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Fedora 23をCUI起動する方法

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こんにちは。今回のテーマは『Fedora 23をCUI起動する方法』です。Fedoraでデスクトップ環境にたいおうしたディスプレイマネージャーが標準で起動する状態のためCUI起動のためには手動の設定が必要です。ディスプレイマネージャーは結構便利なのですが、設定項目をxinitrcに書き込みstartxで必要に応じてGUIを起動する方がシンプルで良いなと思い設定をCUIログインに変更してしまいます。



【目次】
Fedora 23をCUIログインに変えよう
手動でデスクトップ環境を起動する
日本語環境の設定

Fedora 23をCUIログインに変えよう

Fedoraはinitシステムにsystemdを採用していますのでディスプレイマネージャーの起動設定を変更すればCUIログインに変更できます。
CUIでログインするとこのような画面になります。
01

有効なディスプレイマネージャーを調べる

毎回ログインするたびにお世話になっているディスプレイマネージャーですが、案外何を使っているかは意識していないかも知れません。ディスプレイマネージャーはデスクトップ環境とセットで使われていることが多く、Fedoraでも以下のような組み合わせが標準となっています。

GNOME:  GDM
KDE:    SDDM(KDMから標準のDMが変更されています)
Xfce:   LightDM
LXDE:   LXDM

お使いの環境で有効なディスプレイマネージャーを調べるには以下コマンドで上記のサービスがenableか調べると良いと思います。

$ systemctl list-unit-files

ディスプレイマネージャーを無効化する

有効になっているディスプレイマネージャー(特に変更していなければデスクトップ環境デフォルトのDM)を無効化しましょう。
以下のコマンドはGDMを無効化する場合のコマンドです。他のDMについても同様です。

$ sudo systemctl disable gdm.service

システムの再起動

これで準備は整いました。システムを再起動してみましょう。
画面のようにCUIログイン画面が出ればOKです。

手動でデスクトップ環境を起動する

今回はstartxコマンドでデスクトップ環境を起動できるように設定してきます。

~/.xinitrcの編集

今回はGNOME環境をstartxコマンドで呼び出せるようにします。お好みのエディタで~/.xinitrcを開くか作成します。

$ vim ~/.xinitrc

以下のように書き込みます。

exec gnome-session

他のデスクトップ環境の場合の起動コマンドは以下の通りです。execに続けて書いて下さい。

KDE:    startkde 
Xfce:   startxfce4
LXDE:   startlxde

これでコンソール上でstartxコマンドを実行するとデスクトップ環境が起動します。しかしまだ問題があります。下図のとおりログイン時の言語が英語の状態です。これまではディスプレイマネージャーが日本語ログインしていてくれてたので、特段意識しなくても済みましたが、設定を修正する必要があります。(画像はFedora 21のものですが、Fedora 23でも同様です)
02

日本語環境の設定

日本語で起動するようにするにはもうひと手間必要です。~/.xinitrcを以下のように編集しましょう。今回はibusを使う前提で環境変数の設定をibus-daemonの起動も記載しています。
設定例

export LANG=ja_JP.UTF-8
export GTK_IM_MODULE='ibus'
export QT_IM_MODULE='ibus'
export XMODIFIERS='@im=ibus'
ibus-daemon &
exec gnome-session

日本語設定はこれで終了です。あとは以下コマンドを実行すればいつでもCUIコンソールからデスクトップ環境を起動できます。

$ startx

最後に

たとえデスクトップマシンだとしても毎回GUIで起動する必要はないと感じているユーザーも多いと思います。CUIで起動して必要に応じてstartxでXorgサーバーを起動する使い方はコンソール画面にアレルギーさえなければ、便利な使い方だと感じています。
【関連記事】
Fedora 21をCUIで起動する方法
CentOS 7をCUIで起動する方法
Ubuntu14.04LTSをCUIで起動する方法
Debian 8 JessieをCUIで起動する方法

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LinuxのGUI環境としてウィンドウマネージャーFluxboxを使う

