これでソースがダウンロードされました。package-versionの形式でソースパッケージが展開されています。
01

ダウンロードしたパッケージをビルドする

準備

まず、ビルドに必要なパッケージを揃える必要があります。もし、build-essentialがインストールされていない場合は以下コマンドでインストールします。

$ sudo apt-get install build-essential

APTではソースパッケージをビルドするのに必要なソフトウェアをインストールする機能としてapt-get build-depコマンドがあります。今回はmousepadをビルドするのに必要な環境を整えてみます。

$ sudo apt-get build-dep mousepad

これでmousepadをビルドする環境が整いました。

ビルド

今回は前段でダウンロードしてきたmousepadのソースをビルドしてみます。ビルドは展開されたディレクトリに移動して行って下さい。

$ cd temp/mousepad/mousepad-0.3.0
$ dpkg-buildpackage -b -uc

ビルドが無事に完了すれば以下の様にdebパッケージが作成されています。このパッケージはdpkg -iやgdebiコマンドでインストール可能です。
02

ソースのダウンロードとビルドを同時に行うには

特にソースに修正する必要がない場合はソースのダウンロードと同時にビルドすることも可能です。ただし、前述のビルド準備は必要ですので注意して下さい。ビルド環境が整ったら以下のコマンドを実行するだけで自動的にソースがダウンロードされビルドされます。

例えばmousepadのソースを~/temp/mousepadにダウンロードして自動的にdebパッケージをビルドしたい場合は以下のようにします。

$ cd ~/temp/mousepad
$ apt-get -b source mousepad

実行するとダウンロードとビルドが一度に自動で行われて、マニュアルでソースをビルドした場合と同じ結果となります。

最後に

バイナリパッケージはとても便利で普通に使う分にはソースファイルをダウンロードしてビルドする機会など少ないかも知れません。オープンソースソフトの醍醐味はソースが見れるという点にもあると思います。この記事が何かのお役に立てば幸いです。

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Arch LinuxをUEFI + GPT環境にインストールする

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こんにちは。今回のテーマは『Arch LinuxをUEFI + GPT環境にインストールする』です。最近はUEFI対応のマシンが増えてきてLinuxディストリビューションもUEFI対応が進んでいます。Arch LinuxもUEFIに対応しています。しかし、インストール方法はBIOSマシンと若干異なる点がありますので今回記事にしてみました。
【関連記事】
Arch Linuxをインストールする



【目次】
UEFIマシンが主流に
パーティション管理はMBRからGPTが主流に
インストールメディアの入手
UEFIモードでの起動
インストール準備
パーティショニングとファイルシステムの作成
システムのインストール
システム設定
ブートローダーのインストール
再起動・起動確認

UEFIマシンが主流に

本記事を書いている2015年現在、UEFIはBIOSを代替として主流になってきました。現在新品で販売されているPCやマザーボードの多くがUEFIマシンだと思います。LinuxディストリビューションもUEFI対応のディストリビューションが増えてきました。

まだUEFIに未対応のディストリビューションもあります。もしUEFIマザーボードにインストールする場合には「レガシーモード」等のBIOS互換モードにすることでBIOSマシンと同様のインストールができます。

パーティション管理はMBRからGPTが主流に

UEFIの普及に伴いハードディスクドライブのパーティションテーブルも従来のMBR(マスターブートレコード)からGPT(GUID パーティションテーブル)へ置き換わっていく流れだと思います。

MBRでは2TB以上のパーティションを扱えず、プライマリパーティションの数が4つに制限されるなどの問題がありましたが、GPTでは2TBの壁を越え、パーティションも最大128個(gdiskを使うと更に増やせるらしい)作成可能です。ただ、GPTをBIOS経由で起動するにはブートローダーのインストール場所を工夫するなど従来のMBRと同じ感覚で使えない点もあります。

インストールメディアの入手

Arch LinuxのインストールメディアはUEFIに対応しています。Arch Linuxのダウンロードページからインストールメディアをダウンロードしてください。

UEFIモードでの起動

UFEIマシン側でHDDよりもメディアのブートを優先に設定して下さい。インストールメディアを入れて起動すれば自動的にArch Linuxのブートローダーが起動します。以下のような画面が出るので最初のアイテムを選択します。

この後しばらく真っ黒な画面が続きますが、慌てず待って下さい。Arch Linuxが起動します。
01

インストール準備

キーボードレイアウトの設定

まずはキーボードレイアウトを設定しましょう。

# loadkeys jp106

ネットワーク接続の確立

有線で接続することを強くオススメします。大抵の場合、起動時にネットワーク接続は確立されます。以下コマンドで確認して下さい。

# ping -c 3 www.google.com

もしping: unknown hostのエラーが出た場合はArch wikiを参考にネットワーク接続を確立して下さい。

パーティショニングとファイルシステムの作成

パーティショニングにはgdiskがオススメ

UEFIブートではGPTを使うことが推奨されています。今回もGPTでパーティショニングをします。
Arch Linuxのインストールメディアに同梱されているパーティショニングツールは以下の3つです。

  1. parted:MBR/GPT対応
  2. fdisk:MBR対応
  3. gdisk:GPT対応

PartedはMBRとGPTに対応していますが、少々使い勝手が悪いです。筆者としてはGPTでパーティショニングをする場合はgdiskをオススメします。gdiskは以下コマンドで実行します。(OSをインストールするHDDがsdaの場合)

# gdisk /dev/sda

gdiskを起動したら以下のようにoでGPTのパーティションテーブルを作成します。(この作業で既存パーティションは全て削除されますので注意して下さい)

Command (? for help):o

ESP(EFI System Partition)の作成

UEFIブートをする場合はESPと呼ばれるFAT32でフォーマットされたパーティションを作成する必要があります。容量は512MB程度が推奨されています。

Command (? for help):n
Permission number: 1
First sector     : 何も押さずエンター
Last sector      : +512M
Hex code or GUID : EF00

その他のパーティショニング

ESP以外は自由にパーティショニングして下さい。root,swap,home等のパーティションに分けるのが一般的です。今回はrootとswapのみ作成します。

swapパーティション(作成例)

Command (? for help):n
Permission number: 2
First sector     : 何も押さずエンター
Last sector      : +1G
Hex code or GUID : 8200

rootパーティション(作成例)

Command (? for help):n
Permission number: 3
First sector     : 何も押さずエンター
Last sector      : 何も押さずエンター 
Hex code or GUID : 8300

今回はこのようなパーティションにしてみました。
02

ファイルシステムとswapの作成

ESPのフォーマット

# mkfs.vfat -F32 /dev/sda1

Linuxファイルシステム(ext4)のフォーマット

# mkfs.ext4 /dev/sda3

スワップの作成と読み込み

# mkswap /dev/sda2
# swapon /dev/sda2

パーティションのマウント

先ほど作成したパーティションをマウントしましょう。まずはルートからです。

# mount /dev/sda3 /mnt

次にESPを/mnt/bootにマウントします。ESPの場所は後に重要になってきます。

# mkdir /mnt/boot
# mount /dev/sda1 /mnt/boot

システムのインストール

ミラーリストの設定

インストールするためのシステムをダウンロードするミラーを設定します。以下コマンドで設定ファイルを開きます。設定例のように使いたいミラーを一番上にコピーします。

# nano /etc/pacman.d/mirrorlist

##
## Arch Linux repository mirrorlist
## Sorted by mirror score from mirror status page
## Generated on YYYY-MM-DD
##
Server = http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ArchLinux/$repo/os/$arch

インストール

ではシステムのインストールの準備が整いましたのでマウントした/mntにシステムをインストールしていきます。以下コマンドを実行します。

# pacstrap -i /mnt base base-devel

fstabの作成

# genfstab -U -p /mnt >> /mnt/etc/fstab
# nano /mnt/etc/fstab

システム設定

以下ではインストール時に必要と思われる設定項目につき設定を行っていますが、必ずしもこのタイミングで行う必要のあるものばかりではありませんので、再起動後に行ってもOKをですが最低限rootパスワード設定は忘れずに行って下さい。

新システムへの移動

さて、必要なファイルのコピーは完了したので、新しいシステムに入っていきます。以下コマンドを実行して下さい。

# arch-chroot /mnt /bin/bash

ロケール設定

# nano /etc/locale.gen

以下の行をコメントアウトします。

en_US.UTF-8 UTF-8
ja_JP.UTF-8 UTF-8 

次に以下コマンドを実行します。

# locale-gen

次にlocale.confファイルを作成します。この段階では日本語設定はせずに、GUI環境導入後に設定することをオススメします。

# echo LANG=en_US.UTF-8 > /etc/locale.conf
# export LANG=en_US.UTF-8 

コンソールフォントとキーボードレイアウトの設定

/etc/vconsole.confファイルを作成します。

# nano /etc/vconsole.conf 

以下のフレーズを記載します。(フォントなどはお好みでどうぞ)

