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Manjaro Linux Xfce Edition 15.09を使ってみた

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こんにちは。今回のテーマは『Manjaro Linux Xfce Edition 15.09を使ってみた』です。これまでメインマシン愛用してきたXubuntuですが、他のディストロを試してみたくなってきました。ただ、メインマシンなので最小環境からデスクトップ環境を構築するという手間は避けたく、Manjaro Linuxに白羽の矢を立て、/homeパーティションを引き継ぎルート内のシステムだけをそっくり入れ替えました。Xfce環境も引き継ぎたかったのでmanjaro-xfce-15.09-x86_64を選択しています。今回は導入してみた感想をお伝えできればと思います。
【関連記事】


【目次】
Manjaro Linuxとは
DebianにとってのUbuntu的な位置づけ
Manjaro Linuxの導入はとても簡単
使いやすいGUIツールたち
日本語環境
どんなユーザーにオススメか?

Manjaro Linuxとは

Arch Linuxの人気の高まりと共にManjaro Linuxについても耳にする機会が増えました。Manjaro Linuxをとても語弊を恐れず簡単に説明するとArch Linuxに現代的なインストーラーとデスクトップ環境とGUIツールをセットにして提供しているディストリビューションです。

DebianにとってのUbuntu的な位置づけ

前述の通りManjaroはArchをより導入しやすく親しみやすくしたディストリビューションです。このようなパワーユーザー向けのディストリビューションを初心者でも使えるようにしたディストリビューションとしてはDebianに対するUbuntuやGentooに対するSabayon等が有名です。ただ最近のDebianは派生ディストリビューションの成果を取り込みユーザーフレンドリー化が進んでいるのでArchとManjaroの差はDebianとUbuntuよりもあると考えた方が良いと思います。

Manjaro Linuxの導入はとても簡単

高いハード認識

今回インストールしたマシンはNVIDIAのグラフィックボードを使用しているのでDebianを始め多くのディストロでは自分でプロプライエタリなドライバをインストールすることが多いのですが、(Ubuntuの場合はインストール後に「追加のドライバー」で追加)manjaroではインストール時にプロプライエタリなドライバを使用する選択をしておけば自動的に検出されNVIDIAドライバがインストールされ、再起動時には綺麗な画面でXorgが起動しました。

親切なGUIインストーラー

manjaroは多くのユーザーフレンドリーディストロと同様にGUIインストーラーでインストール出来るようになっていています。(テキストベースのインストーラもあります)GUIインストーラーはFedoraやUbuntu同様に非常に簡単に対話式にインストールが可能です。
01

インストーラーThusの快適さと課題

とても快適なインストーラーThusですが、2015年10月現在ベータ版であり、不具合が起こる可能性も有ります。筆者がManjaroをインストールした際にはGrubのインストールに不具合で起動できず、結局chroot環境からgrub-installを実行することになりました。筆者のケースはレアケースかも知れませんが、まだまだ課題はあるなと感じています。Linuxに初めて触る初心者がこのような事態に陥ったらなかなか対処は難しいのではないでしょうか?

使いやすいGUIツールたち

ManjaroにはArch Linuxでは公式に採用していないツールを採用しより使いやすくしています。いくつか紹介したいと思います。

GUIパッケージマネージャー

Arch Linuxにおけるパッケージ管理といえばpacmanやyaourt等のCUIツールを使うことが当たり前ですが、manjaroではGUIパッケージマネージャーが使えます。デスクトップ環境に応じてPamacやOctopiがプリインストールされています。
03

Manjaro Setting Manager

この設定ツールはmanjaro独自に提供しているGUIツールであり、言語やカーネル、ドライバ等のシステムに関わる設定を可能とします。

画像はカーネル設定
02

日本語環境

日本語表示は問題ない

インストール時に日本語を選択しておけば言語設定がされフォントもインストールされるので表示に関しては問題ありません。

日本語入力は自分でセットアップする必要あり

残念ながらインストール直後の環境は日本語入力をサポートしていません。自分で日本語入力環境を設定する必要があります。ここがUbuntu Japanese Teamが日本語Remix版を出しているUbuntuとは異なる点です。

どんなユーザーにオススメか?

ターゲット層としてストライクゾーンに入るのはある程度Linuxを触った経験があるけれどArch LinuxのCLIインストールに抵抗を感じて躊躇っているユーザーだと思います。以下のような方は使ってみては如何でしょうか?

  • Arch Linuxに興味があるけどCUIインストールがハードルだと感じる
  • CUIのみの最小環境からGUI環境を作る自身がないけどArch系に興味がある
  • 2台目のマシンには手軽なディストロを入れたい
  • 面倒なことは全部省略してpacmanの便利さを実感してみたい
  • Debian系やRed Hat系に飽きた。でもGentooやArchは近づきがたい
  • ローリング・リリースのディストロを気軽に触ってみたい

Linux初心者にも使いやすい?

Linux初心者がManjaroを選択するという点についてはどうでしょうか?初心者と一言で言っても個人の技量に大きく差があるので一概には言えないのですが、初心者が選択するディストロとしてManjaroは視野に入ると思います。ただし、インストールで失敗がないことと、日本語入力環境がスムーズに導入できることが条件です。

Archユーザーには物足りないかも知れない

最小環境からカスタムを重ねてシステムを自分色で染めてきたパワーユーザーにとってManjaroはお仕着せのディストロと映るかも知れません。筆者もデスクトップ環境としての完成度やハード認識度の高さに感心しながらも、どこか全自動で設定されてしまう寂しさを感じました。カスタム好きなユーザーはどこかマニュアル特有の不便さを求める部分があると思います。この2つのディストロには共通部分が多々ありますが、思想的な部分では大きく異なります。Arch Linuxはミニマニストディストリビューションであり、シンプルであることを重視します。

最後に

冒頭でも述べたとおり、メインマシンではXubuntuを使用していました。インストール直後からデスクトップマシンとして軽快に使用できるという点でXubuntuはとても好きなディストロです。今回はManjaroが噂通りXubuntuと遜色なく使用できるか試したのですが、大変満足しています。もちろん多少アプリケーションの差はあるし、日本語入力に関しては自分でセットアプする必要がありますが、デスクトップマシンとしての細やかな作りはXubuntuやLinux Mintに勝るとも劣らない出来だと思いました。

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Xubuntu 15.10リリース

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こんにちは。今回のテーマは『Xubuntu 15.10リリース』です。2015年10月22日にUbuntuがリリースされ各公式フレーバーも同時にリリースされました。筆者はUbuntu系ではXubuntuを愛用していますのでXubuntuを使ってみた感想を中心に記事にしてみました。
【関連記事】


【目次】
Ubuntu 15.10がリリース
Ubuntu共通のアップデート
Xubuntu独自のアップデート
デスクトップマシンとしての使い心地は大きく変わらず
オフィス系ツールはLibreOfficeに
日本語入力はFcitx-mozcを採用

Ubuntu 15.10がリリース

コードネームは”Wily Werewolf”

Ubuntu 15.10の開発コードネームは”Wily Werewolf”です。これは「狡猾な狼男」という意味です。15.10の愛称としては”wily”が用いられます。

16.04TLSに向けたテスト的な役割

今回のリリースは16.04LTSの一段階前のリリースということで16.04LTSに盛り込みたい機能を試験運用する意味合いも持っていると思います。

Python3への一本化は見送り

今回のアップデートの主要な部分はKernel 4.2の採用と最新OpenStackのサポートですが、筆者が少々期待していたのはPython3のデフォルト化でした。Arch LinuxではPython3が標準ですし、Fedoraも時期リリース23でPython3に切り替わる見込みのようです。まだまだPython2.xが必要という現実もあるのでしょうが、早くPython3が各ディストロのデフォルトとなり普及して欲しいというのが個人的な思いです。UbuntuにおけるPython3のデフォルト化は16.04からになりそうです。参照サイト

Ubuntu共通のアップデート

Linux kernel 4.2

カーネルが4.2になったことでAMDのGPU向けDRMドライバであるAMDGPUがマージされています。また、Intelの”Broxton”もサポートされています。

その他のパッケージ

主なところでは以下のようにバージョンアップされています。

  • Firefox version 41
  • Chromium version 45
  • LibreOffice version 5.0.2

Xubuntu独自のアップデート

主なパッケージのアップデートは以下のとおりです。詳細はXubuntu公式サイトご覧ください。

  • catfish 1.2.2 > 1.3.3
  • menulibre 2.0.6 > 2.1.2
  • xfpanel-switch 1.0.3
  • mugshot 0.2.5 > 0.3.0
  • parole 0.8.0 > 0.8.1
  • gmusicbrowser 1.1.13 > 1.1.14
  • thunar 1.6.6 > 1.6.10
  • xfdesktop4 4.12.4
  • xfwm4 4.12.1 > 4.12.3
  • xfce4-power-manager 1.4.3 > 1.4.4
  • xfce4-whiskermenu-plugin 1.4.3 > 1.5.0
  • xubuntu-artwork 15.04.4 > 15.10.5
  • xubuntu-default-settings 15.04.5 > 15.10.3
  • xubuntu-docs 15.04.2 > 15.10.1

デスクトップマシンとしての使い心地は大きく変わらず

Xubuntuユーザーとしては新リリース版でデスクトップ環境がどう変わったか気になるのではないでしょうか?今回使ってみた所感ですが、使い勝手はXubuntu15.04と大きく変わらないと思います。

インストール直後のXubuntu15.10デスクトップ
01

オフィス系ツールはLibreOfficeに

これまでXubuntuのデフォルトのオフィススートはGnumericとAbiwordでしたが、15.10からはLibreOfficeに変更されています。実質的にLinuxでのスタンダードなオフィススイートがLibreOfficeという状況では自然な選択だったように思えます。

日本語入力はFcitx-mozcを採用

インストール時に日本語を選択しておくと標準の日本語入力環境としてFcitx-mozcが導入されています。もちろん自分で日本語環境をibus-mozcやibus-anthyにもカスタマイズ可能です。
02

最後に

Xubuntuのデスクトップ版を使用してみた感じでは大きな変更なく安定した使いやすさを保っていると思います。ただ、現在Xubuntu14.04LTSをお使いの方は次のLTSが出るまで待っても良いのではと思います。Ubuntuを使っている方はこの機にXubuntuを使ってみるというのはどうでしょうか?Unityとは違った快適さがありますよ。

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Slackware14.1にibusを導入して日本語入力環境を構築する

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こんにちは。今回のテーマは『Slackware14.1にibusを導入して日本語入力環境を構築する』です。Slackwareでの日本語入力には公式リポジトリで提供されているscimを使っていました。scimに特に不満はないのですが、他のディストリビューションでも使い慣れたibusを使ってみたくなり導入してみました。本記事が少しでもお役に立てば幸いです。


【目次】
SlackBuilds.orgを利用すればibusの導入は簡単
ibusを導入する
ibusの設定

SlackBuilds.orgを利用すればibusの導入は簡単

SlackBuilds.orgにはibusを導入するためのSlackBuildファイルが用意されていますので簡単にビルド&インストールすることが出来ます。またSlackBuildはsbopkgというツールでシームレスに操作することができるので容易にibusでの日本語入力環境を整えることが出来ます。

ibusを導入する

準備

SlackBuilds.orgを使用していくにあたり、sbopkgを使用します。まだインストールしていない場合はインストールします。

sbopkg.orgからパッケージをダウンロードしてインストールすればOKです。詳しくはコチラの記事をご覧ください。

各種パッケージのインストール

今回は日本語入力メソッドとしてanthyを用います。以下のコマンドでパッケージをインストールしていきます。

root# sbopkg -i pyxdg
root# sbopkg -i ibus
root# sbopkg -i ibus-qt
root# sbopkg -i ibus-anthy

環境変数の設定

~/.profileや~/.xprofile(~/.bash_profile或いは~/.xinitrcでも可)のファイルに以下のフレーズを書き込みます。
(ディスプレイマネージャーを使う場合は~/.xprofile、startxでXorgを起動する場合は~/.xinitrcで問題ないと思います。)

export GTK_IM_MODULE="ibus"
export QT_IM_MODULE="ibus"
export XMODIFIERS="@im=ibus"
export XIM_PROGRAM="/usr/bin/ibus-deamon -xdrt"

一度ログアウトして再ログインするとibusが使えるようになっています。

ibusの設定

ibus-setupを立ち上げます。システムトレイから起動してもOKです。

$ ibus-setup &

今回はAnthyを日本語入力メソッドとして設定します。
01

システムトレイからAnthyを選択肢ます。
02

これでibus-anthyをで日本語入力が出来るようになりました。
デフォルトの設定では「半角/全角」キーで設定日本語/英数の切り替えが出来るようになっていると思います。
03

最後に

自分でソースをダウンロードしてビルドするのは手間なので、もうscimのままで良いかなと思っていたのですが、SlackBuilds.orgは本当に便利ですね。依存関係こそ自分で解決する必要がありますが、SlackBuilds.orgとsbopkgのおかげでパッケージ導入のハードルがとても下がったと感じています。ibusを導入して快適なLinuxライフをお楽しみ下さい。
【関連記事】
Slackware14.1でsbopkgを使いパッケージを管理する

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LFS 7.7を構築する[Part 5 システム設定編]

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こんにちは。今回のテーマは『LFS 7.7を構築する[Part 5 システム設定編]』です。本記事はからの続きとなります。いよいよLFS構築作業も最終段階です。基本ソフトウェアのインストール作業は前回までで終了しているので、今回はシステムの設定を中心に行っていきます。詳細な作業はLFS-BOOK (*1)を参照いただくとして、作業の流れとTIPSをお届けできればと考えています。
(*1 LFS-BOOK-7.7 Copyright © 1999-2015 Gerard Beekmans 本文中のコマンドはMITライセンスに準じます。)