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こんにちは。今回のテーマは『LinuxのGUI環境としてウィンドウマネージャーFluxboxを使う』です。FluxboxはGNOMEやKDEのように多機能なデスクトップ環境と比べると非常にシンプルなウィンドウマネージャーです。しかし、そのシンプルさ故に動作が非常に軽く、カスタマイズも設定ファイルを修正することで容易にできることからOSSユーザーには人気があります。標準のデスクトップ環境として採用するディストリビューションはあまりありませんが、ManjaroではFluxboxエディションがあり、シンプルさを好むユーザーに受け入れられています。


【目次】
Fluxboxで快適なGUI環境を構築しよう
fluxboxのインストール
fluxboxを起動する
メニューの編集
スタイルの変更
gtkアプリケーションのテーマ変更
壁紙の変更
透過やフェードを有効化する
日本語入力メソッド(IM)の起動
cairo-dockの導入でもっと使いやすく

Fluxboxで快適なGUI環境を構築しよう

Fluxboxはインストールして起動しただけでは非常に質素で味気ない状態です。壁紙もないしメニューも初期状態では使い物になりません。デザイン的な問題だけでなく、日本語入力の問題もあります。XfceやGNOME等の多機能なデスクトップ環境では設定画面で設定できた項目もテキストファイルの編集により行うことが多くなります。今回は下の図のようなFluxbox環境を構築していきます。

01

fluxboxのインストール

Fluxboxは多くのディストリビューションで公式リポジトリに入っていると思います。ここでは一例としてArch Linux、Debian系、Fedoraのインストールコマンドを示します。

Arch Linux

$ sudo pacman -S fluxbox

Debian系

$ sudo apt-get install fluxbox

Fedora

$ sudo dnf install fluxbox

fluxboxを起動する

ディスプレイマネージャーから起動する

ディスプレイマネージャーから起動する場合はデスクトップ環境としてfluxboxを選択して起動するだけでOKです。GDM,SDDM,LightDM,LXDM等のメジャーなディスプレイマネージャーではfluxboxを認識すると思います。

.xinitrcを利用する

~/.xinitrcの最後の行に以下のように書き込みます。

exec startfluxbox

後はstartxコマンドでfluxboxが起動します。

メニューの編集

fluxbox標準の方法

以下コマンドを実行します。

$ fluxbox-generate_menu

menumakerを使用する方法

まずは、お使いのディストリビューションのリポジトリからmenumakerをインストールします。インストール後に以下のコマンドでメニューを作成します。

$ mmaker -f Fluxbox

メニューを手動で編集する

メニューは~/.fluxbox/menuファイルを編集することでマニュアルで設定可能です。よく使うアプリを上部に登録するなど、自分の思い通りのカスタマイズが出来て便利です。

スタイルの変更

Fluxboxには予めスタイルが複数用意されていますが、なかなか好みに合うデザインはないかも知れません。しかし、スタイルはネット上からダウンロードして好みのものに変更出来ます。いろいろなサイトで扱われていますが、box-lookがおすすめです。今回はbox-lookで見つけたNoirを導入します。

ダウンロードしたzipファイルを展開し、Noirディレクトリを指定ディレクトリにコピーします。

ユーザー用スタイルとして使用する場合
~/.fluxbox/style の中にコピーします。

システム全体に適用するスタイルとして使用する場合
/usr/share/fluxbox/style の中にコピーします。

スタイルはメニューの「Fluxbox」→「Style」から選択できます。(menumakerでメニューを作成した場合ユーザー用スタイルしか反映されない場合があります。手動でメニューを修正して下さい。)

gtkアプリケーションのテーマ変更

Fluxbox上でgtkアプリケーションを起動するとgtkテーマが指定されておらず、とても残念な外見になってしまいます。これはテーマを手動で設定すれば解決します。多くの場合テーマは/usr/share/themesにあると思います。