KEYMAP=jp106
FONT=Lat2-Terminus16

エリア設定

次にエリア設定をします。以下のコマンドは日本在住の場合です。海外にお住まいの場合は/usr/share/zoneinfo/ディレクトリ内の地域とエリアを選択して下さい。

# ln -s /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime

時刻設定

ハードウェアクロックをUTCに設定します。

# hwclock -u -w

ホスト名の設定

以下コマンドを実行してホストネームを設定します。

# echo ホスト名 > /etc/hostname

ネットワーク設定

再起動後にネットワーク接続が有効なようにdhcpcdサービスを有効にしておきましょう。(NetworkManagerを使う場合はそちらを有効にします)

# systemctl enable dhcpcd.service

rootパスワード設定

この設定を忘れると再起動後にログインできなくなります。以下コマンドを実行して忘れず設定しましょう。

# passwd 

ブートローダーのインストール

今回はGRUBをインストールすることにします。gummibootをインストールしたい場合はArch Wikiを参考にしてください。

Grubのインストール

grubと他の必要なパッケージをインストールします。今回はx86_64を前提として説明しています。Grubはpacmanでインストールしただけでは設定が反映されないのでgurb-installを実行します。

# pacman -S grub dosfstools efibootmgr
# grub-install --target=x86_64-efi --efi-directory=/boot --bootloader-id=arch_grub --recheck --debug
# grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg

UEFIファームウェアによってはブータブルスタブが特定の名前で特定の場所に置かれていないと起動できないものがあります。念の為に以下のコマンドを実行しておきます。

# mkdir /boot/EFI/boot
# cp /boot/EFI/arch_grub/grubx64.efi  /boot/EFI/boot/bootx64.efi

再起動・起動確認

インストール作業はここまでです。では再起動して起動できるか試してみましょう。まだchrootでインストール先のシステムに入っているのでexitします。

# exit

インストールメディアを抜いて以下のコマンドで再起動します。

# reboot

以下の様にGRUB画面が出てArchが起動できればUEFIブート成功です。
03

現段階ではGUI環境が入っていませんのでArch wikiや以下の記事を参考にしてください。
Arch Linuxのインストール後の環境設定まとめ

最後に

少々長くなりましたが、UEFI環境にArch Linuxを導入する際のお役に少しでも立てばと思い記事にしました。ブート周りの変更に戸惑う声もあると思いますが、今後主流になっていくUEFIブートには馴染んでおく必要があるかなと思いました。

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Debian 8.0 Jessie リリース

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こんにちは。今回のテーマは『Debian 8.0 Jessie リリース』です。2015年4月25日にDebian 8 Jessieがリリースしました。Linuxファンの中には楽しみにしていた方も多いのではないでしょうか?Debianのメジャーアップグレード公開は2年ぶりとなります。



【目次】
2年間の成果Jessieリリース
大幅なパッケージの更新
標準デスクトップはGNOME
起動システムはsystemdへ
日本語入力はuim-mozc

2年間の成果Jessieリリース

2013年5月にリリースされたWheezy 7.0から2年を経て新たなDebianがリリースされました。大幅なパッケージの更新やSystemdの導入などが話題となっていますね。また、Jessieインストーラは多くのUEFIファームウェアのサポートを改善し、32ビット上のUEFIブートでのインストールもサポートしています。Debian Jessieは今後5年サポートされる予定です。

画像は筆者のDebian Jessie
01

大幅なパッケージの更新

メジャーアップグレードに伴い多くのパッケージが更新・追加されました。全体のパッケージ数は43000以上となっています。更新された主なパッケージは以下の通りです。

パッケージ バージョン
Apache 2.4.10
GIMP 2.8.14
GNOME 3.14
GCC 4.9.2
Icedove 31.6.0
Iceweasel 31.6.0esr
KDE 4.11
LibleOffice 4.3.3
Linux カーネル 3.16
MariaDB 10.0
OpenJDK 7u75
OpenSSH 6.7p1
Perl 5.20.2
PHP 5.6.7
Python 2.7.9
Python3 3.4.2
Samba 4.1.17
Tomcat 7.0.56/8.0.14
Xfce 4.10

標準デスクトップはGNOME

Debianには一時期デフォルトデスクトップをXfceにする動きもありましたがJessieではGNOMEが標準となりました。GNOMEは3.14になり全体的なデザインが刷新されて、よりユーザーフレンドリーになったと思います。また、タッチスクリーンサポートが統合されて複数指でのジェスチャーによる操作が可能になりました。
GNOME 3.14に関する点はコチラをご覧ください。

その他のデスクトプはKDE,Cinnamon,MATE,Xfce,LXDEが選択できます。
画像はGNOMEデスクトップ
02

起動システムはsystemdへ

標準のinitシステムがsysvinitからsystemdに変更されました。これは現在のLinuxディストリビューションのメジャーな流れでありDebianもこの流れに乗った形になりました。今後はsystemctlコマンドを中心にinitシステム周りの設定を行っていくことになります。

余談ですが、systemdの導入に反対した人々がdevuanというプロジェクトを立ち上げています。今後はこちらの動きにも注目していきたいと思います。

日本語入力はuim-mozc

日本語入力はWheezyに引き続きUimが標準となっています。インストール時に日本語を選択してデスクトップ環境をインストールするとuim-mozcがインストールされます。「半角/全角キー」で英語と日本語入力を切り替えられます。個人的には手動でツールバーを起動した方が使いやすくなると思います。

最後に

全体的にパッケージが新しくなり洗練された感じのDebianとなったと思います。従来から大きく変わった点はinit周りだと思います。これまでSysVinitに親しんだ方にはSystemdの導入は複雑な思いがあるかも知れません。反対意見も出されたSystemdの導入ですが、ここ最近のLinux開発の流れにDebianでも抗うことはできなかったと言うべきでしょうか?

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Slackware14.1のブートローダをLILOからGRUBに変更する

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こんにちは。今回のテーマは『SlackwareのブートローダをLILOからGRUBに変更する』です。Linuxで有名なブートローダと言えばLILOとGRUBが浮かぶのではないでしょうか?今回はSlackwareで標準となっているLILOからGRUBに変更してみます。
【関連記事】
Slackware 14.1をインストールする



【目次】
LILOからGRUBへ
GRUBのインストール
GRUBからLILOに戻す

LILOからGRUBへ

インストールメディアからインストールを完了した直後はブートローダがLILOに設定されると思います。LILOとGRUBはどちらもLinuxでは有名はブートローダですが、多くのディストリビューションで標準とされているGRUBを使いたい方も多いかと思います。ブートローダの切り替えは簡単なコマンドで完了します。

尚、今回はMBR/BIOS環境を想定しております。

GRUBのインストール

システムへのインストール

インストーラーで”Install everything”を選択している場合はGRUBもインストールされているはずです。以下コマンドでGRUBが出てくればインストールされています。

$ ls /var/log/packages/ | grep grub

インストールされていない場合はslackpkgで以下のようにインストールしてしまいましょう。slackpkgに関してはコチラをご覧ください。

root# slackpkg install grub

起動ドライブへのインストール

システムにGRUBが入りましたので起動ドライブにインストールしていきます。以下コマンドを実行します。(今回は/dev/sdaにインストールします)

root# grub-install /dev/sda
root# grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg

※必要があれはgrub-mkconfig実行前に/ete/default/grugを編集して下さい
これでGRUBがシステムのブートローダーとしてインストール・登録されました。

起動確認

では再起動してGRUBが起動するかを見てみます。無事にGRUBが起動しました。
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GRUBからLILOに戻す

やはりLILOに戻したいという場合はどうすれば良いのでしょうか?Linuxの場合はブートローダーをMBRに再インストールすれば上書きしたブートローダーを使えますのでLILOをMBRに再インストールすれば良いことわけです。LILOの再インストールは以下の様にします。

root# lilo -b /dev/sda

これでLILOで起動することが出来ます。
03

最後に

今回はGPT/BIOS用のブートローダーに関して触れましたが、時代はGPT/UEFIに移り変わってますね。SlackwareではUEFIブートはELILOが標準となっています。GRUBもUEFIブートで使えますが、少々設定が複雑です。別の機会に触れられればと思います。

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SoundConverter:Linuxで使えるオーディオファイル変換ソフト

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こんにちは。今回のテーマは『SoundConverter:Linuxで使えるオーディオファイル変換ソフト』です。オーディオファイルnのフォーマット変換はLinuxでも簡単に行えます。今回はGUIで気軽に使えるSoundConverterというソフトを紹介します。


手軽に使えるGUIツール

Linuxで音楽ファイルのフォーマットを変換する方法としてはコマンドラインによる方法もよく知られていますが、今回紹介するSoundConverterはGUIツールで簡単に変換できます。

SoundConverterを使うとOgg Vorbis, AAC, MP3, FLAC, WAV, AVI, MPEG, MOV, M4A, AC3, DTS, ALAC等の音楽ファイルをMP3,WAV,FLAC,Ogg Vorbis形式に変換できます。詳細は公式サイトをご覧ください。
01