【目次】
ブートスクリプトのインストール
ネットワークの設定
各種システムファイルの作成と設定
Linuxカーネルのインストールとモジュールの設定
ブートローダーのインストールと設定

ブートスクリプトのインストール

以下のコマンドでブートスクリプトをインストールします。

root# cd /sources
root# tar -xvf lfs-bootscript-20150222.tar.bz2
root# cd lfs-bootscript-20150222
root# make install

ネットワークの設定

udevカスタムルールの生成

以下コマンドを実行します。

root# bash /lib/udev/init-net-rules.sh

以下のコマンドでデバイスに割り振られた名前を確認します。

root# cat /etc/udev/rules.d/70-persistent-net.rules

ネットワークインターフェースに対する設定ファイルの生成

固定IPアドレスがある場合は以下のようにIPを指定してファイルを生成して下さい。

ファイルの生成例

root# cd /etc/sysconfig/
root# cat > ifconfig.eth0 << "EOF"
ONBOOT=yes
IFACE=eth0
SERVICE=ipv4-static
IP=192.168.1.2
GATEWAY=192.168.1.1
PREFIX=24
BROADCAST=192.168.1.255
EOF

筆者の場合はdhcpcdを導入してネットワークに接続したために、以下のように設定しています。

root# cat > /etc/sysconfig/ifconfig.eth0 << "EOF"
ONBOOT="yes"
IFACE="eth0"
SERVICE="dhcpcd"
DHCP_START="-b -q "
DHCP_STOP="-k "
EOF

dhcpcdの導入はBLFSの内容になるので今回は詳しくは扱いません。詳細はlinuxfromscratch.orgをご覧ください。

/etc/resolv.confファイルの生成
以下のようなコマンドで/etc/resolv.confファイルを生成します。domainは省略可能です。ローカルネットワークではルーターのIPアドレスがIPアドレスに相当する場合が多いと思います。secondary nameserverは削除可能です。

root# cat > /etc/resolv.conf << "EOF"
# Begin /etc/resolv.conf
domain 
nameserver 
nameserver 
# End /etc/resolv.conf
EOF

ホスト名の設定

以下コマンドで/etc/hostnameファイルを作成します。

root# echo "<ホスト名>" > /etc/hostname

/etc/hostsファイルの作成

お使いの環境に合わせてIPアドレス等を設定して下さい。

root# cat > /etc/hosts << "EOF"
# Begin /etc/hosts (no network card version)
127.0.0.1   localhost
# End /etc/hosts (no network card version)
EOF

各種システムファイルの作成と設定

/etc/inittabファイルの生成

以下のコマンドで/etc/inittabファイルを生成します。

root# cat > /etc/inittab << "EOF"
# Begin /etc/inittab
id:3:initdefault:

si::sysinit:/etc/rc.d/init.d/rc S

l0:0:wait:/etc/rc.d/init.d/rc 0
l1:S1:wait:/etc/rc.d/init.d/rc 1
l2:2:wait:/etc/rc.d/init.d/rc 2
l3:3:wait:/etc/rc.d/init.d/rc 3
l4:4:wait:/etc/rc.d/init.d/rc 4
l5:5:wait:/etc/rc.d/init.d/rc 5
l6:6:wait:/etc/rc.d/init.d/rc 6

ca:12345:ctrlaltdel:/sbin/shutdown -t1 -a -r now

su:S016:once:/sbin/sulogin

1:2345:respawn:/sbin/agetty --noclear tty1 9600
2:2345:respawn:/sbin/agetty tty2 9600
3:2345:respawn:/sbin/agetty tty3 9600
4:2345:respawn:/sbin/agetty tty4 9600
5:2345:respawn:/sbin/agetty tty5 9600
6:2345:respawn:/sbin/agetty tty6 9600

# End /etc/inittab
EOF

システムクロックの設定

/etc/sysconfig/clockファイルの生成

root# cat > /etc/sysconfig/clock << "EOF"
# Begin /etc/sysconfig/clock

UTC=1

# Set this to any options you might need to give to hwclock,
# such as machine hardware clock type for Alphas.
CLOCKPARAMS=

# End /etc/sysconfig/clock
EOF

タイムゾーンの設定

以下のコマンドでタイムゾーンを設定します。

root# TIMEZONE=Asia/Tokyo
root# cp --remove-destination /usr/share/zoneinfo/$TIMEZONE /etc/localtime

キーボードレイアウトとフォントの設定

以下のコマンドで設定ファイルを生成します。日本語キーボードならjp106を設定します。フォントは/usr/share/consolefontsにフォントがあります。お好みで設定して下さい。

root# cat > /etc/sysconfig/console << "EOF"
# Begin /etc/sysconfig/console
     
KEYMAP="jp106"
FONT="lat2-Terminus16"

# End /etc/sysconfig/console
EOF

Bashの起動初期ファイルの設定

以下のコマンドで/etc/profileファイルを生成します。筆者はen_US.UTF-8で設定しています。その他お好みで環境変数を設定してください。

root# cat > /etc/profile << "EOF"
# Begin /etc/profile
     
export LANG=en_US.UTF-8
export PS1="[\u@\h:\W]\$ "

# End /etc/profile
EOF

/etc/inputrcファイルの生成

以下のコマンドで/etc/inputrcファイルを生成します。

cat > /etc/inputrc << "EOF"
# Begin /etc/inputrc
# Modified by Chris Lynn 

# Allow the command prompt to wrap to the next line
set horizontal-scroll-mode Off

# Enable 8bit input
set meta-flag On
set input-meta On

# Turns off 8th bit stripping
set convert-meta Off

# Keep the 8th bit for display
set output-meta On

# none, visible or audible
set bell-style none

# All of the following map the escape sequence of the value
# contained in the 1st argument to the readline specific functions
"\eOd": backward-word
"\eOc": forward-word

# for linux console
"\e[1~": beginning-of-line
"\e[4~": end-of-line
"\e[5~": beginning-of-history
"\e[6~": end-of-history
"\e[3~": delete-char
"\e[2~": quoted-insert

# for xterm
"\eOH": beginning-of-line
"\eOF": end-of-line

# for Konsole
"\e[H": beginning-of-line
"\e[F": end-of-line

# End /etc/inputrc
EOF

/etc/shellファイルの生成

以下のコマンドで/etc/shellファイルを生成します。

root# cat > /etc/shells << "EOF"
# Begin /etc/shells

/bin/sh
/bin/bash

# End /etc/shells
EOF

/etc/fstab/ファイルの生成

基本的にはLFS-BOOK-7.7に沿って作成すれば良いのですが、筆者はブートローダーをデュアルブートしている(今回のホストシステム)SlackwareのLILOで統一するため、/bootはSlackwareと共用することにします。なのでfstabファイルにおいても/bootにはSlackwareの/bootと同じデバイスを指定します。
筆者のfstab作成のためのコマンド実行例は以下のとおりです。お使いの環境に合わせて設定下さい。

root# cat > /etc/fstab << "EOF"
# Begin /etc/fstab

# file system  mount-point  type     options             dump  fsck
#                                                              order

/dev/sda9     /             ext4     defaults            0     1
/dev/sda6     /boot         ext2     defaults            1     2
/dev/sda7     swap          swap     pri=1               0     0
proc           /proc        proc     nosuid,noexec,nodev 0     0
sysfs          /sys         sysfs    nosuid,noexec,nodev 0     0
devpts         /dev/pts     devpts   gid=5,mode=620      0     0
tmpfs          /run         tmpfs    defaults            0     0
devtmpfs       /dev         devtmpfs mode=0755,nosuid    0     0

# End /etc/fstab
EOF

/etc/lfs-releaseファイルの生成

構築したシステムを判別しやすくするために以下のコマンドでファイルを生成します。

root# cat > /etc/lsb-release << "EOF"
DISTRIB_ID="Linux From Scratch"
DISTRIB_RELEASE="7.7"
DISTRIB_CODENAME=""
DISTRIB_DESCRIPTION="Linux From Scratch"
EOF

Linuxカーネルのインストールとモジュールの設定

カーネルのビルドとインストール

ここではカーネル設定の詳細は割愛したいと思います。カーネルのビルドを行ったことがある方ならば問題ない作業だと思います。簡単に実行するコマンドを列挙します。

root# cd /sources/linux-3.19
root# make mrproper
root# make menuconfig
root# make && make modules_install
root# cp -v arch/x86/boot/bzImage /boot/vmlinuz-3.19-lfs-7.7
root# cp -v arch/x86/boot/bzImage /boot/vmlinuz-3.19-lfs-7.7
root# cp -v .config /boot/config-3.19
root# install -d /usr/share/doc/linux-3.19
root# cp -r Documentation/* /usr/share/doc/linux-3.19

モジュールロード順の設定

以下のコマンドで/etc/modprobe.d/usb.confファイルを生成します。

root# install -v -m755 -d /etc/modprobe.d
root# cat > /etc/modprobe.d/usb.conf << "EOF"
# Begin /etc/modprobe.d/usb.conf

install ohci_hcd /sbin/modprobe ehci_hcd ; /sbin/modprobe -i ohci_hcd ; true
install uhci_hcd /sbin/modprobe ehci_hcd ; /sbin/modprobe -i uhci_hcd ; true

# End /etc/modprobe.d/usb.conf
EOF

ブートローダーのインストールと設定

筆者は今回LFS側ではブートローダの設定を行いませんでした。Slackware側で/etc/lilo.confにLFSシステムを読み込む設定を書き込みました。(そのために/bootをSlackwareと共有しました)LFS単体で起動したい場合はブートローダの設定が必要ですのでコチラを参考に設定して下さい。GRUBの設定はArchやGentooとほとんど変わりません。

システムを再起動してブートローダーから構築したLFSシステムを立ち上げて見ましょう。無事起動すれば作業は無事完了です。
02

最後に

5回目にしてようやくLFS構築の流れを書き終えることが出来ました。ブートローダーをホストシステムと共有しているので完全に独立したシステムではないですが、必要となればGRUBをブートローダーとして自力で起動可能です。この後はBLFS(Beyond Linux From Scratch)を活用してより使いやすいシステムにしていきたいと考えています。本記事が何かのお役に立てば幸いです。
【関連記事】
LFS 7.7を構築する [Part 4 基本ソフトウェアのインストール編]
LFS 7.7を構築する [Part 3 一時的環境の構築編]

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Slackware 14.1にfcitx-mozcを導入して日本語環境を構築する

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こんにちは。今回のテーマは『Slackware 14.1にfcitx-mozcを導入するSlackBuildファイルを公開』です。以前よりSlackwareの日本語環境がもう少し使いやすくなればと思っていたところ、「Slackware14.1でもmozcを使いたい」という声をいただきfcitx-mozcの導入に挑戦してみました。Slackwareの場合CentOSの場合と異なり他のディストリビューションを流用ではなく、自前でビルドする方針としました。fcitx-mozc.SlackBuildを作成し導入に成功しましたので記事にします。何かのお役に立てば幸いです。


【目次】
fcitx-mozc.SlackBuildを書いたワケ
fcitx-mozcビルドの準備
fcitx-mozc.SlackBuildを使ってfcitx-moscをインストール
各種設定

fcitx-mozc.SlackBuildを書いたワケ

fcitx-mozcをビルドしたことがある方は解ると思いますが、実際に作業してみるとビルド手順はいろいろと複雑でビルド手順を文章で第三者に説明するのは困難でした。またビルドの試行錯誤の中で作業を効率化したかったというのも一つの理由です。そこで自分のビルドツールとしても使えて他の方がビルドするにも便利なSlackBuildファイルを書くことにしました。

fcitx-mozcビルドの準備

必要なパッケージ

Slackwareでfcitx-mozcを導入して日本語入力するのに必要なパッケージは以下の通りです。
Slackware公式パッケージ

  1. git
  2. wget
  3. subversion
  4. clang
  5. mesa
  6. curl
  7. python2

SlackBuilds.orgにあるパッケージ

  1. fcitx(バージョンは自分で修正が必要。詳細は後述)
  2. fcitx-configtool
  3. kcm-fcitx(KDEの場合は必要)
  4. ninja

自分でビルドするパッケージ

  1. zinnia

各種パッケージのインストール

Slackware公式パッケージはすでに導入済みという前提でSlackBuilds.orgのパッケージをsbppkgを用いてインストールします。必要に応じてkcm-fcitxも導入します。

root# sbopkg -i fcitx-configtool
root# sbopkg -i ninja

fcitxのインストール

fxitxはバージョンに注意が必要です。SlackBuilds.orgにあるバージョン4.2.6.1ではfcitx-clipboad.hの関係でビルドエラーとなってしまいます。よって今回はfcitx.SlackBuildのバージョン部分を4.2.8に修正してパッケージを作成します。

$ su -
root# mkdir -pv /tmp/fcitx
root# wget http://slackbuilds.org/slackbuilds/14.1/misc/fcitx.tar.gzr
root# tar -zxvf fcitx.tar.gz
root# cd fcitx
root# http://fcitx.googlecode.com/files/fcitx-4.2.6.1_dict.tar.xz
root# sed 's|VERSION=${VERSION:-4.2.6.1}|VERSION=${VERSION:-4.2.8}|' \
      fcitx.SlackBuild
root# chmod +x fcitx.SlackBuild
root# ./fcitx.SlackBuild

これでfcitxパッケージが/tmpに作成されました。以下コマンドでインストールします。

root# cd /tmp
root# installpkg fcitx-4.2.8-i486-1-SBo_tgz

zinniaのインストール

以下のコマンドで手動でビルドしパッケージを作成します。

root# cd /tmp
root# wget http://downloads.sourceforge.net/project/zinnia/zinnia/0.06/zinnia-0.06.tar.gz
root# tar -zxvf zinnia-0.06.tar.gz
root# cd zinnia-0.06
root# configure --prefix=/usr
root# make
root# make DESTDIR=/tmp/SBo/package-zinnia install
root# cd /tmp/SBp/package-zinnia
root# makepkg /tmp/zinnia-0.06.txz