gtk+2.0

gtk+2.0の場合は~/.gtkrc-2.0で設定を行います。(システム全体の設定の場合は/etc/gtk-2.0/gtkrc

$ vim ~/.gtkrc-2.0

【設定例】

gtk-icon-theme-name = "Adwaita"
gtk-theme-name = "Adwaita"
gtk-font-name = "DejaVu Sans 11"

gtk+3.0

gtk+3.0の場合は~/.config/gtk-3.0/settings.iniで設定を行います。

$ vim ~/.config/gtk-3.0/settings.ini

【設定例】

[Settings]
gtk-icon-theme-name = Adwaita
gtk-theme-name = Adwaita
gtk-font-name = DejaVu Sans 11

壁紙の変更

Fluxboxはデスクトップ環境ではないので壁紙の表示は自分で他のアプリケーションにより表示することになります。今回はfehを使います。fehは多くのディストリビューションで提供されているのでインストールには困らないと思います。以下にはArch Linuxの場合を示します。

$ sudo pacman -S feh

次にfbsetbgコマンドで壁紙設定用のアプリケーションが利用可能か確認します。

$ fbsetbg -i

もしfehが利用可能ならば以下のようなメッセージが出ます。

feh is a nice wallpapersetter. You won't have any problems.

~/.fluxbox/startupのexec fluxboxより前に以下のフレーズを書き込みます。

fbsetbg <画像へのパス>

透過やフェードを有効化する

xcompmgrの導入

お使いのディストリビューションのリポジトリからxcompmgrをインストールします。
Arch Linux

$ sudo pacman -S xcompmgr

Debian系

$ sudo apt-get install xcompmgr

Fedora

$ sudo dnf install xcompmgr

~/.fluxbox/startupの設定

~/.fluxbox/startupのexec fluxboxより前に以下のフレーズを書き込みます。透明処理だけしたい場合は-c、フェード処理をしたい場合は-f、両方の効果を入れたい場合は-fcとなります。詳細はxcompmgrのマニュアルをご覧ください。

xcompmgr -cf &

日本語入力メソッド(IM)の起動

~/xinitrcに設定する場合

startxでfluxboxを起動する場合はIMの起動を~/.xinitrcに書き込んでおくと起動出来ます。

fcitxの場合は以下を追記

fcitx &

ibusの場合は以下を追記

ibus-daemon &

~/.fluxbox/startupに設定する場合

~/.fluxbox/startupの”exec fluxbox”以前に記載すると~/.xinitrcに書き込んだのと同様に起動できます。

fcitxの場合は以下を追記

fcitx &

ibusの場合は以下を追記

ibus-daemon &

cairo-dockの導入でもっと使いやすく

fluxboxをデスクトップ環境として使用する際にはcario-dock等のランチャーアプリケーションをインストールしておくと非常に便利です。今回はcario-dockを導入してみます。

インストール

各ディストリビューションの公式リポジトリからインストールして下さい。

Arch Linux

$ sudo pacman -S cairo-dock

Debian系

$ sudo apt-get install cairo-dock

Fedora

$ sudo dnf install cairo-dock

起動時にcario-dockを起動する設定

~/.fluxbox/startupに起動コマンドを書き込みます。”exec fluxbox”より前に記載する点に注意して下さい。

$ vim ~/.fluxbox/startup
## cario-dockの起動
cario-dock -c &

もしOpenGLを利用したい場合はオプションを-oとします。

最後に

まだまだカスタマイズする点はあると思いますが、不便を感じずに使える最低限のデスクトップ環境は整ったのではないでしょうか。KDEやGNOME等の重厚なデスクトップ環境に飽きた方はシンプルなFluxboxを導入してみてはいかがでしょうか?
【関連記事】
LinuxのGUI環境としてウィンドウマネージャーawesomeを使う
Linuxで使えるデスクトップ環境2015

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64bit環境のArch Linuxで32bitアプリケーションを動かす