SoundConverterを導入しよう

インストール

Sound Converterは有名なソフトウェアなので各ディストリビューションで提供されていると思います。ここでは一例を挙げるに留めます。

Arch Linux
以下コマンドでインストールします。

$ sudo pacman -S soundconverter

Debian系(Ubuntu,Linux Mint等)
以下コマンドでインストールします。

$ sudo apt-get install soundconverter

Gentoo
以下コマンドでインストールします。

$ sudo emerge --ask soundconverter

Gstreamer Pluginsのインストール(任意)

各種フォーマットへ対応するためgstreamerプラグインをインストールします。

Arch LinuxユーザーはSoundConverterインストール時に提案パッケージとしてgstreamer0.10-pluginsが提示されます。お好みでインストールして下さい。

$ sudo pacman -S gstreamer0.10-plugins

UbuntuでMP3をサポートするためには以下コマンドでプラグインをインストールして下さい。

$ sudo apt-get install gstreamer0.10-plugins-ugly-multiverse

設定

設定ボタンを押して設定画面を開きます。(以下図)
03
設定画面はさほど難しくないと思います。設定項目は大まかに3種類です。

  1. 変換後のファイルの保存先
  2. 変換後のファイルの名前の付け方
  3. 変換フォーマットと品質

設定画面に従い設定を行います。

オーディオファイルを変換しよう

とてもシンプルなUIなので特に説明は不要だと思います。変換したいファイルを追加して変換ボタンを押すだけの簡単操作です。

(1)音楽ファイルの追加
ファイルの追加はドラッグアンドドロップ操作でも追加できますし、ファイルやフォルダの追加のボタンを押しても可能です。

(2)変換
変換ボタンを押せば設定画面で設定した音楽ファイルフォーマットに変換されます。

最後に

SoundConverterはGUIベースで手軽に音楽ファイルのフォーマットを変換できる非常に便利なツールです。GNOMEデスクトップ向けですが、KDE環境でも動作しますし、インストールしておいて損はないツールだと思います。


Linuxで使えるデスクトップ環境2015

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こんにちは。今回のテーマは『Linuxで使えるデスクトップ環境2015』です。今回紹介するデスクトップ環境はすべてオープンソースで開発が進んでおり、Linuxに限らず多くのオープンソースOSで使うことが可能です。筆者の独断と偏見でデスクトップ環境をレビューしてみたいと思います。



【目次】
デスクトップ環境を変えれば操作性が大きく変わる
実用的で使いやすいデスクトップ7選
GNOME
KDE
Xfce
LXDE
MATE
Cinnamon
Enlightenment

デスクトップ環境を変えれば操作性が大きく変わる

GUI環境が一般的となった今日ではデスクトップ環境とはコンピューターの顔のような役割を果たしています。Macが使いやすいとかWindows 8がイマイチという話は大抵UI(デスクトップ環境)に関することだと思います。MacやWindwosがデスクトップ環境をシステムと不可分な存在として売りだしたためにデスクトップ環境(UI)=OSという認識が出来上がっているように感じています。

しかし、ご存知の通りLinuxやBSDのフリーOSではデスクトップ環境を選択することが出来ます。各デスクトップ環境は独自の歴史と特徴を持ち、それぞれに熱心なファンを持っています。もし、今お使いのデスクトップ環境が気に入らないのなら変更するというのも一つの手です。(カスタマイズするというのもありですが)

お気入りの環境を長く使うのも良いですが、せっかく選択の自由を手にしているのですから気分を一新する意味でもデスクトップ環境を変えてみてはいかがでしょうか?

実用的で使いやすいデスクトップ7選

GNOME

シンプルな見た目と洗練されたデザインの都会派デスクトップ環境
公式HP:https://www.gnome.org/
すっきりしたデザインでごちゃごちゃとしたボタンなどは極力排除しています。デスクトップはスッキリとしていて無駄がなくアプリケーションの名前が羅列されたメニューバーすら存在しません。その点でこれまでのデスクトップ環境とは大きく異なっていて斬新な印象を与えます。ただ、クラシカルなデスクトップ環境に慣れた方には少々使い勝手が悪いかも知れません。

見た目ばかりで機能面がおろそかになっているということではありません。通常のデスクトップからモードを切り替えたアクティビティ画面では開いているウィンドウやワークスペースが一望でき、大きなアプリアイコンからアプリを起動できるなど機能的です。検索バーはアプリだけでなくファイルの検索やアドレス帳との連携や編集中のファイル名まで管理してくれる優れもので、ユーザーの利便性を考慮した機能が詰まっているデスクトップ環境です。

GNOMEはDebian,Fedoraで標準デスクトップとして採用されるなど、非常にメジャーなデスクトップ環境です。初心者の方でGNOMEを使ってみたい場合はFedoraやUbuntu GNOMEがオススメです。
01

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KDE

派手さと機能美を詰め込んだギミック満載のデスクトップ環境
公式HP:https://www.kde.org/
Windowsライクな見た目と派手なガジェットが前面に出ているKDEはマットなデザインでシンプルを標榜するGNOMEとは好対照なデスクトップ環境と言えると思います。この2つはフリーOSの世界では人気を二分する双璧でありどちらもに熱烈なファンがいます。

KDEはGUIルールキットにQtを採用していて、アプリケーションの外見はQtで統一されています。よってKDEのユーザーは普段使うアプリもQtベースの「KDEアプリケーション」を好んで使う傾向があるようです。見た目の統一感と個々の独立したアプリケーションがそれぞれ力を発揮しKDEの世界観を創りあげているのでカスタマイズが容易という点も魅力の1つです。

執筆時の最新版はKED Plasma 5.3であり高速で強力な環境には根強いファンを形成しています。KDE4から操作感が刷新され、最新版でも操作性は引き継がれています。

KDEは非常に多くのディストロで標準またはそれに準ずるデスクトップ環境として採用されています。Debian,Fedora,Arch,Gentooなど主要デストロから提供されています。Linux初心者でKDEを使いたいかたはKubuntuがオススメです。
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Xfce

堅実で軽快!過不足ない機能を備えた実務派のデスクトップ環境
公式サイト:http://www.xfce.org/?lang=ja
Xfceは1つ1つの完結した機能をもったユニットを組み合わせることでシステムを構築するというUNIX思想に大きな影響を受けたデスクトップ環境です。よってXfceはいくつもの独立したアプリケーション群で出来ており、それらは他のパーツと交換可能になっています。

もちろん他のデスクトップ環境でもこのようなものはありますが、Xfceは意識的に開発されていると言えると思います。その影響かXfceは最小環境から構築するユーザーから好まれて使われているようです。

XfceはDebian,Fedora,openSUSE,Arch等の主要なディストロから提供されています。Xubuntuでは標準デスクトップとして採用されています。
04

LXDE

シンプルで軽快さは抜群。素朴なのに機能的なデスクトップ環境
公式サイト:http://lxde.org/
メジャーなデスクトップ環境のなかでは非常に軽いことで評判です。機能性も必要最低限のものに絞り派手なエフェクトもありません。旧型のマシンで動かす場合にはXfceと並んで候補に挙がるデスクトップ環境だと思います。

特にWindows XPが動いていたマシンを動かす際にはLXDEは大きな力を発揮すると思います。KDEではとても動かないマシンでもLXDEならば使えることもあります。

LXDEはDebian,Fedora,Arch,openSUSE等の主要なディストロで提供されていて、容易に導入可能ですが、試してみるだけならLubuntuのライブDVDが適当かも知れません。
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MATE

シンプルなのにオシャレ。均整の取れたデザインと機能美が魅力
公式サイト:http://mate-desktop.org/
MATEはGNOME2をベースに作られた軽く実務的な性能を追求しており、GNOME3に馴染めなかったGNOME2のファンから人気を集めています。3Dアクセラレータを必要としないためにGNOME3のようなリッチなデスクトップと比べると派手なエフェクトは使えませんが、シンプルにデスクトップ環境を使いたい人には軽くて快適な環境を提供してくれるはずです。

MATEは多くのディストロで導入可能ですが、Linux MintやUbuntu MATEを使ってみるのが簡単かと思います。
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Cinammon

リッチだけど無駄がない。綺麗にまとまった大人のデスクトップ環境
公式サイト:http://cinnamon.linuxmint.com/
大幅に使い勝手を変更したGNOME3(GNOME shell)は必ずしも多くの人に受け入れられたわけではありませんでした。CinammonはリッチなGNOME3をよりクラシカルな使い勝手で使えるように改良したデスクトップ環境です。見た目や使い勝手はMATEと非常に似ていますが、こちらは3Dアクセラレータを必要とするため、低スペックマシンでは動作が重いかも知れません。

Cinnamonを使ってみるにはLinux MintのCinnamon版を使うのが一番簡単です。
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Enlightenment