作成したパッケージをインストールします。

root# cd /tmp
root# installpkg zinnia-0.06.txz

fcitx-mozc.SlackBuildを使ってfcitx-moscをインストール

マニュアルでfcitx-mozcをインストールするのはエラー続出でけっこう厄介でしたが、なんとか成功しましたのでビルドスクリプトとしてfcitx-mozc.SlackBuildを書きました。スクリプト中で実行していること全てをここで紹介するのは無理なので、具体的にどのような操作をしているのかはコードをご覧ください。

fcitx-mozc.SlackBuildのダウンロード

筆者のgithubにスクリプトを用意しましたので、そちらからダウンロードしてください。

root# cd /tmp
root# git clone https://github.com/kurocode25/fcitx-mozc.SlackBuild

fcitx-mozcのビルドとパッケージ作成
以下のコマンドでパッケージを作成します。ソースのダウンロードはスクリプが自動で行うのでソースを自分で用意する必要はありません。以下のようにしてfcitx-mozcをビルドします。ソースをダウンロードしてmd5sumをチェックした時点で続行するか聞きます。問題なければ続行してください。

root# cd fcitx-mozc.SlackBuild
root# chmod +x fcitx-mozc.SlackBuild
root# ./fcitx-mozc.SlackBuild

ビルド中の画面
02

fcitx-mozcのインストール

ビルドが無事に完了すれば/tmp/以下にパッケージができている筈です。以下コマンドでインストールしましょう。

root# installpkg fcitx-mozc-2.17.2106.103-i486-1_SBo.txz

各種設定

環境変数の設定

~/.profileや~/.xprofile(~/.bash_profile或いは~/.xinitrcでも可)のファイルに以下のフレーズを書き込みます。
(ディスプレイマネージャーを使う場合は~/.xprofile、startxでXorgを起動する場合は~/.xinitrcで問題ないと思います。)

export GTK_IM_MODULE="fcitx"
export QT_IM_MODULE="fcitx"
export XMODIFIERS="@im=fcitx"

一度ログアウトして再ログインするとfcitxが使えるようになっています。

fcitxの設定

fcitxのパネルまたはメニューバーから設定画面を開きます。日本語キーボードの下にmozcを配置して下さい。
01

mozcの設定

fcitxのパネルまたはメニューバーからmozcの設定画面を開きます。お好みのショートカット等を設定してください。
03

fcitxテーマの設定(お好みで)

デフォルトのテーマが気に入らないという場合は筆者作成のfcitxテーマを試してみてください。
詳細はこちらの記事をご覧ください。

ではfcitx-mozcで快適なLinuxライフをどうぞ
04

最後に

なんとかSlackwareでfcitx-mozcを使えないかと自力でビルドしました。膨大なエラーを一つ一つ処理していくのは面倒でしたが、なんとか導入方法を確立できたのではと考えています。今回書いたSlackBuildは筆者自身が自分のビルド用に書いたものなので、使用に関してはご自身の責任でご利用ください。尚、SlackBuilds.orgにおいてはテンプレートに従ったSlackBuildファイルの書き方を推奨しておりますが、今回作成したfcitx-mozc.SlackBuildはあまりテンプレートに忠実ではありません。ビルドスクリプトはArch LinuxのPKGBUILDファイルのように自動でソースのダウンロードさせる前提の方が良いと考えていますが、SlackBuilds.orgにおいてはソースは別途手動でダウンロードするのが好ましいと考えているようです。

【関連記事】
Slackware14.1にibusを導入して日本語入力環境を構築する
Slackware14.1でソースからパッケージを自作する

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Fedora22から23にアップグレードする

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こんにちは。今回のテーマは『Fedora22から23にアップグレードする』です。2015年11月3日にFedora 23がリリースしました。Fedora 22から使っている方にとってはパッケージマネージャーにDNFが採用されてから初めてのアップグレードとなり、バージョンアップの方法が変更されています。Fedora23へのアップグレードを試してみましたので記事にしました。


【目次】
従来とアップルレード方式が変わった
準備
Fedora 22を23にアップグレードする

従来とアップルレード方式が変わった

Fedora21から22にアップグレードするにはfedupというツールを用いてアップグレード作業を行いました。しかし22から23にアップグレードする際にはパッケージマネージャーであるDNFを使用してアップグレードを行います。ただしアップグレード用のプラグインであるdnf-plugin-system-upgradeを導入する必要があります。ただ、このプラグインは日本語環境の方にとってはあまり使いやすくありません。もしエラーが出て困っている方がいたら参考にしていただければ幸いです。

準備

データのバックアップ

システムの大きなアップグレードは思わぬ不具合を起こす可能性もあります。システムが起動しなくなることも考慮してデータや設定ファイルのバックアップを取っておくことをオススメします。

HDD容量の確保

新たなシステムのパッケージをダウンロードしてインストールするためにrootパーティションにはある程度の余裕がないとアップグレード出来ません。最低でも2.5〜3G程度の要領確保は必要だと思います。

最新の状態にシステムを更新する

以下のコマンドでシステムの状態を最新にしましょう。

$ sudo dnf update --refresh

open-vm-toolsの削除

dnf-plugin-system-upgradeにはまだバグが多く残っているようです。筆者のケースではopen-vm-toolsを削除しないとアップグレードが途中でとまってフリーズする現象がおきました。以下コマンドで削除しておきます。

$ sudo dnf remove open-vm-tools

必要であればアップグレード後にまたインストールして下さい。

Fedora 22を23にアップグレードする

dnf-plubin-system-upgradeをインストール

以下のコマンドでプラグインをインストールします。

$ sudo dnf install dnf-plugin-system-upgrade

言語設定を英語にする

LANG変数が日本語になっているとpython2.7の文字列の扱いの問題があり、system_upgradeの読み込みに失敗したというエラーが出て先に進むことが出来ません。以下コマンドでシステムの文字コードを英語にしておきましょう。

$ sudo localectl set-locale LANG=en_US.UTF-8
$ LANG=en_US.UTF-8

システムのアップグレード

ではFedora 23にアップデートしましょう。以下のコマンドで必要なパッケージをダウンロードします。

$ sudo dnf system-upgrade download --releasever 23

01

以下コマンドでシステムを更新します。

$ sudo dnf system-upgrade reboot

02

システムが再起動してシステムの更新が始まります。

再起動したら以下のコマンドで言語を日本語に戻しておきましょう。

$ sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.UTF-8

これでFedora 23にアップグレードが完了しました。
03

最後に

FedoraはRed Hat Enterprise Linuxの実験台と位置づけられるだけあってコロコロと仕様が変わります。これまでアップグレード専用のツールとしてfedupを提供しておきながら、あっさりとDNFのプラグインツールを提供する方式に切り替えてきました。それにしてもDNFはpython3時代の新たなパッケージマネージャーとして生み出されたというのにアップグレード用のプラグインを使用するとpython2の問題が障壁になるという点には疑問を感じます。fedupでのアップグレードに統一しておいた方が良かったのではというのが個人的な感想です。
【関連記事】
Fedora 21をFedora 22にアップグレードする

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Vimを自分でビルドして機能を追加する

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こんにちは。今回のテーマは『Vimを自分でビルドして機能を追加する』です。最近SlackwareでSlackBuildを自分用に書いていてVimを使用する機会が多いのですが、公式パッケージのVimがクリップボード無効化されていることに気が付き、自前でビルドしました。目新しい話題ではないですが、Python3インターフェースも有効化しましたので記事にしてみました。何かのお役に立てば幸いです。


【目次】
Vimに機能を追加したい
Vimの機能を調べてみる
Vimを自分でビルドする
インストールする

Vimに機能を追加したい

LinuxユーザーがVimを導入する場合はディストリビューションから提供されたバイナリパッケージをインストールする場合が多いと思います。多くの場合はこれで特に問題はないのですが、時として使いたい機能が有効になっていために不便に感じることもあります。具体的にはクリップボード機能やpython3インターフェースの有効化などだと思います。

Vimの機能を調べてみる

まず、自分が使っているVimで有効になっている機能を調べてみましょう。vim上で以下のコマンドを実行します。

:version

たとえばSlackware 14.1でデフォルトで提供されているVimだと以下のようになります。
02

Vimを自分でビルドする

ソースのダウンロード
以下のようにソースをダウンロードして展開します。ソースのバージョンはお好みでどうぞ。

$ wget https://github.com/vim/vim/archive/v7.4.884.tar.gz
$ tar -xvf v7.4.884.tar.gz
$ cd vim-7.4.884

今回はPythonとPython3両方のインターフェースを有効にして以下ようにビルドしてみました。

$ ./configure \
    --prefix=/usr \
    --localstatedir=/var/lib/vim \
    --with-features=huge \
    --enable-gpm \
    --enable-acl \
    --with-x=yes \
    --enable-gui=gtk2 \
    --enable-multibyte \
    --enable-cscope \
    --enable-netbeans \
    --enable-perlinterp \
    --enable-pythoninterp \
    --enable-python3interp \
    --enable-rubyinterp \
    --enable-luainterp
$ make

インストールする

単純なインストール

インストールする場合は以下のコマンドでインストールします。もし、debパッケージやSlackware用のパッケージを作成する場合は飛ばして次の項目に進んで下さい。

$ make install

パッケージ化も検討してみる

ビルドしたVimをパッケージにして管理すると後でアプリケーションを削除するとき等に扱いが便利になります。
Debパッケージを作成する場合:意外に簡単!Debパッケージを自作する方法
Slackwareパッケージを作成する場合:Slackware14.1でソースからパッケージを自作する

尚、Arch Linuxをお使いの場合はArch Build System(ABS)を用いてカスタムビルドとパッケージ化が可能です。詳細はこちらの記事を参照してください。

尚、今回ビルドしたVimはこのようになっています。
03

最後に

今回はpythonについてさらっと流しましたが、Python2と3の断絶はVimユーザーにとっても悩ましい問題だと思います。ただ今後の方向性としてはやはりpython3が標準となっていき、ディストリビューションから提供されるVimもpython3インターフェースが有効になったものが増えていくと思います。個人的にはPython2のサポート延期などという迷走を続けないでpython3に収束させて欲しいと願っているのですが、なかなか難しいようですね。

【関連記事】
Arch LinuxでVimのクリップボードを使う方法

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Zorin OS 10 Liteに日本語入力ficx-mozcを導入する

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こんにちは。今回のテーマは『Zorin OS 10 Liteに日本語入力ficx-mozcを導入する』です。Zorin OS 10はUbuntu 15.04ベースに作られた独自の洗練されたデザインが特徴のディストリビューションです。Zorin OSには無料版としてcore版とLite版を提供しています。Lite版はデスクトップ環境をLXDEベースとしていてCore版と比較すると軽い動作となるために低スペックマシンや古いマシンにZorinを導入する場合にはオススメです。


【目次】
Zorin OS 10 Liteの標準の日本語入力はibus
Fcitxの導入は簡単
Fcitxを導入する

Zorin OS 10 Liteの標準の日本語入力はibus

Zorin OS 10 Liteの日本語入力はibus-anthyが標準です。日本語と英語の切り替えはデフォルトでは「スーパー(Windows)」+「スペース」です。しかし最近はfcitx+mozcの組み合わせが日本語入力としては人気であり、コチラを使いたいユーザーも多いと思います。
図はZorin OS 10 Liteのibus-anthyでの日本語入力
01

Fcitxの導入は簡単

Zorin OSはUbuntuベースですのでAPT(Advanced Package Tools)によって簡単にUubntu公式リポジトリからパッケージを入手できます。基本的にやるべきことはLinux MintやUbuntuと変わりません。Ubuntu系のディストロを使っていた方には馴染みの操作だと思います。

Fcitxを導入する

インストール

以下コマンドを実行してfcitxおよびfcitx-mozcをインストールします。

$ sudo apt-get install fcitx fcitx-mozc --install-recommends

fcitxへの切り替え

メニューバーから「設定」→「言語サポート」を開きます。「キーボード入力に使うIMシステム」をfcitxに設定します。
02

設定を反映させるためにログアウトして再ログインしましょう。日本語入力がfcitxに変わっているはずです。

fcitxの設定

システムトレイからfcitxの設定画面を起動します。
03

下図のように日本語キーボードの下にmozcが配置されていることを確認します。パネルの配置等はお好みで設定して下さい。
04

これでfcitx-mozcで日本語入力出来るようになりました。快適な日本語入力でLinuxライフをお楽しみ下さい。
05

最後に

補足としてDebian系でよく採用されているim-configコマンドについて触れておきます。Zorin OS Liteにおいてはim-configでの設定よりも「言語サポート」での設定の方が優先されるようです。Zorin OSにおいてはim-configのことは忘れてても問題ないと思います。
【関連記事】
Zorin OS 10をインストールする

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SlackBuilds.orgにSlackBuildスクリプトを投稿する

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こんにちは。今回のテーマは『SlackBuilds.orgにSlackBuildスクリプトを投稿する』です。コミュニティによって支えられているLinuxディストリビューションは沢山あります。当ブログの読者の方の中には「コミュニティへの貢献を何かしたいけど、具体的に何をしたら良いか分からない」という方もいらっしゃるかも知れません。ユーザーリポジトリへの投稿という方法も一つの関わり方だと思います。今回はSlackwareの半公式リポジトリへの投稿です。


【目次】
ユーザーリポジトリに投稿してコミュニティへ貢献する
SlackBuildファイルを書いてみる
投稿するのに必要なファイル
投稿時はtarballにまとめる
作成したtarballを投稿しよう
投稿時の注意事項