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こんにちは。今回のテーマは『64bit環境のArch Linuxで32bitライブラリを使う』です。これまで筆者はArch Linuxを32bit環境で使っていたのですが、今回64bit環境に切り替えました。32bit環境の時には気が付かなかったトラブルがいくつか起こりましたので、64bit環境でArch Linuxを使う際のトラブル事例とともにMultilibリポジトリの使い方などを記事にしました。


【目次】
Multilibリポジトリを有効にする
64bitシステムでBrotherプリンターを使う際の注意
64bitマシンでAndroid開発をする際の注意

Multilibリポジトリを有効にする

リポジトリの有効化

Arch Linuxを64bit環境でインストールした直後にはMultilibリポジトリが有効になっていません。以下の操作でリポジトリを有効にしましょう。まずはエディタで/etc/pacman.confを編集します。今回はvimを使っていますが、エディタはお好みのものでどうぞ。

$ sudo vim /etc/pacman.conf

以下の部分をアンコメントします。(#を消します)

[multilib]
Include = /etc/pacman.d/mirrorlist

Pacmanのリポジトリ更新

以下コマンドで設定したリポジトリを有効にしておきましょう。

$ sudo pacman -Syy

64bitシステムでBrotherプリンターを使う際の注意

Brother製のプリンタードライバーは32bit用のライブラリが必要です。このライブラリが入っていないと印刷が出来ません。(ドライバーのインストールは問題なく可能です)もし、64bitシステムをお使いで、ドライバのインストールもOKでCUPSも問題なく動いているのに印刷できない場合は32bit用ライブラリがインストールされているか確認して下さい。

lib32-libstdc++5をインストール

以下コマンドでlib32-libstdc++5 をインストールします。

$ sudo pacman -S lib32-libstdc++5

これでBrother製プリンタ用のドライバは正常に機能すると思います。Arch LinuxでBrother製のプリンターを使用する方法はArch LinuxでBrother製プリンターを使うをご覧ください。

64bitマシンでAndroid開発をする際の注意

もし以下のようなエラーが出たら32bit用ライブラリがインストールされていないのが原因の可能性があります。

error while loading shared libraries: libz.so.1: cannot open shared object file: No such file or directory

以下のコマンドでライブラリをインストールしておきましょう。

$ sudo pacman -S lib32-libstdc++5 lib32-zilb

最後に

Arch Linuxの64bit環境はManjaroを使うことで慣れていたつもりですが、Manjaroの場合は予めMultilibリポジトリが有効となっており、32bit用のライブラリも入っていたようで特段問題なく動いてくれました。今回は32bit用のライブラリに関する問題に立て続けに遭遇したために記事にしました。何かのお役に立てば幸いです。
【関連記事】
Arch Linuxのインストール後の環境設定まとめ
Arch LinuxでBrother製プリンターを使う

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LinuxのLive CDイメージからLive USBを手動で作成する

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こんにちは。今回のテーマは『LinuxのLive CDイメージからLive USBを手動で作成する』です。Live CDをUSBメモリにコピーしてブート可能なUSBメモリを持っておくとインストールの度にディスクが増えることもなく、とても便利です。ブートUSBを作成するツールとしてはUnetbootin等の便利なツールがあります。しかし、全自動の便利なツールに慣れていると不具合が起きたときにマニュアルでの対処が難しいものです。今回はLive CD/DVDを起動可能なブートUSBメモリを手動で作成します。尚、今回作成するUSBメモリはBIOSシステムでの起動を想定しており、UEFI起動は想定していません。


【目次】
USBメモリの準備
Live DVDの内容をコピーする
Syslinuxのインストール
syslinux.cfgの作成
起動テスト

USBメモリの準備

パーティションの作成

今回はfdiskを使用して作業を行っていきます。

# fdisk /dev/sdb
以下はfdiskでの操作です
o #パーティションテーブルを作成
n #パーティションを作成
a #起動フラグを付ける

注意としては起動フラグを付け忘れないようにしてください。
設定後のパーティションは以下の図の用になっています。
02

FAT32へのフォーマット

今回は基本パーティションをひとつだけ作りました。デバイス名はsdb1として認識されています。以下ではsdb1として進めますが、お使いの環境に合わせて変更して下さい。
以下コマンドでsdb1をFAT32にフォーマットします。