派手なエフェクトとサイバーなデザインが魅力な遊び心を駆り立てる
公式サイト:https://www.enlightenment.org/
似たようなデスクトップ環境が並ぶ中で異色の存在とも言えるのがEnlightenmentだと思います。サイバーテイストな無機質感と近未来的なエフェクトはスポーツカーのコックピットを連想させます。

KDEやGNOME等の有名なデスクトップ環境との大きな違いは万人に受け入れられることを狙っていない点ではないでしょうか?大衆車ではなくスポーツカーでいたい。そんな開発者たちの心意気を感じるデスクトップ環境です。

Enlightenmentは標準のデスクトップとしての採用は少ないですが、Arch LinuxやGnetoo Linuxで比較的簡単に導入できると思います。
08

最後に

今回はデスクトップ環境に着目し、awesomeやi3のようなウィンドウマネージャーは省略しました。もちろんウィンドウマネージャーを基礎として自分の好みのファイルマネージャーを組み合わせてデスクトップ環境を作ることも可能です。ただ、今回紹介したようなセットで提供されているデスクトップ環境はソフトウェア同士の連携も考慮された作りになっており、初心者の方にはより使いやすいのでは無いかと考えています。

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Debian 8.0 Jessieをインストールする

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こんにちは。『Debian 8.0 Jessieをインストールする』です。Wheezyの登場から2年を経てJessieがリリースされました。今回はSystemdが導入されたリリースとしても注目を集めました。DebianはUbuntuなどに比べると敬遠されるイメージもありますが、とても使いやすいディストロだと思います。この機会に使ってみてはいかがでしょうか?
【関連記事】
Debian 8.0 Jessie リリース


【目次】
インストーラーはでデスクトップ環境の選択部分に変化
メディアの入手
インストールメディアの起動
インストール
再起動・ログイン

インストーラーはでデスクトップ環境の選択部分に変化

WheezyからJessieへメジャーアップデートしたDebianですが、インストーラについては大きな変更はありません。ただ、WheezyではGNOME以外のデスクトップを選択する場合はオプションで設定する必要がありましたが、今回はインストールの手順内で選択出来るようになっています。

メディアの入手

インストールメディアはdebian.orgからダウンロードして下さい。今回はnetinstイメージの32bit版を使ってインストールしてみます。

インストールメディアの起動

インストールメディアから起動すると以下の起動画面が出ます。Graphical Installをしたい場合は”Graphical Install”を選択して下さい。今回は通常の”Install”を選択します。
01

インストール

ではさっそくインストールしていきましょう。インストーラーの手順に従っていけば問題無いと思います。
言語を選択します
02

場所を選択します
03

キーマップ(キーレイアウト)を選択します。
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ホスト名を決めます。特に決まりはありませんので今回は”Debian”にします。
05

ドメイン名を入力します。不明であれば”localdomain”などと入力しておけば良いと思います。
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rootのパスワードを決めます
07

ユーザーアカウントを作成していきます。ユーザーの本名を求められますが必ずしも本名である必要はありません。
08

アカウントのユーザー名を設定します
09

ユーザーのパスワードを設定します
10

ドライブのパーティショニングを始めます。『今回はディスク全体をつかう』を選択します。
11

パーティショニングするドライブを選択します
12

パーティショニング方法を選択します。今回は一番最初の選択肢を選ぶことにします。homeを分離したい場合は2番目を選んで下さい。
13

パーティショニングに問題がなければ書き込みをします
14

「はい」を選択し書き込みを実行します
15

ミラーの選択をします。国内にお住まいの方は「日本」を選択すれば良いと思います。
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国内のミラーが表示されます。今回は一番上のミラーを選択します。
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プロキシの設定をします。必要なければ空欄でかまいません。
18

利用したパッケージの統計値を開発者に匿名で提出するか選びます。お好みでどうぞ
19

システムに必要なパッケージ群を選びます。デスクトップ環境はここで選択します。今回はGNOMEを選びました。
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ブートローダをインストールします。「はい」を選択します。
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ブートローダをインストールするドライブを選択します。通常はシステムをインストールしたドライブを選択します
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おつかれさまでした。ようやくインストールが完了しました。ディスクを取り出して「続ける」を押します。うまく再起動出来ない場合は電源を落として再起動してみて下さい。
23

再起動・ログイン

システムを再起動するとブートローダとしてGRUBが起動します。
24

今回はGNOME環境をインストールしているので、GDMが起動します。インストール時に設定したユーザー名とパスワードでログインしましょう。
25

無事システムが起動しました。(画面はGNOMEのアクティビティ画面)
26

最後に

Debianの通常インストールはFedoraなどと比べると地味ですので抵抗がある方はGraphical Installをオススメします。より親しみやすい画面でインストールが出来ると思います。インストール後に日本語環境も整い使いやすいデスクトップ環境が整っています。昔にDebianのインストーラーで苦労してDebianを諦めた方もJessieが出たこの機会にDebianを使ってみてはいかがでしょうか?

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Vine Linux 6.3でBrother製プリンターを使う

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こんにちは。今回のテーマは『』です。国産ディストロであるVine Linuxは日本人が使いやすいように調整されており、国内には根強いファンをもつディストロです。今回はBrother製のプリンタを使えるようにしてみましたが、非常にスムーズに導入可能でした。これからVine Linuxを使ってみたいけど、プリンタの導入ってどんな感じ?という方のお役に立てば幸いです。
【関連記事】
LinuxでBrother製プリンターを使う
ZorinOS 9でBrother製プリンターを使う
Gentoo LinuxでBrother製プリンターを使う
Arch LinuxでBrother製プリンターを使う
Fedora 21でBrother製プリンターを使う


【目次】
今回の導入環境
準備
プリンタドライバーのダウンロード
プリンタドライバーのインストール
プリンターの追加とテストプリント

今回の導入環境

今回の作業環境です。

Linux Vine Linux 6.3 (32bit,64bit)
プリンター機種 DCP-J525N
接続方法 無線LAN

準備

ディレクトリの作成(通常は不要)

Vine Linux 6.3の場合は以下ディレクトリはデフォルトで作成済みのはずですが、もしない場合は作成しておきましょう。

$ sudo mkdir -p /var/spool/lpd
$ sudo mkdir -p /usr/share/cups/model 

64bit版の場合

FedoraやUbuntuなどの64bit版システムにインストールする場合は32bit用ライブラリのインストールやディレクトリに作成が必要ですが、Vine Linux 6.3では不要です。32bit版と同様にドライバをインストールするだけでOKです。

念のために/usr/lib/cups/filterディレクトリがあるか確認し、ない場合は以下コマンドで作成して下さい。

$ sudo mkdir -p /usr/lib/cups/filter

プリンタドライバーのダウンロード

以下のURLからプリンタドライバーをダウンロードしましょう。
http://solutions.brother.co.jp/support/os/linux/lpr_printer/driver.html
Vine Linuxではrpmパッケージでインストールを行いますので、以下のパッケージをダウンロードしました。お使いの機種に合わせてダウンロードして下さい。

dcpj525nlpr-3.0.1-1.i386.rpm
dcpj525ncupswrapper-3.0.0-1.i386.rpm

01

プリンタドライバーのインストール

今回は上記2つのドライバーを~/Downloadディレクトリにダウンロードしました。以後その前提で話を進めます。
それではドライバーをインストールしましょう。必ずLPRドライバを先にインストールするようにして下さい。

$ cd ~/Download 
$ sudo rpm -ivh dcpj525nlpr-3.0.1-1.i386.rpm
$ sudo rpm -ivh dcpj525ncupswrapper-3.0.0-1.i386.rpm

これでドライバのインストールは終了です。

プリンターの追加とテストプリント

CUPSの設定

Cupsの設定
再起動するとZorinOSはUbuntu同様にCupsはinitシステムに組み込まれ自動で起動しています。ブラウザを起動しhttp://localhost:631にアクセスしましょう。

「管理」タブをクリックします。
02

「プリンターの追加」を押すとユーザー名とパスワードを求められます。rootとパスワードで入ることが可能です。
03

ここで下図のようにAppSocketを選んで下さい。
※「発見されたプリンター」を選ぶとプリント実行時にエラーが出ます
04

socket://[プリンターのIPアドレス]を入力します。
05

プリンターの情報を入力します。
06

ドライバのインストールが上手くいっていれば機種用のドライバを選択できます。問題なければ「プリンターの追加」を押します。
07

テストプリント

テストプリント
「プリンター」タブを選択してメンテナンス項目から「テストページの印刷」を選びます。

設定が上手くいくと図のようなテストプリントが出てきます。
09

最後に

これまで色々なディストロにBrother製プリンタを導入してきましたが、Vine Linux
が一番楽だったと思います。新たにディレクトリを作成する必要もなく、64bit用のライブラリをインストールする必要もなく単純にrpmコマンドでドライバをインストールすればOKという手軽さでした。その手軽さ故か、Vine LinuxでBrother製プリンタを導入している事例があまり見当たらなかったもので記事にしてみました。お役に立てば幸いです。