ユーザーリポジトリに投稿してコミュニティへ貢献する

Linuxディストリビューションのコミュニティに参加する方法は色々ありますが、割と手軽に行えるものの一つにビルドスクリプトの投稿があります。

Arch LinuxにはAUR(Arch User Repository) というユーザーの投稿によって成り立つリポジトリがあり、ここに投稿されたビルドスクリプトはArch Linuxユーザーにとっての大きな財産となっています。

Slackwareには半公式のSlackBuilds.orgというリポジトリがあり、公式リポジトリにはないパッケージのビルドスクリプトが日々投稿されています。今やSlackBuilds.orgの存在は公式パッケージの少ないSlackwareにとって、ほとんどディストリビューションの一部となっています。今回はこのSlackBuilds.orgへの投稿を記事にしようと思います。

尚、SlackBuilds.orgについてはコチラの記事をご覧ください。

SlackBuildファイルを書いてみる

SlackBuildファイルはビルド手順を書いたシェルスクリプトです。基本的には自分がビルドした手順に沿ってコマンドを書いていけば良いと思います。ただし一般公開され、多くの人がSlackBuilds.orgのビルドスクリプトとしてsbopkgからも利用される観点から変数やパッケージをビルドする場所等はテンプレートに合わせて書くことが推奨されています。詳細はSubmission Guidlineを参照して下さい。

投稿するのに必要なファイル

投稿に際して必要最低限のファイルは以下のとおりです。

  • <パッケージ名>.SlackBuild
  • <パッケージ名>.info
  • slack-desc
  • README

<パッケージ名>.SlackBuild

メインとなるファイルです。ソースを展開してビルドしてパッケージを作成するまでの手順をシェルスクリプトで記述します。SlackBuilds.orgでは極力templete scriptに沿った形式で書くことを求めています。
筆者が投稿したzinnia用のスクリプトzinnia.SlackBuildは記事に掲載するには長いのでリンクからご覧ください。

<パッケージ名>.info

このファイルはフォーマットが規定されています。フォーマットに従って記述しないと投稿時のチェックでエラーがでます。zinniaパッケージの例を示します。

PRGNAM="zinnia"
VERSION="0.06"
HOMEPAGE="http://taku910.github.io/zinnia/index.html"
DOWNLOAD="http://downloads.sourceforge.net/project/zinnia/zinnia/0.06/zinnia-0.06.tar.gz"
MD5SUM="5ed6213e2b879465783087a0cf6d5fa0"
DOWNLOAD_x86_64=""
MD5SUM_x86_64=""
REQUIRES=""
MAINTAINER="Kuro_CODE25"
EMAIL="kuro.code25@gmail.com"

slack-desc

このパッケージの説明を記載します。このファイルに記載された説明はpkgtoolやsbopkg等のツールで活用されます。このファイルもフォーマットが決まっていて、ハンドルーラーの中に収まるように記述します。zinnia向けに書いた例を示します。

# HOW TO EDIT THIS FILE:
# The "handy ruler" below makes it easier to edit a package description.
# Line up the first '|' above the ':' following the base package name, and
# the '|' on the right side marks the last column you can put a character in.
# You must make exactly 11 lines for the formatting to be correct.  It's also
# customary to leave one space after the ':' except on otherwise blank lines.

      |-----handy-ruler------------------------------------------------------|
zinnia: zinnia(customizable and portable online hand recognition system)
zinnia:
zinnia: Zinnia is a simple, customizable and portable online hand recognition 
zinnia: system based on Support Vector Machines.
zinnia:
zinnia: Homepage: http://taku910.github.io/zinnia/index.html
zinnia:
zinnia:
zinnia:
zinnia:
zinnia:

README

このファイルに関しては特に説明はいらないかと思いますが、ここにはパッケージの説明や依存関係やオプション等、ビルドする上での注意事項などを記載しておきます。決まったフォーマットなどはなく自由に記載できます。

投稿時はtarballにまとめる

ここまでで投稿するファイルは作成出来ました。あとはこれらのファイルをtarballにまとめて投稿するだけです。しかし、ファイル名やtarでまとめるディレクトリ名を間違えると投稿時にエラーとなります。
パッケージ名をfooとすると以下のようにfooディレクトリ以下にファイルを格納します。

foo/foo.SlackBuild
foo/foo.info
foo/slack-desc
foo/README

次にこのfooディレクトリを以下のようなコマンドでtarballにまとめます。

$ tar -zcvf foo.tar.gz foo/

作成したtarballを投稿しよう

ここまでくれば、ほぼ作業は終わりです。投稿はとても簡単です。http://slackbuilds.org/submit/にアクセスしましょう。

tar.gzファイルをアップロードしてカテゴリーを選択肢ます。パッケージを探す際のキーワードをカンマで区切って入力します。最後に投稿者のEメールを記載します。もし、運営側に連絡事項がある場合はメッセージ欄に記載できますが、空欄でも構いません。準備が整ったら”Submit”ボタンを押してファイルをアップロードします。
01

エラーなくアップロードが完了すると審査待ちの状態になりhttp://slackbuilds.org/pending/にリストアップされます。もしスクリプトに問題がある場合はメールに運営側から連絡があると思います。

投稿時の注意事項

ライセンスはとても重要

SlackBuilds.orgに投稿する場合にはライセンスはとても重要です。オープンソースかつ修正と再配布が許可されたライセンスでないと拒否されます。そのためBSDライセンスやMITライセンスが推奨されています。多くの場合ライセンスはSlackBuildファイルに記載します。

ソースファイルは含まない

Arch LinuxのAURなども同じですが、ビルド用のスクリプトを投稿する場なのでソースファイルやバイナリファイルを含めるとリジェクトされます。

最後に

SlackBuilds.orgのパッケージ数はAURに比べるとまだまだ少ないです。他のディストリビューションでは当たり前に公式パッケージになっているものが意外に足りなかったりします。つまりそれだけ多くのビルドスクリプトを投稿する機会があるということでもあります。自分のために書いていたスクリプトを公開することで多くの人に利便性をもたらすというのはなかなか素敵なことではないでしょうか?
【関連記事】
Slackware14.1でSlackBuilds.orgを利用したパッケージ管理
Slackware14.1でsbopkgを使いパッケージを管理する
Slackware 14.1にfcitx-mozcを導入して日本語環境を構築する

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Manjaroに日本語環境を構築する

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こんにちは。今回のテーマは『Manjaroに日本語環境を構築する』です。Manjaroはとてもユーザーフレンドリーなディストリでインストール後すぐに使い始められるディストロですが、日本語環境は自分で整える必要があります。日本語環境の構築はArch Linuxとほとんど同じ手順ですが、Arch系は初めてという方のお役に立てばと記事にしました。

Manjaroってどんなディストロ?という方はコチラの記事も参照下さい。


【目次】
ロケールの設定
フォントのインストール
fcitxのインストール
fcitxの設定

ロケールの設定

日本語でインストールをした場合はロケールは日本語で設定されていますので以下に示す設定は不要です。英語でインストールした場合のみ行って下さい。

まず、locale.genファイルを編集します。

$ sudo vim /etc/locale.gen

ja_JP.UTF-8の前の#を外します。編集後、以下のコマンドを実行します。

$ sudo locale-gen

次にlocale.confファイルを編集します。

$ sudo vim /etc/locale.conf

以下のように編集します。

ja_JP.UTF-8

フォントのインストール

予め最低限の日本語フォントが入っているので一応の表示はできますが、フォントのインストールをオススメします。Arch Linuxの公式リポジトリからインストール可能なフォントを下記に示します。

  • adobe-source-han-sans-jp-fonts
  • otf-ipafont
  • ttf-sazanami
  • ttf-hanazono
  • ttf-vlgothicAUR
  • ttf-mplusAUR

今回は日本語名「源ノ角ゴシック」として知られるsource-han-sans-jp-fontsをインストールしていきます。

$ sudo pacman -S source-han-sans-jp-fonts

Linuxで使えるフリーフォントに興味をお持ちの方はコチラの記事も参照して下さい。
=> 2015年 Linuxでも使えるフリーフォント集

fcitxのインストール

今回はfcitx-mozcを導入して日本語入力環境を構築します。

fcitxのインストール

以下コマンドでfcitxとfcitx-mozcをインストールしていきます。

$ sudo pacman -S fcitx-im fcitx-mozc

環境変数の設定

~/.xprofileの修正
ログイン時にlightdm等のディスプレイマネージャーを利用する場合は~/.xprofileに以下を追記します。

export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx

~/.xinitrcの修正
CUIログインをしてstartxコマンドでxorgを起動する場合は~/.xinitrcに以下を追記します。

export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx

fcitxの設定

設定が終わったらログアウトして再ログインします。日本語入力としてfcitxが設定されている筈です。
fcitxの設定をしていきましょう。

$ fcitx-configtool &

下図のように日本語キーボードの下にmozcを追加します。その他パネルの設定等はお好みで設定して下さい。
01

設定が終わったら「全角/半角キー」で英語と日本の切り替えができると思います。快適なLinuxライフをお楽しみ下さい。

最後に

ManjaroはArch系の魅力を手軽に味わえるところが魅力的ですが、日本語入力を自力で整えると言う部分が最初のハードルになるかも知れません。ただ、作業自体はとても簡単だと思いますし、初心者の方でもCUIに慣れるチャンスと捉えてチャレンジしてみては如何でしょうか?
【関連記事】
Manjaro Linux Xfce Edition 15.09を使ってみた

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Linuxで「かな入力」をする方法

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こんにちは。今回のテーマは『Linuxで「かな入力」をする方法』です。筆者自身はあまり「かな入力」はしないのですが、世の中には「かな入力」への需要もかなりあるようです。当ブログでも「Linux かな入力」というキーワードで検索されていたことがありました。もちろんLinuxでも簡単に「かな入力」か可能です。


【目次】
Linuxでも「かな入力」がしたいアナタへ
Fcitxで「かな入力」
iBusで「かな入力」

Linuxでも「かな入力」がしたいアナタへ

先日、知人から「Linuxでかな入力がしたいんだけど・・・設定面倒なの?」と聞かれたことで「かな入力」について考えさせられました。日本語文章を書くためにはローマ字入力より「かな入力」の方が効率が良いのは明らかです。WindowsだとIMEツールバーやキーボードで簡単にローマ字入力とかな入力を切り替えることが可能でした。ではLinuxではどうでしょうか?Linuxと一言で言っても日本語入力の入力方式エディタ(IME)によっても設定方法は異なります。今回は代表的なIMEであるAnthyとmozcについて記事にしたいと思います。

Fcitxで「かな入力」

fcitxはUbuntu Japanese Teamが15.10より標準日本語入力として採用するなど人気がでてきている入力メソッドです。もともとは簡体字中国語用として開発され、現在では日本語やベトナム語等の入力に用いられています。

fcitx-mozc

fcitxのパネルを右クリックでメニューを出し、「Mozcツール」から設定ツールを選択肢ます。
01

Mozcツールの基本設定の部分で「かな入力」を選択します。
02

fcitx-anthy

anthyの場合はfcitxパネルの「ロ」と書かれた部分をクリックし「かな」を選択すればOKです。
03

またはfcitxの入力メソッドの設定からanthyの設定画面を開き、かな入力を選択するという方法もあります。(設定ボタンはそろばん玉のようなボタンです)
04
anthyの設定画面から「かな入力」を選択します。
05

iBusで「かな入力」

iBusはデスクトップ環境GNOMEに統合されていることからもFedora等のGNOMEを標準デスクトップとしている環境で日本語環境で用いられています。近年、国内ではfcitxの人気が高まっているように感じますが、fcitxが提供されていないディストロではまだまだ主力の日本語環境として使用されているIMです。

ibus-mozc

ibusのトレイアイコンからibusの設定画面を開きます。コマンドで

$ ibus-setup &

と入力してもOKをです。
ibus設定画面の入力メソッドからMozcを選択して設定ボタンを押します。
10
Gentoo Linuxに日本語環境を構築する
Mozcの設定画面が開くので基本設定の部分で「かな入力」を選択します。
02

ibus-anthy

上記のibus-mozcと同様にibusの設定画面を開きます。
09
anthyの設定画面が開くので基本設定の部分で「かな入力」を選択します。
08

最後に

かな入力の人気も根強いですが、親指シフトでの入力も日本語入力に適した入力方法として見直されているように感じています。親指シフトについては別の機会で取り上げたいと思います。本記事が「Linuxってかな入力できるの?」と疑問を感じている方に少しでもお役に立てば幸いです。
【関連記事】
Arch Linuxに日本語環境を構築する
Xubuntu14.04LTSに日本語環境を導入する
Gentoo Linuxに日本語環境を構築する

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openSUSE Leap 42.1 をインストールする

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こんにちは。今回のテーマは『openSUSE Leap 42.1 をインストールする』です。2015年11月にopenSUSE Leap 42.1がリリースされました。Leapでは従来とは異なる命名法(前バージョンは13.2)となり、構築方法を大きく変更してきました。openSUSE Leap 42.1をインストールしてみます。


【目次】
openSUSEのSLEベースの開発に
新たな安定版の名称はopenSUSE Leap
openSUSE Leap 42.1をインストールする

openSUSEのSLEベースの開発に

openSUSEはSLE(SUSE Linux Enterprise)をベースに作成することで中枢部分をSUSEの技術者がメンテナンスすることが可能となりました。これにともない、SLEからの修正やセキュリティ更新なども受け取れるようになるとのことです。一方で、よりユーザーサイドのデスクトップ環境等は後述するTumleweedという実験的な開発版から取り入れることでバランスの取れたopenSUSEを作ろうという狙いのようです。そして当然ではありますが、Leapの成果はSLEへと還元されていきます。