root# mkfs.vfat -F 32 /dev/sdb1

起動フラグの設定

ブートパーティションをアクティブにするためにfdiskを用いて起動(bootable)フラグをアクティブにします。

# fdisk /dev/sdb
a  (起動フラグを付ける)

MBRのインストール

mbr.binをUSBメモリにインストールします。ディストリビューションによってコマンドが異なると思いますのでご注意下さい。今回はArch Linuxで作業しました。ddを用いるので汎用性が高いと思います。

# dd bs=440 count=1 conv=notrunc if=/usr/lib/syslinux/bios/mbr.bin \
  of=/dev/sdb

この時sdb1ではないことに注意して下さい。

尚、Debian系ディストロにはinstall-mbrコマンドがあります。詳細はコチラをご覧ください。

Live DVDの内容をコピーする

isoファイルのマウント

ブートしたいディストリビューションのLive DVDのisoファイルを用意します。今回はUbuntu 14.04の32bit版を例として用います。以下のコマンドでマウントします。

root# mkdir -p /media/cdr
root# mount -o loop /<ISOファイルのパス> /media/cdr

これで/media/cdrにUbuntuのLive DVDがマウントされました。マウント場所は/media/cdrである必要はありません。/mnt以下などのお好みのマウントポイントをお使い下さい。

Live DVDのコピー

次にUSBメモリのsdb1パーティションにLive DVD(今回はUbuntu 14.04)の内容をコピーしていきます。まずはsdb1を任意の場所にマウントします。

root# mkdir -pv /media/usb
root# mount /dev/sdb1 /media/usb

次に先ほどマウントしたLive DVDの内容をコピーしていきます。

root# cp -a /media/cdr/. /media/usb

cpのオプション-aとコピーする側の末尾に/.が付くことに注意して下さい。

Syslinuxのインストール

多くのサイト等ではこの後にUSBディレクトリ中のisolinuxをsyslinuxに名称変更し、isolinux.cfgもsyslinux.cfgに名称を変更する方法が記載されています。この方法でも上手くいく場合もありますが、メニューの表示が上手く行かない等の不具合もあり、今回はSyslinuxをインストールする方針とします。

まずは/media/usbに移動しsyslinuxディレクトリを作成します。

root# cd /media/usb
root# mkdir -p syslinux

次にsyslinuxをインストールしていきます。

root# cp /usr/lib/syslinux/bios/*.c32 syslinux
root# extlinux --install syslinux

syslinux.cfgの作成

さて、いよいよ大詰めです。先ほど作成したsyslinuxディレクトリ中にsyslinux.cfgを作成します。この情報に基づきOSがブートされるので非常に重要なファイルです。

root# cd /media/usb/syslinux
root# vim syslinux.cfg

syslinux.cfgは元のディスクのisolinuxディレクトリ中の.cfgファイルが参考になります。起動オプションを誤るとカーネルパニックを起こしたりinitramfsのまま進まずOSの起動が出来なかったりということが起こりますのでご注意下さい。

syslinux.cfgの作成例(Ubuntu 14.04の場合)

default menu.c32
prompt 0
menu title Ubuntu 14.04
timeout 100

label ubuntu01
menu label Try Ubuntu without installing
kernel /casper/vmlinuz
append initrd=/casper/initrd.lz file=/cdrom/preseed/ubuntu.seed boot=casper  quiet splash --

label ubuntu02
menu label Install Ubuntu
kernel /casper/vmlinuz
append initrd=/casper/initrd.lz file=/cdrom/preseed/ubuntu.seed boot=casper only-ubiquity  quiet splash --