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Slackware 14.1をUEFI + GPT環境にインストールする

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こんにちは。今回のテーマは『Slackware 14.1をUEFI + GPT環境にインストールする』です。
【関連記事】
Slackware 14.1を使ってみた
Slackware 14.1をインストールする



【目次】
Slackwre 14.1はUEFIブートに対応
インストールメディアの準備
インストールしよう
インストールメディアの起動
パーティショニングとファイルシステムの作成
システムのインストール
ブートローダー(ELILO)のインストール
システムの設定
再起動・ユーザーの設定

Slackwre 14.1はUEFIブートに対応

UEFIブートを公式にサポートしないLinuxディストリビューションもある中でSlackwareは64bit版のみUEFIブートに対応しています。initシステムにBSDスタイルを用いたり、パッケージの依存性解決をユーザーサイドに委ねるなど伝統的な技術を守るイメージが先行するディストリビューションですが、UEFIマシンへの対応は素早かったと思います。

インストールメディアの準備

早速インストールメディアを準備しましょう。http://www.slackware.com/getslack/にアクセスしてtorrentファイルをダウンロードしましょう。今回はSlackware 14.1, 64-bit x86用のDVDイメージをダウンロードしました。

インストールしよう

インストールメディアの起動

64bit版はUEFIブートに対応していますのでインストールメディアを入れて起動すればGRUBが起動します。今回は一番上の”Slackware 14.1 huge.s kernel”を選択しました。
01

キーボードの設定
起動するとすぐにキーボードの設定をするか聞かれます。1を入力して設定画面に入ります。”qwerty/jp106″を選択します。設定が終わったら”OK”を押して次の画面で”1″を押して設定を終えます。
02

パーティショニングとファイルシステムの作成

UEFIではパーティショニングテーブルはGPTが推奨されていますのでGPTでパーティショニングしましょう。GPT用のツールとしてはgdiskとcgdiskが用意されています。お好きな方をお使い下さい。
gdiskを使う場合(インストールドライブがsdaと仮定)

# gdisk /dev/sda

gdiskを起動したら以下のようにoでGPTのパーティションテーブルを作成します。(この作業で既存パーティションは全て削除されますので注意して下さい)

Command (? for help):o

ESP(EFI System Partition)の作成
UEFIブートをする場合はESPと呼ばれるFAT32でフォーマットされたパーティションを作成する必要があります。容量は512MB程度が推奨されています。

Command (? for help):n
Permission number: 1
First sector     : 何も押さずエンター
Last sector      : +512M
Hex code or GUID : EF00

その他のパーティショニング
ESP以外は自由にパーティショニングして下さい。root,swap,home等のパーティションに分けるのが一般的です。今回はrootとswapのみ作成します。

swapパーティション(作成例)

Command (? for help):n
Permission number: 2
First sector     : 何も押さずエンター
Last sector      : +1G
Hex code or GUID : 8200

rootパーティション(作成例)

Command (? for help):n
Permission number: 3
First sector     : 何も押さずエンター
Last sector      : 何も押さずエンター 
Hex code or GUID : 8300

今回はこのようなパーティションにしてみました。
gdiskで表示
02

cgdiskで表示
03

尚、今回はファイルシステムの作成とフォーマットはインストーラーで行ったのでマニュアルでは行いませんでした。

システムのインストール

さてディスクの準備は出来ましたのでインストールをしていきましょう。以下コマンドでインストーラーを起動します。

root# setup

以下のようなインストーラーが起動します。後は基本的にはインストーラーと対話式で進んでいきます。
05

キーボードレイアウトの設定
先ほどと同じです日本のキーボードの場合はjp106を選択
02

ファイルシステムの作成
swapの設定をします。パーティショニングの際にIDをLinux swapにしておくと自動で検出されます。
06

yesで進みます。
07

“OK”でfstabに書き込みます
08

システムをインストールするディスクを選択します。
09

フォーマットします。今回は”Format”を選択します。
10

お好きなフォーマット形式を選択します。今回はext4を選択します。
11

フォーマットが完了するとfstabに書き込むか聞かれるのでOKして進みます。
12

EFI System Partitionが検出されるのでOKを押します。
04

パッケージのインストール
インストールメディアを選びます。今回はディスクでインストールするので1番です。
13

CD/DVDのスキャンはオートで問題ないと思います。
14

インストールするパッケージ郡を選択します。選択と解除はスペースキーで行います。良ければ”OK”で進みます。最小環境を構築するか、GUIデスクトップ環境も入れるか・・・ここのパッケージ選択で変わってきます。今回はデスクトップ環境としてKDEを入れることにします。
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インストール中のプロンプティングモードを聞かれます。”full”で問題ないと思います。
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パッケージのインストールが終わるとUSBブータブルメディアを作成するか聞かれます。今回はスキップします。

ブートローダー(ELILO)のインストール

LILOのインストールをスキップしてELILOをインストールするか聞かれるのでスキップを選択します。
05

インストールを選択します
06

BOOT MENU ENTRY をインストールするか聞かれるのでインストールを選択します。
07

BOOT MENU ENTRYを導入する場所が示されますのでOKを押します。
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システムの設定

基本的にはBIOSブートのインストールと変わりません。インストーラーに従っていけばOKです。
マウスの設定
お使いのマウスを選択して下さい。
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GPM Configration
“Yes”を選択
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Hostnameの設定
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ドメインの設定
分からなければexample.comなど適当で良いです
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ネットワーク管理の設定
今回はNetwork Managerを選択します。
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ワイヤレスネットワークとネットワークマネージャーの設定を聞かれますが、今回は飛ばします。

起動サービスの設定
必要なサービスを選択して下さい。
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コンソール画面のフォント設定
今回はLat2-Terminus16を選択します。
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時刻の設定
“Yes”でUTCを選択します。
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エリアの設定
Asia/Tokyoにします。お住まいの環境に合わせて下さい。
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デフォルトのデスクトップ環境の設定
今回はxfceを選択します。
39

管理者パスワードの設定
“Yes”を押してパスワードを入力します。
40

以上で設定は終了です。お疲れ様でした。
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システム再起動前の確認・準備

早速メディアを抜いて再起動したいのですが、その前にブートローダーの設定などを確認しておきましょう。設定が適切でないと正常にシステムが起動しません。
elilo.confの確認
elilo.confは/boot/efi/EFI/Slackware以下に作成されています。以下コマンドで確認しましょう。

vim /boot/efi/EFI/Slackware/elilo.conf

筆者の設定例です。rootパーティションが指定されていないと起動できません。筆者のケースではsda3となっています。rootの指定の仕方はliloと異なりますので注意が必要です。

chooser=simple
delay=1
timeout=1
#
image=vmlinuz
        label=vmlinuz
        read-only
        append="root=/dev/sda3 vga=nomal ro"

UEFIシステムによってはESP/bootにbootx64.efiファイルがないと(自動的に)起動しないものもあります。以下のようにコピーしておきましょう。

# cp -r /boot/efi/EFI/Slackwre /boot/efi/EFI/boot
# cd /boot/efi/EFI/boot
# mv elilo.efi bootx64.efi

また、fstabも確認しておきましょう。rootパーティションやswapパーティションが正しくない場合は修正しておきましょう。

vim /etc/fstab

再起動・ユーザーの設定

インストールメディアを抜いたら再起動します。無事にブートローダーが立ち上ってSlackwareが起動すればOKです。まだ一般ユーザが作成されていない状態なのでrootでログインします。以下コマンドで一般ユーザーを作成します。

root# useradd -g users -G wheel -m <ユーザー名>

以下コマンドでユーザーのパスワードを作成します。

root# passwd <ユーザー名>

最後に

SlackwareはLinuxに慣れた方が多いためかUEFIブートでのインストールについて日本語で書かれた情報は少ないように見受けられました。筆者はeliloのrootパーティション設定をliloと同じよう設定し起動せず頭を抱えた経験があり、記事にすることで少しでもお役に立てればと思っています。

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Arch LinuxでWayland + Westonを動かしてみる

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こんにちは。今回のテーマは『Arch LinuxでWayland + Westonを動かしてみる』です。次世代のディスプレイサーバーとして注目されているWaylandを動かして見たいと思います。ただ、Waylandはまだ開発段階のものですので今回の内容は実用的というよりは使って試してみたという内容になります。



【目次】
次世代のディスプレイサーバ Wayland
Waylandを動かす環境を整えよう
Westonを起動する
Westonのデモを動かしてみる
Westonをカスタムする
Weston上でXアプリケーションを動かす

次世代のディスプレイサーバ Wayland

Waylandは新しいディスプレイサーバプロトコルでありX.orgサーバーを置き換える存在として期待されています。現在UNIX界でGUI環境を構築するためにはX.orgは欠かせない存在となっていますが、拡張を重ね続けてきた結果、先進的な洗練されたUIへの対応は限界が出てきている状態です。