新たな安定版の名称はopenSUSE Leap

新たな安定版にはLeapと名付けられました。今後openSUSEは先進的なパッケージ構成でローリング・リリースされるTumbleweedとバージョンごとにリリースされるLeapの2つのブランドにより開発を進めようとしています。前述のとおりLeapの中枢はSLEで構成され、その他の部分は主にTumbleweedで安全性や安定性が検証されたものが取り込まれます。

尚、42.1 は SLE 12 Service Pack (SP) 1 に揃えてあります。Leap 42.2 は SP2 に、42.3 は SP3 に揃えられる予定です。

openSUSE Leap 42.1をインストールする

インストールメディアの準備

まずはインストールメディアを準備しましょう。今回は公式サイトからネットワークインストール用のメディアをダウンロードしました。

インストールメディアの起動

インストールメディアを起動します。
01

F2を押して言語を選択します。日本語でインストールしたいため、日本語を選択します。
02

以降は日本語でインストールが可能となります。
03

インストール

インストールを開始するとライセンスが表示されます。内容に問題がなければ次に進みます。
04

インストールオプションが出てきます。お好みで選択してください。分からなければチェックしなくてOKです。
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パーティションの設定は自動でされますが、手動で設定することも可能です。今回は自動で作成されたパーティションにインストールします。
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時間とタイムゾーンを設定します。
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デスクトップを選択します。今回はKDEを選択します。その他を選ぶとXfceやLXDEも選択可能です。
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ユーザー名とパスワードを設定します。
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「インストール」を押すと確認窓が出てきます。これまでの設定で問題なければ「インストールする」を押してインストールを開始します。
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ファイルがコピーされインストールが始まります。結構長い時間かかるとおもいますので、お茶でも入れて待っていましょう。
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再起動

インストールが終わると自動で再起動すると思います。インストールメディアが起動してしまった場合は”Boot from Hard Disk”でインストールしたシステムを起動して下さい。GRUBが起動すると思います。
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ログイン画面にパスワードを入れてログインします。
15

デスクトップが無事に起動すればOKです。無事インストールが完了しました。
13

最後に

少し前から話題となっていたopenSUSE Leapですが、ようやく触ってみる機会を得ました。先進的なパッケージを使いたい方はTumbleweedの方が向いているかも知れません。ただし、Leapは安定版とはいえ、Linuxカーネル4.1系を採用し、オプションでGCC 5も利用でき、Debian等の安定感あるディストロと比較すると先進的なシステムに仕上がっていると思います。
【関連記事】
openSUSE 13.2にFcitxを導入する
openSUSE 13.2をインストールする

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Arch Linuxにデスクトップ環境KDEを導入する

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こんにちは。今回のテーマは『Arch Linuxにデスクトップ環境KDEを導入する』です。普段はXfceをメインといて使用しているため、KDE環境にはあまり馴染みがないのですが、気分転換にArch LinuxおよびManjaroにKDEを導入してみました。何かの参考になれば幸いです。


【目次】
気分転換にデスクトップ環境を変えよう
Arch LinuxにKDE環境をインストールする
KDEを起動する
アプリケーションの外見の設定

気分転換にデスクトップ環境を変えよう

Linuxディストリビューションを変更するよりもドラスティックにシステムの使用感を変更する方法はデスクトップ環境を変更することです。とくにGTK系のXfceやMATEを使用してきた方がQt系のKDEに変更するというのは大きな変更だと思います。Qt環境でもGTKアプリケーションは問題なく動作しますが、見た目をQt系に揃えたいということでQt系のKDEアプリケーションで揃える方が多く、これもGTK系からQt系に移行する大きな変化の1つと言えると思います。

今のGTK系のデスクトップ環境に飽きてきている方はKDEに変更してみては如何でしょうか?デスクトップ環境だけでなく、普段使用しているアプリケーションもQt系のアプリケーションに変えてみると新鮮な気持ちになりますよ。

画像は筆者のデスクトップ
03

Arch LinuxにKDE環境をインストールする

Plasmaをインストール

KDEのデスクトップ環境をインストールしましょう。Plasma5をインストールするにはplasmaグループをインストールします。(plasma-metaパッケージでもOKです)

$ sudo pacman -S plasma

KDEアプリケーションをインストール

KDEアプリケーションは必須ではありませんが、KDEを使用する際にはシステムとしての統一感が出るためにKDEアプリケーションを使用することが好ましいと思います。KDEアプリケーションはkde-appricationsグループでインストールできます。

$ sudo pacman -S kde-apprications

kdeアプリケーションで日本を使用したい方は日本語の言語ファイルをインストールします。

$ sudo pacman -S kde-l10n-ja

KDEを起動する

ディスプレイマネージャーから起動する

KDE4まで標準のディスプレイマネージャーだったKDMは使用できなくなりました。Plasma5ではディスプレイマネージャーはSDDMが推奨されています。

SDDMを起動するように設定する
SDDMが起動時に自動起動するように設定します。

$ sudo systemctl enable sddm

ディスプレイマネージャーはlightdmでも問題ありません。lightdmを使用する場合は以下のように設定してください。

$ sudo systemctl enable lightdm

ディスプレイマネージャーを使用する場合は環境変数の設定は~/.xprofileに設定して下さい。たとえば日本語入力環境としてfcitxを用いる場合は以下のようにせってします。

export GTK_IM_MODULE="fcitx"
export QT_IM_MODULE="fcitx"
export XMODIFIERS='@im=fcitx'

startxコマンドで起動する
CUIで起動してstartxでKDEを起動したい場合は~/.xinitrcファイルを編集します。

$ vim ~/.xinitrc

以下のように編集します。exec startkdeがポイントです。(fcitxの部分は以下はfcitxを用いる場合です。必須ではありません)

export GTK_IM_MODULE="fcitx"
export QT_IM_MODULE="fcitx"
export XMODIFIERS='@im=fcitx'
exec startkde

アプリケーションの外見の設定

Manjaroユーザーは環境変数に要注意

今回はArch LinuxにKDEを入れる記事ですので、やや脱線しますが、Xfceエディションをお使いの方がKDEをインストールする場合にはQTアプリケーションの外見をGTKに統一する設定がされていますので注意が必要です。

$ sudo vim /etc/environment

以下のように編集します。

# QT_STYLE_OVERRIDE=gtk
BROWSER=/usr/bin/kde-open
STEAM_RUNTIME=0
STEAM_FRAME_FORCE_CLOSE=1

QtアプリケーションとGTKアプリケーションの外見の設定

KDEシステム設定から「アプリケーションスタイル」を選択します。

Qtアプリケーションの外見設定

「アプリケーションスタイル」設定の「ウィジェットスタイル」で設定を行います。
01

GTKアプリケーションの外見設定

GTKアプリケーションの外見も個別に設定可能です。Arch Wikiではgtk-theme-orionをKDEで使用する際に推奨しています。予めgtk-theme-orionをインストールしておきます。

$ sudo pacman -S gtk-theme-orion

「アプリケーションスタイル」設定の「GNOMEアプリケーションスタイル」で設定を行います。
02

最後に

お気に入りのデスクトップ環境をずっと使い続ける方もいれば、いろいろなデスクトップ環境を頻繁に入れ替える方もいて、いろいろな使い方ができるのがフリーなOSを使用する醍醐味でもあると思います。以前にKDEを使用していて別のデスクトップ環境に移行した方も、Plasma5になったKDEを使用してみては如何でしょうか?
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Fedora 23をインストールする

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こんにちは。今回のテーマは『Fedora 23をインストールする』です。インストールの方法はFedora22と大きく変わらず、Anacondaによるユーザーフレンドリーなインストールが可能です。今回はFedora23からLinuxを始める初心者の方の助けになればと記事を書きました。



【目次】
Fedoraのインストールはとても簡単
最新のインストールメディアを手に入れよう
インストール手順
再起動〜初期設定

Fedoraのインストールは更に簡単に

FedoraにはAnacondaというGUIで簡単にインストールできるインストーラーがあり、特に難しい設定なしにインストールが完了することで知られています。Fedora自体は実験的な要素が多く、初心者向けとは言い難い部分もありますが、インストール作業については数あるLinuxディストリビューションの中でも最も容易な部類に入ると思います。デバイスやネットワークの検出だけでなくキーボード、地域、言語はほぼ自動検出、自動設定でされていきます。パーティションの設定も自動で設定できるので、ユーザーが行うのはパスワードの設定ぐらいという簡単さです。

最新のインストールメディアを手に入れよう

Workstation, Server, Cloudの3種類から選ぶ

Fedora 23のインストールメディアはhttps://getfedora.org/から入手できます。Fedora 22と同様に「Workstation」「Server」「Cloud」の3種類がありますが、デスクトップ用途の場合はWorkstationを選んでおけば問題無いと思います。初心者で何を選べば分からない場合もWorkstationを選べば問題無いと思います。

今回はネットワークインストール用のFedora-Workstation-netinst-x86_64-23.isoを選択肢ました。

32bit版と64bit版がある

多くのディストロと同様にFedoraでも32bit版と64bit版を用意しています。CPUが64bitOSに対応していてRAMが4GB以上ある方は64bit版を選択して問題無いと思います。

GNOME以外のデスクトップはFedora Spinsで

Fedora SpinsとはUbuntuでいうとフレーバーのようなものでデスクトップ環境や目的に応じたカスタマイズ版です。デスクトップ環境としてKDE,Xfce,LXDE,MATEを使いたい場合はコチラからインストールメディアをダウンロードして下さい。

インストール手順

インストール

インストールメディアが起動すると以下の画面が出ます。”Install to Hard Drive”を選択します。nVidiaのビデオカードを利用していて起動しない場合は「tabキー」を押して”nomodeset”を設定すると起動すると思います。
01

インストーラが起動します。言語を日本語で選択します。
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“!”マークがついている部分が設定未完了の部分です。クリックしてインストールするドライブの設定をします。
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自動でパーティションを設定する場合は「自動でパーティション設定を行う」を選択します。手動で設定を行う場合は「手動でパーティション設定を行う」にチェックを入れて完了を押します。パーティションの設定に関してはLinuxインストール時のパーティションの区切り方が参考になるかと思います。
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キーボードレイアウトや地域と時間、ネットワーク等は自動で設定されますが修正が必要であれば設定しなおしましょう。全ての設定が済んだら「インストールの開始」を押します。
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ファイルのコピーが始まります。この間にrootパスワードの設定とユーザー作成を完了させましょう。
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rootパス設定画面
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ユーザーアカウント作成画面
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インストールが完了すると以下画面が出ます。「終了」を押してインストーラーを終了させます。インストールしたシステムから起動するために再起動をしましょう。
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再起動〜初期設定

システムを再起動するとブートローダ(Grub)が起動しインストールされたシステムが表示されます。通常は上部のシステムを起動します。
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ディスプレイマネージャー(今回はGDM)が起動しますので予め決めたユーザーパスワードを入力しログインします。
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Gnomeをデスクトップ環境とした場合は初回起動時のみGnome-initial-setupが起動します。この設定は後でも変更可能なので間違えても心配はいりません。

言語は日本語を選択します。
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入力キーレイアウトメソッドを選択します。「日本語(かな漢字)」を選択します。
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プライバーに関する設定をします。今回は位置情報等の設定は全てオフにしました。
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オンラインアカウントを利用したい場合は使用したサービスを選択します。筆者には特に不要なので今回はスキップします。
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設定が完了すると以下の画面が出ます。「Fedoraを使いはじめる」を押せばすぐにFedoraを使い始めることができます。
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最後に

初めてLinuxを使うユーザーにとってインストールは大きなハードルの一つです。近年は多くのディストロがユーザーフレンドリーなGUIインストーラーを起用して初心者にも導入しやすい環境が整ってきていると感じています。その中でもFedoraのインストーラーは特に自動設定が多く、簡単になっています。初めてのLinuxにFedoraを選ぶ方も多くいて、Ubuntu系と人気を二分するのも頷けます。Linuxを使ってみたいと考えている方はこの機にFedora 22をインストールしてみてはいかがでしょうか?
【関連記事】
Fedora 22リリース!パッケージマネージャーは「DNF」に
Fedora 22をインストールした後の環境設定まとめ

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Fedora 23に日本語入力fcitx-mozcを導入する

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こんにちは。今回のテーマは『Fedora 23に日本語入力fcitx-mozcを導入する』です。最近はLinuxでの日本語入力としてfcitx-mozcの人気がジワジワ高まっているように感じます。やはりAnthyよりもmozcを使いたいという声は多いようです。しかし、Fedoraの公式リポジトリにはfcitx-anthyはありますが、fcitx-mozcは残念ながらありません。今回はFedora23でもfcitx-mozcを使いたい!という方に向けて記事を書きました。お役に立てば幸いです。
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【目次】
openSUSE Leap 42.1のパッケージを活用する
openSUSEのrpmパッケージを活用する際の注意点
fcitx-mozcをインストールしよう
    準備
    インストール
    ibusからfcitxへの切り替え
    fcitx-mozcの設定

openSUSE Leap 42.1のパッケージを活用する

基本的にはFedora 22と同様にopenSUSEのパッケージを用いて行きます。Fedora 22に関してはコチラをご覧下さい。Fedoraの公式リポジトリからfcitx-mozcのパッケージが配布されていないのでopenSUSE Leap 42.1のパッケージを用いて導入していきます。Fedoraの非公式パッケージを用いますので自己責任でお願いいたします。FedoraにopenSUSEのパッケージをインストールするなんて・・・とおっしゃる方は由緒正しくソースからビルドする方法をオススメします。今回は手抜きしてopenSUSEのパッケージを流用します。

openSUSEのrpmパッケージを活用する際の注意点

openSUSEのパッケージを使うにはちょっとしたコツが必要になります。それは以下3つのパッケージのバージョンを揃えることです。コツというほど大したことではないですが、依存性の問題でインストールできなくなります。

  • fcitx-mozc
  • mozc
  • mozc-gui-tools

特に注意したいのが、mozcパッケージの扱いです。上記3つのパッケージの中でmozcパッケージはFedoraの公式パッケージと重複するため衝突を起こします。もし現在ibus-mozcを導入している等の理由でmozcパッケージが入っている場合は以下のコマンドで削除しておいて下さい。

$ sudo dnf remove mozc

fcitx-mozcをインストールしよう

準備

#1 rpmパッケージの準備
software.opensuse.orgにアクセスしてfcitx-mozc,mozc,mozc-gui-toolsの3つのパッケージのopenSUSE Leap 42.1用のパッケージをダウンロードしてきます。今回は64bit用のx86_64版をダウンロードしましたが、お使いの環境に合わせてダウンロードして下さい。前述した通りバージョンには注意して下さい。筆者がダウンロードしたrpmパッケージは以下の3つです。

  • fcitx-mozc-2.16.2037.102-7.2.x86_64.rpm
  • mozc-2.16.2037.102-7.2.x86_64.rpm
  • mozc-gui-tools-2.16.2037.102-7.2.x86_64.rpm

#2 ibus-mozcとmozcのアンインストール
openSUSE用のmozcをインストールすると公式リポジトリのmozcと衝突するのでアンインストールしておきましょう。mozcやibus-mozcが入っていない場合は飛ばしてOKです。

$ sudo dnf remove ibus-mozc mozc

#3 fcitxのインストール
詳細はFedora 22に日本語入力fcitxを導入する をご覧ください。ここでは簡単に記載します。既にfcitxが導入済みの場合は飛ばしてOKです。

$ sudo dnf install fcitx fcitx-configtool

※KDE環境の場合はkcm-fcitxをインストールしておくと、設定画面がQtに統一されるのでオススメです。

$ sudo dnf install fcitx kcm-fcitx

インストール

以下コマンドで先ほどダウンロードした3つのrpmパッケージをまとめてインストールします。少々長いですが一つのコマンドです。

$ sudo dnf install \
fcitx-mozc-2.16.2037.102-7.2.x86_64.rpm \
mozc-2.16.2037.102-7.2.x86_64.rpm \
mozc-gui-tools-2.16.2037.102-7.2.x86_64.rpm \

01

ibusからfcitxへの切り替え

※既にfcitxに切り替えている場合はこの項目は不要ですので飛ばして下さい。

GNOME環境をお使いの場合はibusとの統合を解除します。

$ gsettings set org.gnome.settings-deamon.plugins.keyboad active false

imsettingでIMを切り替えます。以下コマンドを実行します。

$ imsettings-switch fcitx

もしim-chooserを使いたい方はFedora 21に日本語入力fcitx-anthyを導入する を参考にして下さい。
切り替えが終わったシステムを再起動もしくはログアウトして再ログインします。

fcitx-mozcの設定

以下コマンドでfcitxの設定を起動します。KDEの場合はkcm-fcitxを起動して下さい。

$ sudo fcitx-configtool

入力メソッドを追加するために「+」を押してmozcを追加します。(大抵の場合は既に追加済みです)
02

「キーボード − 日本語」の下にmozcを追加します。お好みでパネルの設定等をして下さい。
03

これでFedora 23でもfcitx-mozcを使うことが出来るようになりました。
01

最後に

ディストリビューションが変わっても使う日本語入力は同じものを使いたいという方も多いと思います。少々手間をかければFedoraでもFcitx-mozcは利用可能です。ただ、あくまで非公式なパッケージをインストールするので、くれぐれもご自身の責任で実行して下さい。また、ibus-mozcをインストールするときには今回導入したopenSUSEのパッケージは削除して下さい。
【関連記事】
Fedora 22に日本語入力fcitx-mozcを導入する

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Slackware 14.1にsbopkgを用いてfcitx-mozcを導入する

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こんにちは。今回のテーマは『Slackware 14.1にsbopkgを用いてfcitx-mozcを導入する』です。Slackwareでmozcを使おうとビルドスクリプトを書き、多くの方とビルドスクリプトを共有したいという思いでSlackBuilds.org(以下SBo)にfcitx-mozcパッケージを投稿しました。SBoはSlackwareだけでなく、Salix等のSlackware派生のディストロからも利用可能です。本記事とfcitx-mozcパッケージがお役に立てば幸いです。


【目次】
SlackBuilds.orgにfcitx-mozcパッケージが承認されました
fcitxもバージョンアップされ環境が整った
sbopkgを使ってSlackwareにfcitxをインストールする
sbopkgのQueueを利用したビルド方法
Fcitxの設定

SlackBuilds.orgにfcitx-mozcパッケージが承認されました

Slackwareへのfcitx-mozcの導入に関しては以前の記事でも紹介したのですが、今回は筆者の投稿したパッケージがSBoに受理され、sbopkgから利用できるようになりましたので記事にしました。

受理されたといっても普通に動くスクリプトを書けば受理されますので、大したことはないのですが、細かいフォーマットの規定に慣れておらずSBoの管理者の方から修正要請のメールをいただきながら書くことになりました。git cloneが使えないというのは実に不便ですね。

fcitxもバージョンアップされ環境が整った

前回Slackwareにfcitxを導入する記事で紹介した際にはfcitxのバージョンが低いために/usr/include/fcitx/module以下にclipboad.hが存在せず、エラーを起こしていました。そこでSBoのfcitxメンテナさんにメールを送りバージョンアップして頂きました。拙い英語なので心配だったのですが、何度かやり取りをしてバージョンアップをして頂けました。おかげで筆者が書いていたfcitx-mozc.SlackBuildを利用したビルドがとても楽になりました。

sbopkgを使ってSlackwareにfcitxをインストールする

必要なパッケージ

Slackwareのパッケージ
Slackwareのアプリケーションとしてはgtk+2,phython,qt4,llvmが必要です。特にSalixはデフォルトではllvmが入っていないおらず、clangが使えない可能性がありますので、注意して下さい。

SlackBuilds.orgのパッケージ
SBoでの依存パッケージは以下の通りです。

  • ninja
  • zinnia
  • fcitx
  • fcitx-configtool

sbopkgの更新

まずはsbopkgのパッケージリストを最新のものに更新しましょう。以下コマンドで更新します。

root# sbopkg -r

インストール

まずは依存性を解決するためにSBoのパッケージをインストールします。インストールの順番ですが、ご自身で判断出来ない場合は以下の順番を守った方が良いと思います。

root# sbopkg -i ninja
root# sbopkg -i zinnia
root# sbopkg -i fcitx
root# sbopkg -i fcitx-configtool
root# sbopkg -i fcitx-mozc

sbopkgのQueueを利用したビルド方法

上記の方法でも問題なくインストールできるのですが、sbopkgは本来はコマンドライン上で使用するよりはSBoのブラウザを意図して作成されていて、sbopkg上でSlackBuildファイルの編集やビルドする順番を決め複数のパッケージをまとめてビルド・インストールすることが可能なソフトです。(おそらくは、こちらが本来の使い方だと思います)Queueを用いてビルドする方法も簡単に紹介しておきます。

以下コマンドでsbopkgを起動します。

root# sbopkg

メインメニューの”Search”を選びfcitxを検索します。
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検索結果が表示されます。fcitxを選択したまま”Add to Queue”を選びキュー(queue)にfcitxを追加します。他のパッケージも同様に追加していきます。
02

全てのパッケージの追加が終わったらメインメニューに戻り、”Queue”を選択します。
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“View”でキューの状態を確認します。下図のような並びだと依存性の問題でビルドできないので並び替えます。
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1つ戻り、”Sort”で並び替えます。
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並べ替えが終わってビルドできる準備が整ったら”Process”を選択してキューに並んだパッケージを処理していきます。
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プロセスのタイプは”Install”を選びます。
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チェック画面が出ます。良ければ”Start”を押してスタートします。
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ビルドが始まりキューに追加したパッケージがビルドされインストールされていきます。fcitx-mozcのビルドには結構時間が掛かりますので、ゆっくり待っていて下さい。
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インストールが終わったらfcitxを使用する設定をします。~/.xinitrcもしくは~/.xprofile等のxorg起動時に環境変数を設定するファイルに以下を追記します。

export GTK_IM_MODULE="fcitx"
export QT_IM_MODULE="fcitx"
export XMODIFIERS='@im=fcitx'

Fcitxの設定

ログアウトして再ログインすればfcitxが起動するはずです。以下のコマンドで設定画面を開きます。

$ fcitx-configtool

下図のようにMozcが追加されていることを確認します。もしmozcがない場合は「+」ボタンで追加します。
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これでSlackwareでもfcitx-mozcが使えるようになりました。

最後に

sbopkgはCLIで使用したい方とビルドしたパッケージを予め予約しておいて一度にまとめてビルドする方法で好みが別れるのではと思います。まとめてビルドする方がビルドが終わるまで待っている必要がありますが、依存性の問題等には気がつきにくいデメリットもあります。お好みの方法でインストールして下さい。それにしてもmozcのビルドってとても時間かかりますね。
【関連記事】
Slackware 14.1にfcitx-mozcを導入して日本語環境を構築する
Slackwareに日本語デスクトップ環境を構築する
Slackware14.1でsbopkgを使いパッケージを管理する

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【2016年】初心者にオススメのLinuxディストリビューション

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こんにちは。今回のテーマは『【2016年】初心者にオススメなLinuxディストリビューション』です。「Linuxって種類が沢山あって、どれが良いのかわからない」「インストールしたらすぐに日本語入力ができるディストロってどれ?」という方のお役に立てればと思います。
【関連記事】
【2014春】初心者にオススメなLinuxディストリビューション



【目次】
どのLinuxディストリビューションを使えば良いのか?
ディストリビューション選びは最初のハードル
自分のレベルにあった選択を
ディストリビューション選択の基準
Debian系
Ubuntu
ZorinOS
SolydXK
Linux mint
elementary OS
Debian
Slackware系
openSUSE
Red Hat系
Korora
Fedora
Vine Linux
Arch系
Manjaro Linux

どのLinuxディストリビューションを使えば良いのか?

ディストリビューション選びは最初のハードル

Linuxを使おうと思って調べてみるとUbuntuとかFedoraとか沢山の種類が出てくるけど、何がどう違うのかが分からないという経験はないでしょうか?

この記事は「Linuxって種類が沢山あって、どれが良いのかわからない」という方が最初のハードルをスムーズに超えるお手伝いをしたいと思い書きました。お役に立てば幸いです。

自分のレベルにあった選択を

全くのLinux初心者で、単純にLinuxを使ってみたいという方は日本語入力環境が整備されているディストロをオススメします。日本語入力環境の整備は、コマンド入力が必要であったりと、ある程度の慣れが必要な場合があります。

一方で、CLI(Command Line Interface)に抵抗がなく、コマンドを打ち込んで設定する意欲があるのであれば、ある程度、日本語環境が不完全なディストロを選択しても良いと思います。日本語環境の設定を通してパッケージマネージャーの扱いに慣れる等のメリットもあると思います。

ディストリビューション選択の基準

2015年版と同じく筆者の独断と偏見に基づき「初心者が使う」という視線から以下のように設定しました。

  • 情報量の多さ
  • 日本語環境の充実具合
  • インストールの容易さ
  • インストール直後の使用感

これらの観点からパワーユーザー向けとされるArch Linux,Gentoo Linux,Slackware,CRUX等は紹介しておりません。

※オススメ度は筆者の主観です。あくまで「初心者」が対象です。
※日本語環境は筆者の使った主観を★で表しました。

Debian系

Debianを源流とするLinuxディストリビューションであり、巨大なDebianパッケージ群をAPT(Advanced Package Tool)で管理する特徴があります。

Ubuntu(Xubuntu,Kubuntu等の公式フレーバー含む)

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公式HP:Ubuntu Japanese Team

項目 評価/説明
オススメ度 ★★★★★
パッケージ管理方式 APT
標準UI UNITY(GNOME3,KDE,Xfce,LXDE版あり)
日本語環境 ★★★★
日本語入力 日本語Remix版はfcitx-mozcが標準

筆者コメント
UbuntuはDebianをフォークしたディストリビューションです。高いハード認識と設定をほとんどGUI操作で行える独自のツールによりデスクトップ用途Linuxとして地位を確固たるものにしました。Ubuntuから派生したディストリビューションも多く出ています。「特別な設定なくインストール直後から使える」を標榜した設計は多くのディストリビューションに影響を与え、派生ディストロを生み出しました。

Ubuntuは独自のUI(User Interface)であるUnityを用いており、UIの使い勝手がユーザーの間では賛否が分かれるところだと思います。ただ、UIにはGNOME3,KDE,Xfce,LXDE版が公式フレーバーとして出されていますので、Unityが気に入らない場合は、これらの公式フレーバーを使用する手があります。

日本語に関してはUbuntu Japanese Teamが日本語Remex版をリリースしていますので、安心感があります。インストールは日本語で可能で、ドライバのインストールも自動で行われます。また、Ubuntuは国内にもユーザーが多く、ネット上で情報が手軽に入手できますし、フォーラムも初心者に親切な運営方針を掲げており、初心者に易しいディストロと言えると思います。

01

ZorinOS

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公式HP:zorin-os.com

項目 評価/説明
オススメ度 ★★★★
パッケージ形式 deb
パッケージ管理方式 APT(既定UI:software galore)
標準UI GNOMEベースの独自UI
日本語環境 ★★★★
日本語入力 ibus-anthyが標準

筆者コメント
ZorinOSはGNOMEベースの独自UIを搭載したUbuntuベースのディストロです。LXEDをベースとした動作の軽いデスクトップ環境を提供するZorin OS Lite版もあります。最大の特徴はWindowsユーザーに馴染みのあるUIです。UIの見た目はWin XP,Win 7,Mac OS風に設定するツールまで標準装備です。また、インストール初期からメディアコーデックがインストール済みなので特に設定なしで扱えるWindowsメディアが多いです。