そこで新たなディスプレイサーバーとしてMirやWaylandが開発されています。特にWaylandは手軽に試して動かしてみることができるレベルになってきました。動作環境に制約はありますが、X上でも動かしてみることはできるのでネイティブ起動が無理な場合でも遊んでみることは可能です。

Waylandを動かす環境を整えよう

Waylandを試してみるにはコンポジターが必要です。コンポジターとしてはWestonがお手軽で良いと思います。今回はWestonを使ってwaylandを体験してみます。

Westonのインストール

次のコマンドでwestonを導入します。

$ sudo pacman -S weston

Westonを起動する

Westonを起動する方法はいくつかありますが、今回はX上とKMS環境で動かしてみます。

X上でWestonを動かす

X上で起動するには以下コマンドを入力して下さい

$ weston

これで以下の図のようにwestonが起動すると思います。
01

RDM/KMSでWestonを動かす

いわゆるコンソール画面からネイティブに起動する場合です。動作環境には制約があり、のKMSを利用できるシステムで動作します。nVidia等のプロプライエタリなドライバを使用していると動作しません。。今回はintelドライバで動かしてみます。

準備と確認

まずCUIログイン出きる環境にします。Ctrl + Atl + F2~6で端末を切り替えても良いですし、以下コマンドでディスプレイマネージャを止めて再起動してもOKです。

$ sudo systemctl disable lightdm.service

次にKMS/DRMドライバが有効か確認しておきましょう。以下コマンドを入力します。

$ lsmod | grep '(i915|radeon|nouveau)'

i915,radeon,nouveauのいずれかが表示されれば動作すると思います。

起動
ではWestonを起動します。以下コマンドを実行して下さい。

$ weston-launch

Westonのデモを動かしてみる

Westonにはデモが沢山ついています。あくまでデモのため実用性はないものばかりですが、それなりに楽しいので遊んでみます。ここではデモのコマンドを数点を紹介します。

$ weston-smoke &
$ weston-flower &
$ weston-img <画像ファイル> &

02

Westonをカスタムする

起動したばかりのWestonは味気のない灰色の画面でありターミナルのランチャーがあるだけでどうも使い勝手が悪いです。カスタマイズするには~/.config/weston.iniを作成・編集します。

$ vim ~/.config/weston.ini

筆者は以下のように設定してみました。画像の場所等はご自身の環境に合せてください。

[core]
### uncomment this line for xwayland support ###
#modules=desktop-shell.so,xwayland.so


background-image=/usr/share/background/wallpaper_blue.jpg
background-color=0xff002244
panel-color=0xff465760
locking=true
animation=zoom

[keyboard]
keymap_rules=evdev
keymap_layout=jp
#keymap_options=caps:ctrl_modifier,shift:both_capslock_cancel
### keymap_options from /usr/share/X11/xkb/rules/base.lst ###

[terminal]
#font=DroidSansMono
#font-size=14

[launcher]
icon=/usr/share/icons/gnome/24x24/apps/utilities-terminal.png
path=/usr/bin/weston-terminal

[launcher]
icon=/usr/share/icons/hicolor/24x24/apps/firefox.png
path=/usr/bin/firefox

[launcher]
icon=/usr/share/icons/gnome/22x22/apps/accessories-text-editor.png
path=/usr/bin/mousepad

[screensaver]
# Uncomment path to disable screensaver
path=/usr/libexec/weston-screensaver
duration=600

[input-method]
path=/usr/libexec/weston-keyboard

カスタマイズ後にwestonを起動してみます。背景画像やパネルの色が変化しているのが分かります。また、キーレイアウトも日本語用キーボードレイアウトになっています。
03

Weston上でXアプリケーションを動かす

現在のところ多くのアプリケーションはX上で動作することを想定して作成されており、このままではWayland/Weston上では動作しません。そこでxorg-server-xwaylandを導入してWeston上でもXアプリケーションが動作するようにします。

以下コマンドでxorg-server-xwaylandをインストールします。

$ sudo pacman -S xorg-server-xwayland

~/.config/weston.iniを以下のように編集します。

[core]
modules=xwayland.so

これでウェブブラウザやエディタ等のアプリケーションがWeston上で動く用になりました。Xを起動せずにDRM/KMS上でネイティブに起動すればWestonをデスクトップ環境として使用することも可能です。

ただ、日本語入力は自動起動しませんので今回はFcitxをターミナルから手動で起動しました。

画面はネイティブ(DRM/KMS上)で起動したWeston
04

最後に

X.orgに替わる次世代のウィンドウシステムと言われるWaylandですが、未だ開発途上ですので実用性というよりは遊び感覚で試してみるのが良いと思います。筆者の環境(intelグラフィックチップ)ではチラツキが多くて安定した動作とは言えない状況でした。また、スクリーンショットの撮り方などもXの手法とは異なってしまう点もあり、実用性という点ではまだまだXに分があるように感じました。ただ、GNOMEもWayland上で動くように開発が進められていますし、今後の動きに注目していきたいと思います。

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Fedora 22リリース!パッケージマネージャーは「DNF」に

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こんにちは。今回のテーマは『Fedora 22リリース!パッケージマネージャーは「DNF」に』です。2015年5月26日にFedora 22がリリースされました。Fedoraは最新の技術を取り込むことでも有名なディストリビューションですが、今回のリリースでも新たな技術が導入されました。


Fedora.next体制における2回目のリリース

2014年12月にリリースされたFedora 21から約半年ぶりのリリースとなりました。リリースの詳細は公式アナウンスで見ることが出来ます。ワークスペース、サーバー、クラウドのスタイルでリリースするFedora.next体制がスタートしてから2回めのリリースとなります。RPM,Systemd,Anacodaをシステムの基盤とする従来のスタイルを踏襲し、カーネルは4.0ベースとなっています。
(画面はワークステーションのGNOME画面)
01

パッケージマネージャーはYumからDNFへ

今回のリリースでWorkstation,Server,Cloudに共通する一番大きな変化というのはパッケージマネージャーがYumからDNFに変わったことだと思います。RedHat系で長らく親しまれたYumはデッドプロジェクトとなり、今後はDNFに置き換えられます。

操作感はYumと大きく変わらず

コマンドの体系は基本的にYumと大きく変わらず、違和感なくDNFに移行できると思います。DNFとYumのコマンドの比較に関してはコチラをご覧ください。また、man dnfやdnf –helpのコマンドでも調べることが出来ます。

なぜDNFなのか?

ここで素朴な疑問が湧きます。なぜYumからDNFに変更されたのでしょうか?詳細はDNF公式ブログ(英語)で触れられていますので参照下さい。要はYumはドキュメントされていなかったり、依存性解決アルゴリズムが壊れていたり、内部関数のリファクタリングが出来ないなどの問題からメンテナンスしていくのが困難な状態であり、Python2で作られているため将来性が不透明ということです。それらの反省を踏まえDNFは外部提供のAPIは全てドキュメント化し、Python2でも3でも動作するパッケージマネージャーを目指しています。

尚、Fedora 22においてはyumコマンドはDNFを呼び出します。従来のyumコマンドはyum-deprecatedにリネームされています。

個人的な意見ですが、DNFという名前はもう少し考慮する余地があったのではないかと思います。DNFはスポーツでは「途中棄権」を意味する言葉ですが、パッケージマネージャーにつけるにはイマイチなネーミングかなと思っています。FedoraプロジェクトのWikiではDNFはDandified yumの略語 (DNF stands for Dandified yum.)と書かれていますが、Dandified yumでDNFと言われてもちょっと苦しいかなという気がしています。

ログイン画面はWyalandで起動

GUI関係で今回注目すべき変更はログイン画面(GDM)の起動がWaylandで起動するようになったことです。Fedora 21でもGDMからWaylandセッションは可能でしたがGDM自体はXウィンドウシステムで起動していました。Fedora 22では標準でWaylandで起動するようになっています。Fedoraは将来的にXウィンドウシステムをWaylandに置き換えること目指しており、今回はその方向性を示していると思います。

尚、NVIDIAドライバを使用している等の理由でWaylandが起動出来ない場合は自動的にX.OrgサーバーでGDMが起動するのでご安心を。

Fedora 22のWorkstationの標準デスクトップ環境は従来通りGNOMEです。GNOME3.x系に対する操作感は賛否両論あると思いますが、個人的には操作感は向上していると思います。GNOMEをWayland上で動かす場合にはログイン画面でWaylandセッションを選んで下さい。
02

最後に

Fedora 22は目に見える部分で大きな変化があったリリースだと思います。まだ開発途上のWaylandを導入してきたり、パッケージ管理システムを新規にしてしまう点など実に「実験場」としてのFedoraらしさが出ていると思います。これからもFedoraらしい意欲的な挑戦を見せてほしいと思います。