日本語環境はZorin 9,10で大きく改善されており、インストール直後からibus-anthyが利用可能であり、日本語表示も問題ありません。Ubuntuベースですので、トラブル時にもネット上に情報が多く大抵のことはUbuntuと同じ方法で対処出来ると思います。UbuntuベースのカッコイイZorinOSはいかがでしょうか?
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SolydXK

solyxk_logo
公式HP:solydxk.com

項目 評価/説明
オススメ度 ★★★★
パッケージ形式 deb
パッケージ管理方式 APT
標準UI Xfce,KDE
日本語環境 ★★★★
日本語入力 Japanese Editonあり

筆者コメント
SolydXKはSolydXとSolydKという、それぞれXfceとKDEのデスクトップ環境のディストリビューションの総称です。非公式でLinux MintのDebian版(LMDE)のXfce版、KDE版の開発が始まったプロジェクトがSolydXKの前身です。よってLMDEの親戚のような位置づけになります。

もともとがLinux Mintを原点とした経緯もあり、純粋なDebianとは異なりFlash Player等のプロプライエタリなソフトウェアを含んでおり、Debianに比べて動画や音楽ファイルの取り扱いは楽だと思います。日本語環境ですが、インストール、および表示関しては問題ありません。日本語環境に関してはLocalized Editionで日本語版を用いれば大きな問題はなく使えると思います。トラブル時にはDebianもしくはLMDEの情報が参考になると思います。
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Linux Mint

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公式HP:Linux mint japan

項目 評価/説明
オススメ度 ★★★★
パッケージ形式 deb
パッケージ管理方式 APT
標準UI Cinnamon,MATE(Xfce,LXDE版あり)
日本語環境 ★★
日本語入力 GUIツールで設定

筆者コメント
Linux MintはCinnamonやMATE等の洗練されたデスクトップ環境を提供することで非常に人気を集めているディストロです。UbuntuベースとDebianベース(LMDE)の2種類が存在します。独自のMint Toolsというシステム管理ツールにより、システムの設定が簡単に行えるように工夫されています。日本語入力環境は不完全な状態なので自分で設定する必要がありますが、情報がLinux Mint Japanにより情報が得やすいというメリットがあります。

非常に人気があり、初心者にもオススメできるディストロですが、難点はエディションが多く、どれを選択したら良いか分かり辛い点です。国内で再配布しない場合はコーデックが入ったUbuntuベースを選択すれば良いと思います。デスクトップ環境はお好みで選択すれば良いと思いますが、スペックの低いマシンだとKDEやCinnamonは厳しいかも知れません。Linux MintでLinuxライフをスタートしてみるのはいかがでしょうか?

02

elementary OS

elementaryos_logo
公式hp:elementary.io

項目 評価/説明
オススメ度 ★★★
パッケージ形式 deb
パッケージ管理方式 apt
標準ui pantheon
日本語環境 ★★★
日本語入力 guiツールで設定

筆者コメント
elementary osはubuntuをベースに独自のデスクトップ環境であるpantheonを搭載したディストリビューションです。独自に開発したツール群と統合されたシステムを提供します。elementary osの提供するuiは、apple社のos xに似ているシンプルでお洒落なデザインです。このuiに魅力を感じてelementary osを使っているユーザーは多いと思います。また、ubuntuベースですので比較的情報は入手しやすく、ubuntu用のサードパーティリポジトリも登録可能です。

一方で、少々癖の強いディストロでもあります。独自のUIとツールを統合し、一貫したデザインと操作体系を提供する姿勢は、しばしばApple社のOS Xに例えられます。elementary OSはデフォルトではUIの設定は最小限に抑えられて設計されています(※)。「ユーザーは開発サイドの提供したまま使えば良い」という設計思想が好みの分かれ道でしょうか。

※設定ツールはelementary-tweaksというツールがあります。
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Debian

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公式HP:DEBIAN JP Project

項目 評価/説明
オススメ度 ★★★
パッケージ形式 deb
パッケージ管理方式 APT
標準UI GNOME
日本語環境 ★★★★
日本語入力 uim-mozcが標準

筆者コメント
Debianはコニュニティによって運営されるDebianプロジェクトによって開発が進められており、汎用性と安定性に定評があります。企業が手動で開発を進めてきたRed Hat系とは好対照なディストロです。プロジェクトの創設者Ian Murdock氏は2015年の12月に亡くなりましたが、Debianの存在はDebian系の源流として今尚、大きな影響を与え続けています。

インストールはGUIに対応し日本語でも簡単にインストール出来るようになりました。日本語環境もインストール直後からuim-mozcが使用可能であり、初心者でも戸惑うことなく導入できると思います。

一方で、「自由」であることを重要視するため、Flash Playerやコーデック、ドライバ等のプロプライエタリなパッケージは手動でインストールする必要があり、初心者にはハードルが高いかも知れません。また、システムの安定性を重視するため、パッケージはやや古めです。用途がプログラミングならばオススメします。

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Slackware系

本家Slackwareは中〜上級者向けのディストリビューションですが、今回紹介するopenSUSEは十分初心者向けとして紹介できる汎用ディストリビューションです。

openSUSE

opensuse_bannar
公式HP:opensuse.org

項目 評価/説明
オススメ度 ★★★★★
パッケージ形式 rpm
パッケージ管理方式 YaST(CLIツールとしてzypper)
標準UI KDE(インストール時にGNOME,Xfce等も選択可)
日本語環境 ★★★★
日本語入力 ibus-mozc/anthy

筆者コメント
ヨーロッパを中心に人気のディストロです。歴史的にはSlackware系に属しますが、現在ではSlackwareとは全く異なるユーザーフレンドリーなデスクトップ向けに仕上げてあります。openSUSEの特徴はシステム設定とパッケージ管理を担うYaST2という使いやすいGUIツールです。デスクトップ環境もインストール時にGNOME,KDE,Xfce,LXDE等のメジャーどころから選択できます。また日本語環境も表示、入力ともにインストール直後から問題なく使えるようになっています。

Fedoraと同様に企業支援を受けたコミュニティにより開発が進められており、成果はSUSE Linux Enterprise(SLE)に還元されます。2015年よりopenSUSEはSLEと共同で開発していく体制となりました。2016年1月現在では安定版のLeapとローリング・リリース版のTumbleweed版がリリースされています。初心者の方には安定版をオススメします。

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Red Hat系

その名のとおりRed Hat社開発のRedHat Linuxがベースとなっているディストリビューションです。パッケージはrpm(RPM Package Manager)を使います。

Korora

Korora_logo
公式HP:kororaproject.org

項目 評価/説明
オススメ度 ★★★★
パッケージ形式 rpm
パッケージ管理方式 DNF
標準UI Cinnamon,GNOME,MATE,KDE,Xfceから選択
日本語環境 ★★★★
日本語入力 ibus-kkc

筆者コメント
Korora LinuxはFedoraにノンフリーなパッケージを含むリポジトリを追加することで、より使い勝手の良いFedoraを目指すプロジェクトによって生み出されたディストリビューションです。彼らの目的は「箱から出したらすぐに使えるシステム」を提供することです。プロジェクトの目指すところはUbuntuと似ていると思います。因みにKororaはもともとGentooベースのディストリビューションでしたが、2010年にFedoraのリミックスとして再スタートしました。

Fedoraがフリーなパッケージのみでの構成を目指すのに対して、Kororaは使い勝手を重視しており、特にマルチメディア関連のコーデックやFlash Playerがリポジトリの追加なしに使用可能です。また、Google Chromeのリポジトリが標準で登録されているところもFedoraとは一線を画す姿勢を伺わせます。フリーであることに拘らないのであればFedoraよりも初心者には扱いやすいディストロだと思います。

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Fedora

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公式HP:Fedora Project

項目 評価/説明
オススメ度 ★★★
パッケージ形式 RPM
パッケージ管理方式 DNF
標準UI GNOME
日本語環境 ★★★★
日本語入力 ibus-kkc

筆者コメント
FedoraはRed Hat社の支援を受けたプロジェクトによって開発が進められている実験的な要素の強いディストリビューションです。Fedoraの試験運用で得られた成果はRed Hat Enterprise Linux(RHEL)に還元されるという仕組みです。そのため、パッケージは最新でありバージョンアップ毎に仕様変更が多い傾向があります。

2015年にリリースされたFedora 22からはパッケージマネージャーがYUMからDNFに変更され、パッケージのインストールコマンドやアップデート方法が変更されました。こうした変更が頻繁に起こることから、一般的には中級者向けと言われることもあります。また、フリーであることを重視するのでフリーでないライセンスのパッケージ等はサポートされません。Flash Playerやマルチメディアコーデック等はサードリポジトリを登録するなどマニュアルでインストールする必要があります。

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Vine Linux

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公式HP:Project Vine

項目 評価/説明
オススメ度 ★★★
パッケージ形式 rpm
パッケージ管理方式 APT-RPM
標準UI GNOME2
日本語環境 ★★★★★
日本語入力 ibus-mozc

筆者コメント
Vine Linuxは日本で開発されているディストリビューションであり、標準で日本語をサポートしています。もともとはRed Hat Linuxの派生ディストロとして出発しましたが、現在では独自の開発をしています。ユーザーが迷わないように厳選されたソフトウェアのみをメインパッケージとし、コンパクトにまとまったシステムとなっています。メインパッケージに採用されなかったパッケージは追加パッケージ集Vine plusからインストールすることが出来ます。パッケージ管理としてはdeb系パッケージ管理APTをrpmに適用したAPT-RPMという変種形を採用しています。GUIとしてはSynapticというソフトを使用します。

安定性を重視しているのでシステムを構成するパッケージは全体的に古めです。また、最近は日本語が扱えるディストロが増加したために、Vineを選択する必要性は減ってきており、ユーザーも減少傾向にあります。一方、バグ報告や質問、要望を日本語で開発陣に直接伝えられるというのは国産ディストロならではかと思います。
01

Arch系

Debian,Red Hat,Slackwareのどの系列にも属さない系列は独立系と呼ばれています。有名どころではGentoo LinuxやArch Linux等があります。一般的に独立系というとインストールがCLIベースだったりとマニュアル操作が求められるため初心者からは敬遠されがちですが、今回はArch系の中からManjaroを紹介しようと思います。

Manjaro

manjaro_b_logo
公式HP:manjaro.github.io

項目 評価/説明
オススメ度 ★★★
パッケージ形式 tar.xz
パッケージ管理方式 pacman
標準UI Xfce,KDE,Fluxbox
日本語環境 ★★
日本語入力 手動で設定

筆者コメント
ManjaroはArch LinuxベースとしてArch Linuxをより簡単に導入し使えることを目指して生まれたディストリビューションです。ほぼ自動でインストール可能なGUIインストーラーやデスクトップ環境、便利なアプリケーションをプリセットしてオールインワンな環境を簡単に構築出来ます。同時に、Arch Linuxの透明性の高いシンプルな使い心地を体験出来ます。

Arch LinuxはCLIでのインストールや設定のハードルから初心者に敬遠されがちですが、Manjaroは独自のManjaro Hardware Detection(MHWD)というツールにより的確にハードウェアを検出して自動でセットアップをしてくれます。パッケージ管理はArch Linuxと同様のpacmanだけではなく、GUIのアップデートマネージャーやパッケージマネージャーがあります。

初心者でも扱えるとは思いますが、日本語入力環境は手動で設定する必要があり、ある程度はCLI操作に慣れた方が対象かとは思います。UbuntuやFedoraで慣れた後に使ってみてはいかがでしょうか?
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最後に

2016年版はDebian系のディストロの紹介が多くなってしましました。新規ユーザーにも操作が直感的に行えるUbuntu派生のディストロがLinux界で存在感を増してきているなと改めて実感しました。色々なディストリビューションを試せるというのもLinuxのようなオープンソースOSの醍醐味でもあると思います。本記事がLinuxディストロ選びのお役に立てば幸いです。

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Xtermを日本語環境にカスタマイズする

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こんにちは。今回のテーマは『Xtermを日本語環境にカスタマイズする』です。xtermのカスタマイズは多くのサイトで扱われているので、細かいオプションよりも日本語環境に着目し、日本語入力とフォントを中心に扱う記事としてみました。何かの参考になれば幸いです。
【関連記事】


【目次】
xtermを使いやすくカスタマイズ
設定は~/.Xresourcesファイル
基本設定
カラースキームを変えよう
日本語の設定
透明化してみる
オプションで使いやすく

xtermを使いやすくカスタマイズ

xtermはXorgの標準ターミナルエミュレータです。しかし初期の設定があまりに地味で使用をためらってきた方も多いのではないでしょうか?もちろん、xtermより便利で設定も細かくできるターミナルエミュレータは多くあり、そちらを使った方が楽という声があるのは十分承知しています。今回は敢えてxtermをより使いやすく、自分好みにカスタマイズするという趣味全開の記事です。

設定は~/.Xresourcesファイル

xtermの設定は起動時にオプションをつけることでも設定可能ですが、~/.Xresourceファイルに設定を記載することで設定を永続的に反映させることが可能です。設定完了後は以下コマンドを実行して設定を反映させてください。

$ xrdb ~/.Xresources

基本設定

xtermを使用する上で必要と思われる設定を行っておきます。必要に応じてカスタマイズしてお使いください。

XTerm*termName:            xterm-256color
XTerm*locale:              true
XTerm*selectToClipboard:   true
XTerm*saveLines:           2000

カラースキームを変えよう

xterm等のカラースキームは多くのサイト等で入手することが可能です。筆者の個人的な好みでいくつかカラースキームを紹介します。
molokai
01

Soralized
02

Tomorrow theme
(画像はTomorrow-Night)
03

自分でカラースキームを作る
http://ciembor.github.io/4bit/https://terminal.sexy/を活用すれば自分で好みのカラースキームを簡単に作ることができます。ぜひオリジナルのカラースキームを作成してxtermを楽しく使ってください。

日本語の設定

フォントの設定

フォントの設定は一番簡単なのは日本語対応している等幅フォントをインストールして設定することだと思います。以下にいくつかフォントを例示します。

  • MigMix 1M
  • MigMix 2M
  • VLゴシック
  • Source Han Code JP

MigMix 1Mをフォントに設定する場合は~/.Xresourcesに以下のように追記します。

xterm*faceName: MigMix 1M

日本語のフォントだけ別に設定したい場合はfaceNameDoublesizeを用います。例えば英数字にはOxygen Monoを日本語にはMigMix 2Mを設定する場合には以下のように設定します。

xterm*faceName:           Oxygen Mono
xterm*faceNameDoublesize: MigMix 2M

インライン入力はuimがオススメ

xtermにはfcitxやibusではインライン入力ができません。そこでuim-ximを利用してインライン入力をできるように設定していきます。uimのインストール方法はディストリビューション毎に異なります。以下の記事がお役に立つかも知れません。

Ubuntu系に関してはZorin OS 9にFcitxやuimを導入してmozcを使う

Fedoraに関してはFedora 21に日本語入力uimを導入する(Fedora 23ではYUMに代わりDNF)

インライン入力のフォントを設定するために~/.Xresourcesに以下を追記します。

xterm*ximFont:               MigMix 2M

透明化してみる

透明化はtransset-dfを使うことで実現できます。~/.bashrcに以下を追記します。透明化はコンポジットマネージャーが導入されていることが前提となります。

[ -n "$XTERM_VERSION" ] && transset-df -a >/dev/null

オプションで使いやすく

今回紹介しきれなかったオプションも多くあります。オプションについては以下のコマンドで参照することができます。自分なりに使いやすいxtermを目指しましょう。

$ man xterm

今回の設定でできた~/.Xresourcesを記載しておきます。
フォントの設定はMonoid + MigMix 3Mです。カラースキームはmolokaiを使用しています。お好みにカスタマイズしてください。

XTerm*termName:              xterm-256color
XTerm*locale:                true
XTerm*selectToClipboard:     true
XTerm*faceName:              Monoid
XTerm*faceNameDoublesize:    MigMix 2M
XTerm*faceSize:              10
xterm*ximFont:               MigMix 2M

! molokai color scheme
!
!*background:    #101010
!*foreground:    #d0d0d0
!*cursorColor:   #d0d0d0
!*color0:        #101010
!*color1:        #960050
!*color2:        #66aa11
!*color3:        #c47f2c
!*color4:        #30309b
!*color5:        #7e40a5
!*color6:        #3579a8
!*color7:        #9999aa
!*color8:        #303030
!*color9:        #ff0090
!*color10:       #80ff00
!*color11:       #ffba68
!*color12:       #5f5fee
!*color13:       #bb88dd
!*color14:       #4eb4fa
!*color15:       #d0d0d0

最後に

TerminalエミュレータはCLI操作が多いユーザーにとっては作業時間が多い相棒となります。フォントやカラーを変更するだけでも雰囲気が大きく変わります。自分なりの心地良い環境を構築してみてはいかがでしょうか?

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Fedora 23をインストールした後の環境設定まとめ

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こんにちは。今回のテーマは『Fedora 23をインストールした後の環境設定まとめ』です。筆者がfedora 23をインストール後に行った環境設定をまとめてみました。プログラミングの作業環境整備ツールのインストールに留め、詳細は省きました。開発専用機として使用するならばサードリポジトリは不要かも知れませんが、デスクトップマシンとしての運用を考えるとrpmfusion等のサードリポジトリは必要かと思います。かなり個人的な設定なので役に立たないかも知れませんが、ご参考までにどうぞ。

関連記事:Fedora 22をインストールした後の環境設定まとめ

※本記事ではroot権限での作業はsudoコマンドを用いています。sudoを導入していない場合は$sudo をroot#と読み替えて下さい。



【目次】
システム関連
開発ツール関連
日本語環境
エディタ関連
サードリポジトリの追加
マルチメディア関連
グラフィック関連

システム関連

sudoコマンドの有効化

fedoraはインストール直後はsudoが有効になっていません。root権限での操作をsudo で行いたいという方も多いと思います。以下の方法でsudoを有効にしします。不要な方は飛ばして下さい。

$ su -
パスワードの入力
root# visudo

上記のコマンドを実行するとエディタVI(性格にはEDITOR変数で指定されたエディタ)が起動します。起動するエディタを変更した場合はエディタ関連を参考にしてください。以下の赤字部分のようにrootの下にユーザ名を登録します。

# User privilege specification
root	ALL=(ALL:ALL) ALL
ユーザ名	ALL=(ALL:ALL) ALL

homeディレクトリ名の英語化

好みの問題ではありますが、CUI操作が多い方はディレクトリ名は英語の方が何かと使いやすいと思います。以下のコマンドで英語化しておきます。

$ LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update

以下のような画面が出てきますので、”Don’t ask me again”にチェックを入れて”Update Names”を選択します。
03

Yum Extender-dnfのインストール

GNOME環境の場合にはGUIソフトウェアマネージャーとしてgnome-softwareがありますが、個人的にはYum-Extenderの方が好きです。パッケージ名はyumex-dnfです。

$ sudo dnf install yumex-dnf

開発関連ツールの導入

gccのインストール

fedoraにはgccが入っていません。ソースからビルドする時不便なのでインストールしておきます。C/C++でコーディングする方も必須かと思われます。

$ sudo dnf install gcc

OpenJDK開発環境のインストール

javaの実行環境はインストールと同時に入っていますので、Javaを動かすだけなら問題ありませんが、開発環境は手動でインストールする必要があります。Javaで書かれたソースを扱わない場合は特に必要ありません。また、Oracle製のJDKをインストール使用したい方はコチラから導入して下さい。

$ sudo dnf install java-1.8.0-openjdk-devel

Haskell-Platformのインストール

ここまで来ると完全に趣味の世界です。Haskellerの方はどうぞ

$ sudo dnf install haskell-platform

日本語環境

ibus-mozcをインストールする

Fedora 23には日本語環境としてibus-kkcが入っていて、これはこれで使いやすいのですが、やはりmozcが使いたいのでibus-mozcをインストールします。
インストール

$ sudo dnf install ibus-mozc

設定
「設定」→ 「地域と言語」を選択
01

「+」を押して「日本語」を選択すると「日本語(mozc)」を追加します。この設定で入力にmozcが加わります。「Super(windowsキー)+ Space」で複数の入力を切り替えられます。
02

もしibusではなくfcitxが使いたい場合は以下の記事を参考にして下さい。
Fedora 23に日本語入力fcitx-mozcを導入する

エディタ関連

CUIエディタとしてはデフォルトでVIが入っていますが、Vimが使いたいという方やVIの操作が慣れなくてnanoが使いたいという方もいるかと思います。お好みでインストールして下さい。

vimの導入

以下コマンドでvimをインストール

$ sudo dnf install vim

nanoの導入

以下コマンドでnanoをインストール

$ sudo dnf install nano

標準のエディタをnanoに変更する場合は環境変数EDITORを以下の手順でnanoに変更して下さい。詳細はコチラの記事をご覧ください。

$ nano ~/.bashrc

以下のフレーズを一番下に書き込みます。rootでも同様に設定して下さい。

export EDITOR=/usr/bin/nano

サードリポジトリの追加

ここではこの後必要となるリポジトリを設定しておきます。RPM FusionとAdobeのリポジトリを紹介しておきます。GPGキーはパッケージインストール時に自動でインポートされるので割愛します。

RPM Fusionリポジトリ

fedoraのサードリポジトリとして有名なRPM Fusionを入れておきます。dnfではlocalinstallコマンドはなくなりましたのでinstallでローカルファイルもインストールして下さい。

$ cd ~/Downloads
$ wget http://download1.rpmfusion.org/free/fedora/rpmfusion-free-release-23.noarch.rpm
$ wget http://download1.rpmfusion.org/nonfree/fedora/rpmfusion-nonfree-release-23.noarch.rpm
$ sudo dnf install rpmfusion-free-release-23.noarch.rpm
$ sudo dnf install rpmfusion-nonfree-release-23.noarch.rpm

rpmfusionリポジトリを普段は無効化しておきたい場合は設定ファイルをenable=0に編集します。

$ sudo vim /etc/yum.repos.d/rpmfusion-free.repo

enable=1となっているとリポジトリが有効担っていますので、無効化するために以下のように修正します。

enable=0

Adobeリポジトリ

個人的にはトラブルメーカーであるFlash Playerは早く駆逐されて欲しいツールの1つですが、必要な局面もあります。http://get.adobe.com/jp/flashplayerにアクセスしてLinux用YUM(YUM)をダウンロードします。ダウンロードしたrpmファイルを以下のコマンドでインストールします。
コマンド例:

$ sudo dnf install adobe-release-x86_64-1.0-1.noarch.rpm

マルチメディア関連

ここでは前段で述べたサードリポジトリが追加されている前提で作業を行っています。リポジトリの登録が未だの方は登録してから作業に進んで下さい。

Flash Player Pluginのインストール

以下コマンドでflash Player Pluginをインストールします。

$ sudo dnf install flash-plugin

コーデックのインストール

MP3コーデック

$ sudo dnf install lame

Gstreamerプラグイン
gstreamer1関連を以下コマンドでインストール

$ sudo dnf install gstreamer1 \
gstreamer1-plugins-good \
gstreamer1-plugins-bad-freeworld \
gstreamer1-plugins-ugly

gstreamer旧バージョン関連を以下コマンドでインストール

$ sudo dnf install gstreamer \
gstreamer-plugins-good \
gstreamer-plugins-bad \
gstreamer-plugins-ugly \
gstreamer-ffmpeg

メディアプレーヤーのインストール

動画プレーヤーVLC
以下コマンドでインストール

$ sudo dnf install vlc

音楽プレーヤーbanshee
以下コマンドでインストール

$ sudo dnf install banshee

グラフィック関連

画像ビュアーviewniorのインストール
GNOME環境ではデフォルトでeye of gnoemが入っていますが、個人的な趣味で入れておきます。画像ビュアーについてはコチラの記事も参照下さい。

$ sudo dnf install viewnior

ドキュメントビュアーEvinceのインストール

PDFの閲覧に便利なアプリケーションです。

$ sudo dnf install evince

GIMPのインストール

写真屋キラーの名はダテじゃないです。画像編集はオマカセです。

$ sudo dnf instal gimp

inkscapeのインストール

イラスト等を描く場合には必要に応じてinkscapeも入れておきます。

$ sudo dnf install inkscape

最後に

個人的にFedoraをインストールした後に最低限やっておきたいことを列挙してみました。インストールしたツール群は好みが分かれると思いますので、お好みで変更しながら自分の使いやすい環境を整えれば良いと思います。何かのお役にたてば幸いです。
【関連記事】
Fedora 23をインストールする
Fedora 23に日本語入力fcitx-mozcを導入する

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Arch LinuxにPulseAudioを導入する

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こんにちは。今回のテーマは『Arch LinuxにPulseAudioを導入する』です。最近のユーザーフレンドリーなディストリビューションではPulseAudioは大抵入っていて特に気にすることはないのですが、Arch Linuxでは手動で導入する必要があります。Alsaだけでも困らないという方もいるかと思いますが、PulseAudioはなかなか便利です。


【目次】
pulseaudioの導入
GUIツールの導入
Flash動画への対応
Bluetoothヘッドセット対策

pulseaudioの導入

Pulseaudioは多くのデスクトップ環境で使用されているサウンドサーバーです。単に音を出すだけならばAlsaだけでも良いのですが、アプリ毎の音量調整等にはPluseAudioが便利です。

以下コマンドでインストールします。

$ sudo pacman -S pulseaudio

システムを再起動すれば自動的にpulseaudioは起動しますが、手動で起動する場合には以下のコマンドを実行します。

$ pulseaudio --start

また、手動で停止する場合は以下のコマンドを実行します。

$ pulseaudio --kill

GUIツールの導入

pavucontrolの導入

GUIツールはアプリケーション毎の音量調整やサウンドカードの選択等が便利に行えるのでインストールしておくことをオススメします。

$ sudo pacman pavucontrol

pavucontrolの操作画面
01

Xfce4でパネル上にボリュームボタンを表示する

AUR(Arch User Repositry)からxfce4-pulseaudio-pluginをインストールします。packerやyaourt等のAURヘルパーが便利です。

Packerを使う場合

$ packer xfce4-pulseaudio-plugin

yaourtを使用する場合

$ yaourt xfce4-pulseaudio-plugin

パネル上でpulseaudioのボリュームコントローラーが使えます。
02

Flash動画への対応

Adobe Flash Playerはpulseaudioをサポートしていないので、単純にpulseaudioをインストールしただけではFlash Playerで再生した動画の音声が出なくなってしまいます。ここではpulseaudioを直接サポートしていないアプリケーションのためにAlsaに仮想のpulseaudioを使用させる設定をします。

$ sudo pacman -S pulseaudio-alsa

これでFlash動画でも音が出るようになると思います。

Bluetoothヘッドセット対策

Bluetoothヘッドセットを利用する場合もpulseaudioの導入が必要です。詳細はArch LinuxでBluetoothヘッドセットを使う Arch Linuxアップデート後にBluetoothヘッドセットが接続できなくなった時の対処方法をご覧ください。

最後に

Pulseaudioって何?という方は行っとけ! Ubuntu道場! ― 第43回などが分かりやすいかも知れません。また、pulseaudioのトラブルに関してはArch Wikiがお役に立つと思います。
【関連記事】

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