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Fedora 22をインストールする

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こんにちは。今回のテーマは『Fedora 22をインストールする』です。今回のリリースではパッケージ管理システムがYumからDNFに変更されるという点が目立った変更点となりました。RedHat系の最新技術が詰め込まれたディストロとして使ってみるのも面白いと思います。
【関連記事】
Fedora 22リリース!パッケージマネージャーは「DNF」に



【目次】
Fedoraのインストールはとても簡単
最新のインストールメディアを手に入れよう
インストール手順

Fedoraのインストールはとても簡単

最近のユーザーフレンドリーなLinuxディストリビューションはインストールは非常に簡単に出来るようにインストーラーが工夫されています。Fedoraは実験的な要素が強く必ずしも初心者向けとは言えませんが、Anacondaと呼ばれるインストーラーによって簡単にインストールできるようになっています。デバイスやネットワークの検出も優秀でユーザーはドライブの設定とパスワードの設定をするぐらいで、ほぼ自動的にインストールすることが可能です。

最新のインストールメディアを手に入れよう

Workstation, Server, Cloudの3種類から選ぶ

Fedora 22のインストールメディアはhttps://getfedora.org/から入手できます。Fedora 21と同様に「Workstation」「Server」「Cloud」の3種類がありますが、デスクトップ用途の場合はWorkstationを選んでおけば問題無いと思います。初心者で何を選べば分からない場合もWorkstationを選べば問題無いと思います。

「Workstation」を選択したからといってサーバー用途で使えない訳ではありません。機能を後からカスタマイズすることは可能ですが、予め用途が明確な場合は、それに応じたメディアでインストールした方が効率的だと思います。

32bit版と64bit版がある

多くのディストロと同様にFedoraでも32bit版と64bit版を用意しています。CPUが64bitOSに対応していてRAMが4GB以上ある方は64bit版を選択して問題無いと思います。

GNOME以外のデスクトップはFedora Spinsで

Fedora SpinsとはUbuntuでいうとフレーバーのようなものでデスクトップ環境や目的に応じたカスタマイズ版です。デスクトップ環境としてKDE,Xfce,LXDE,MATEを使いたい場合はコチラからインストールメディアをダウンロードして下さい。

インストール手順

Live DVDの起動

インストールディスクを入れて起動します。
01

nVidiaのビデオカードを利用していて起動しない場合は「tabキー」を押して下画像のように”nomodeset”と入力すると起動すると思います。
02

インストール

Live DVDが起動すると以下の画面が出ます。”Install to Hard Drive”を選択します。
02

インストーラが起動します。言語を日本語で選択します。
03

“!”マークがついている部分が設定未完了の部分です。クリックしてインストールするドライブの設定をします。
04

自動でパーティションを設定する場合は「自動でパーティション設定を行う」を選択します。手動で設定を行う場合は「手動でパーティション設定を行う」にチェックを入れて完了を押します。パーティションの設定に関してはLinuxインストール時のパーティションの区切り方が参考になるかと思います。
05

キーボードレイアウトや地域と時間、ネットワーク等は自動で設定されますが修正が必要であれば設定しなおしましょう。全ての設定が済んだら「インストールの開始」を押します。
06

ファイルのコピーが始まります。この間にrootパスワードの設定とユーザー作成を完了させましょう。
07

rootパス設定画面
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ユーザーアカウント作成画面
09

インストールが完了すると以下画面が出ます。「終了」を押してインストーラーを終了させます。インストールしたシステムから起動するために再起動をしましょう。
10

再起動〜初期設定

システムを再起動するとブートローダ(Grub)が起動しインストールされたシステムが表示されます。通常は上部のシステムを起動します。
11

ディスプレイマネージャー(今回はGDM)が起動しますので予め決めたユーザーパスワードを入力しログインします。
12

Gnomeをデスクトップ環境とした場合は初回起動時のみGnome-initial-setupが起動します。この設定は後でも変更可能なので間違えても心配はいりません。

言語は日本語を選択します。
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入力キーレイアウトメソッドを選択します。「日本語(かな漢字)」を選択します。
14

プライバーに関する設定をします。今回は位置情報等の設定は全てオフにしました。
15

オンラインアカウントを利用したい場合は使用したサービスを選択します。筆者には特に不要なので今回はスキップします。
16

設定が完了すると以下の画面が出ます。「Fedoraを使いはじめる」を押せばすぐにFedoraを使い始めることができます。
17

最後に

インストールの方法自体はFedora 21と大差なく非常に簡単です。Linuxを初めて導入する方でもスムーズにインストール出来ると思います。以前はLinuxのインストールというと地味な英語の画面と格闘するイメージがありましたが、日本語が使えるディストリビューションも格段に増えてとても楽になりましたね。Linuxを使ってみたいと考えている方はこの機にFedora 22をインストールしてみてはいかがでしょうか?

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VirtualBoxにUEFIでインストールしたらXorgサーバーが起動しない時の対処法

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こんにちは。今回のテーマは『VirtualBoxにUEFIでインストールしたらXorgサーバーが起動しない時の対処法』です。長いタイトルでスミマセン。最近Slackware14.1をVirtualBoxにUEFIブートでインストールしてみたのですが、Xが起動しないトラブルに見舞われました。原因の特定には至らなかったのですが、ひとまず解決したので記事にしてみます。何かのヒントになればと思います。


【目次】
Slackware 14.1をUEFIブートした際のトラブル
Fbdevドライバで起動しよう

Slackware 14.1をUEFIブートした際のトラブル

UEFIモードのVirtualBoxでXorgサーバーが立ち上がらない?

筆者は普段はVirtbualBoxはBIOS(レガシー)モードで使用しており、Slackware 14.1をBIOSモードでインストールした時にはインストール直後から特別な設定なしにstartxでデスクトップ環境が立ち上がっていました。

しかし、UEFIモードでSlackware14.1をインストール後にXを起動しようとstartxすると以下のような画面になってしまいます。
01

BIOSモードではvboxvidoがなくても起動したが・・・

トラブルが起きた当初はVirtualBox用のグラフィックドライバvboxvideoが読み込めず起動できないのかと思っていたのですが、よく考えたらBIOSモードの場合もvboxbideoなしにVESAのみで起動していました。UEFIブートではvesaドライバが上手く機能しないのでしょうか?/var/log/Xorg.0.logを見たところ以下のようなエラーがありvesaは動作していませんでした。

(EE) VESA(0): V_BIOS address 0x0 out of range

ネット上にもVirtualBox UEFIブートでXorg起動という声が散見

すこしネットで情報収集してみるとコチラのように筆者と同じ悩みを抱えている方がいらっしゃるようです。BIOSブートだと問題ないという点まで同じです。原因の究明はできていませんが、vesaドライバで起動するのは難しいようです。

Fbdevドライバで起動しよう

vesaがダメならば汎用フレームバッファドライバfbdevを使えば良いのではないか?という安直な発想ですが、結論から言えばfbdevを導入すれば動きました。筆者の行った作業内容を簡単に紹介します。

fbdevの導入

インストール直後はfbdevが入っていない状態だと思いますのでインストールしていきます。

root# wget http://packages.slackware.com/?r=slackware64-14.1&p=xf86-video-fbdev-0.4.4-x86_64-1.txz
root# installpkg xf86-video-fbdev-0.4.4-x86_64-1.txz

slackpkgが導入されている場合は以下のコマンドを実行するだけす。

root# slackpkg install xf86-video-fbdev

Xorg.confの作成・編集

もしxorg.confファイルを作成していない場合は以下コマンドを実行します。

root# Xorg :0 -configure

/root以下にxorg.conf.newファイルが作成されますので以下コマンドでコピーします。

root# cp /root/xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf

次に作成した/etc/X11/xorg.confを編集します。以下のようにDvice項目のvesaをfbdevに置換します。

xorg.conf例

Section "Device"
    Identifier  "Card0"
    Driver      "fbdev"
    BusID       "PCI:0:2:0"
EndSection

これで設定は完了です。以下コマンドでXが起動するか試してみましょう

$ startx

無事にデスクトップ環境が起動しました。(画面はSlackware 14.1 KDE)
02

最後に

果たして問題の本質がUEFIブートなのかも不明な点はあるのですが、とにかくXを起動することは出来ました。おそらくFedoraやUbuntuではvboxvideoを導入するためVirtualbox + UEFIブートでも問題なくGUIが起動すると思います。VirturalBoxを使っていて同じような境遇で悩んでいる方のお役に立てればと記事にしました。

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DebianをWheezy からJessieにアップグレードする

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こんにちは。今回のテーマは『DebianをWheezy からJessieにアップグレードする』です。Debian 8 Jessieがリリースされて約一月が経ちました。既に使っている方も多いのではと思います。一方でWheezyから使い始めたけどJessieにどうやってアップグレードすれば良いのか分からないという方もいるかも知れません。筆者も最近WheezyからJessieにアップグレードしましたので記事にしてみました。参考になれば幸いです。
【関連記事】
Debian 8.0 Jessieをインストールする



【目次】
はじめに
まずはデータのバックアップ
/etc/apt/sources.listの編集
パッケージのアップグレード
削除されたパッケージの完全削除

はじめに

Debian WheezyからJessieへのアップグレードは公式サイトでもサポートされており詳細な手法が公開されています。当記事では筆者がアップグレードした際に行ったことだけを記載していますので、より詳しく知りたい場合やアップグレードが上手くいかない場合はDebian公式サイトをご覧ください。

まずはデータのバックアップ

システムのバージョンを更新するのはリスクが伴います。最悪の場合はシステムが起動しなくなることも考えられます。消失したら困るデータや設定情報はバックアップをしておきましょう。

/etc/apt/sources.listの編集

ソースリスト中のwheezyを全てjessieに書き換えます。エディタの検索・置換機能等を利用すれば簡単だと思います。sedコマンドで置換してもOKです。筆者のソースリストを例示しておきます。
ソースリスト例

deb http://ftp.jp.debian.org/debian/ jessie main contrib non-free
deb-src http://ftp.jp.debian.org/debian/ jessie main contrib non-free

deb http://ftp.jp.debian.org/debian/ jessie-backports main contrib non-free
deb-src http://ftp.jp.debian.org/debian/ jessie-backports main contrib non-free

deb http://security.debian.org/ jessie/updates main contrib non-free
deb-src http://security.debian.org/ jessie/updates main contrib non-free

# jessie-updates, previously known as 'volatile'
deb http://ftp.jp.debian.org/debian/ jessie-updates main contrib non-free
deb-src http://ftp.jp.debian.org/debian/ jessie-updates main contrib non-free

#Deb-Multimedia Repositoy
deb http://www.deb-multimedia.org jessie main non-free
deb-src http://www.deb-multimedia.org jessie main non-free

パッケージのアップグレード

従来はDebianのバージョンを跨ぐ更新はaptitudeが推奨されてきましたがWheezyからJessieへのアップグレードはapt-getが推奨されています。今回はapt-getを使って更新していきます。

まず、上記で修正したsources.listファイルの情報を反映させます。

$ sudo apt-get update

続いてアップグレードを行っていきますが、いきなりdist-upgradeをすると残しておきたいパッケージが大量に削除されることがあるので、段階的にアップグレードしていきます。まずは以下のコマンドでアップグレードします。

$ sudo apt-get upgrade

次にシステムのアップグレードを行います。以下コマンドを実行します。

$ sudo apt-get dist-upgrade

アップデート中libcなどのパッケージの設定がありますが、基本的にはYesとしました。

削除されたパッケージの完全削除

ここまでの作業でほぼシステムはアップグレードされたのですが、パッケージを削除した際に設定ファイルが残っていることがあります。これらのパッケージを完全に削除しておきます。

設定ファイルが残っていて削除されているパッケージを表示します。

# dpkg -l | awk '/^rc/ { print $2 }'

以下のコマンドを実行して上記のパッケージを完全削除します。

# apt-get purge $(dpkg -l | awk '/^rc/ { print $2 }')

最後に

WheezyからJessieへのアップグレードは公式サポートされていますが、アップグレードに伴うトラブルも起こり得るものです。もしhomeパーティションが切り離されていてシステムの入れ替えが簡単に出来る環境の方はクリーンインストールした方が良いと思います。
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Fedora 22に日本語入力Fcitxを導入する

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こんにちは。今回のテーマは『Fedora 22に日本語入力Fcitxを導入する』です。日本語入力は操作感や習慣によって好みが明確に別れるものの一つだと思います。Fedora 22では標準の日本語入力としてibus-kkcが採用されていますが、これまでFcitxを使い続けてきたユーザーとしてみればFedoraでもFcitxを使いたいと思うのでは無いでしょうか?今回はFedora 22にFcitxを導入してみます。
【関連記事】
Fedora 22をインストールする



【目次】
Fcitxをインストールする
Fcitx用の日本語IMEをインストールする
入力方式をFcitxに切り替える
Fcitxの設定

Fcitxをインストールする

まずはFcitxをインストールします。以下のコマンドを実行して下さい。尚、本記事ではroot権限のコマンドにsudoを使っています。詳しくはDebianやFedoraでsudoコマンドを使うをご覧ください。

$ sudo dnf install fcitx fcitx-configtool

Fcitx用の日本語IMEをインストールする

Fcitxで日本語入力するためにはIME(Input Method Editor)が必要です。Fedora 22の公式リポジトリにはfcitx-kkc、fcitx-anthyとfcitx-skkが用意されています。ここではkkcとAnthyを取り上げます。

kkc(かな漢字)を使いたい場合

以下のコマンドでfcitx-kkcをインストールします。

$ sudo dnf install fcitx-kkc

Anthyを使いたい場合

$ sudo dnf install fcitx-anthy

入力方式をFcitxに切り替える

Fedora 22は標準の日本語入力はibusとなっているためFcitxに切り替える必要があります。

GNOME環境の場合

GNOMEデスクトップの場合は以下コマンドでGNOMEとibusの連携を切り離します。

$ gsettings set org.gnome.settings-deamon.plugins.keyboad active false 

imsettingによる切り替え

インプットメソッドを切り替える方法はimsettingを使う方法やim-chooserを使う方法が多いかと思います。、今回はimsettingを使いたいと思います。まずは以下のコマンドでインストールして下さい。

$ sudo dnf install imsetting

次に以下コマンドでインプットメソッドを切り替えます。

$ imsetting-switcher fcitx

これで切り替え完了です。ログアウトして再ログインするかシステムを再起動して下さい。

Fcitxの設定

図のようにGUI操作で設定を起動するか、以下コマンドでfcitx-configtoolを起動します。

$ fcitx-configtool &

01
図のように日本語キーボードの下に使いたい入力メソッドを配置します。図の例ではkkcが優先的に使われます。
02

パネルの表示などはお好みで設定して下さい。
03

これでFcitxで日本語入力ができるようになりました。「半角/全角」キーで英数と日本語の切り替えが出来るようになっていると思います。
04

最後に

Fedoraの公式リポジトリにはibus-mozcはあるのですがfcitx-mozcは用意されていません。fcitx-mozcを使いたい場合はopenSUSEのパッケージを流用することで利用可能になります。そこのところは別の機会に記事にしたいと思います。

個人的な意見ですが、GNOMEとibusの統合というのはイマイチ使いづらいと思いますし、デスクトップ環境がインプットメソッドのショートカットを規定するという事自体がユーザーを戸惑わせる元ではないでしょうか?

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Fedora 21をFedora 22にアップグレードする

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こんにちは。今回のテーマは『Fedora 21をFedora 22にアップグレードする』です。Fedora 22がリリースされて興味を持っている方もいらっしゃると思います。今回は既にFedora 21を使用しているけどFedora 22へのアップグレードってどうやるの?という方のお役に立てればと記事を書きました。
【関連記事】
Fedora 22をインストールする


【目次】
準備
Feora21を22にアップグレードしよう

準備

データのバックアップ

システムの大きなアップグレードは思わぬ不具合を起こす可能性もあります。システムが起動しなくなることも考慮してデータや設定ファイルのバックアップを取っておくことをオススメします。

HDD容量の確保

新たなシステムのパッケージをダウンロードしてインストールするためにrootパーティションにはある程度の余裕がないとアップグレード出来ません。最低でも2.5GB程度の余裕は見ておいたほうが良いと思います。

システムを最新の状態にアップデート

アップグレード中に思わぬエラーが起きないように念の為にFedra 21を最新の状態にしておく方が良いと思います。以下コマンドを実行します。(sudoが使用できない場合はrootで実行して下さい)

$ sudo yum upgrade

また、Fedoraの公式リポジトリに含まれるパッケージを敢えて外部からマニュアルでインストールした場合は削除しておいた方がトラブルがないと思います。

Feora21を22にアップグレードしよう

アップグレードツールfedupをインストール

Fedoraにはアップグレードツールとしてfedupが用意されています。fedupを使えるようにインストールしておきましょう。

$ sudo yum install fedup

01

アップグレード

以下コマンドでfedupを起動してFedora 22にアップグレードします。

$ sudo fedup --network 22

少々時間が掛りますが気長に待ちましょう。アップグレードが終わると再起動するように指示が出ます。再起動してシステムがアップグレードされたか確認しましょう。

念の為に再起動後に以下コマンドで確認してみました。

$ cat /etc/fedora-release

出力結果
02

最後に

システムのバージョンをアップグレードの容易さではdo-release-upgradeやGUIツールを備えているUbuntuに軍配が上がるかも知れません。しかしFedoraにもアップグレード専用ツールがあり、コマンド一行でアップグレードが完了してしまうという点では非常に親切にできていると思います。この記事がお役に立てば幸いです。

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