起動テスト

これで起動可能なLive USBが作成されました。USBメモリをアンマウントして起動してみましょう。

root# umount /media/usb

起動時にはこのようなメニューが出てきます
01

最後に

UnetbootinやLinux Live USB Creator等の便利なツールがあるのに、わざわざ手動で起動USBメモリなど作るのかと思われる方も多いと思います。そもそもはUnetbootinの不具合で上手く起動できずに、手動で調整をしたのがきっかけでした。この記事が何かのお役に立てば幸いです。
【関連記事】
Linuxで読み込んだUSBメモリが文字化けした時の対処方法
VirturalBoxでUSBデバイスを使用する

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Python3でMySQLに接続する環境をLinuxで整える

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こんにちは。今回のテーマは『Python3でMySQLに接続する環境をLinuxで整える』です。Python3でDjangoを使おうとしたらMySQLとの接続に手こずってしまいました。ネットで出てくる情報もPython2.x系の記事が多く、まだまだPython3.x系は普及している感じがないと思いながら記事を書きました。


【目次】
MySQL for Pythonが使えない
筆者の環境
練習用のデータベースを用意する
mysqlclientを使用する
mysql-connector-pythonを使用する

MySQL for Pythonが使えない

Python用のMySQLドライバといえばMySQL for python(mysql-python)が有名で、このドライバを使用している方も多いと思います。ネット上でもmysql-pythonを使用する例が多く出てくるのですが、これは2.x向けの記事であり、Python3では使うことができません。今回はPython3で使用可能なMySQLドライバmysqlclientとmysql-connector-phythonの導入と仕様例を紹介したいと思います。

筆者の環境

以下が筆者の環境です。LinuxディストリビューションはArch Linuxを中心に検証しました。

  1. Python(3.5.1)
  2. Django (1.9.2)
  3. pip (8.0.3)
  4. setuptools (20.2.2)

練習用のデータベースを用意する

本題から逸れるのでMySQLの使い方には細かく触れません。今回は練習用のデータベースに以下ようなテーブルを用意しました。

+----+--------------+
| id | name         |
+----+--------------+
|  1 | 桂小五郎     |
|  2 | 板垣退助     |
|  3 | 坂本龍馬     |
|  4 | 西郷隆盛     |
|  5 | 高杉晋作     |
+----+--------------+

mysqlclientを使用する

インストール

今回はpipを使用してインストールします。

root# pip3 install mysqlclient

Debianの場合はmysql_config not foundというエラーが出るかも知れません。その場合は以下のコマンドを実行して下さい。

$ sudo apt-get install libmysqlclient-dev

ディストリビューションのパッケージを使う場合

Debian
上記の通りlibmysqlclient-devをインストールした後にpipを使用してインストールして下さい。
Arch Linux
以下コマンドでAURよりインストールして下さい。

$ yaourt -S python-mysqlclient

Fedora
以下コマンドでインストールして下さい。

$ sudo dnf install python3-mysql

mysqlclientを使用してみる

以下のようなコードを用意してみました。

import MySQLdb

def showUser():

    connector = MySQLdb.connect(
            user='USER_NAME',
            passwd='PASSWORD',
            host='localhost',
            db='DATABASE_NAME')

    cursor = connector.cursor()
    cursor.execute("select * from tbl_user")

    for row in cursor.fetchall():
        print("ID:" + str(row[0]) + "  NAME:" + row[1])

    cursor.close
    connector.close

if __name__ == "__main__":
    showUser()

【実行結果】

ID:1  NAME:桂小五郎
ID:2  NAME:板垣退助
ID:3  NAME:坂本龍馬
ID:4  NAME:西郷隆盛
ID:5  NAME:高杉晋作

Djangoで使用する場合

setting.pyのDATABASEの項目を以下のように設定して下さい。

DATABASES = {
    'default': {
        'ENGINE': 'django.db.backends.mysql',
        'NAME':  'DATABASE_NAME',
        'USER':  'USER_NAME',
        'PASSWORD':  'PASSWORD',
        'HOST': 'localhost',
    }
}

mysql-connector-pythonを使用する

インストール

以下コマンドでpipを使用してインストールします。

root# pip3 install mysql-connector-python

ディストリビューションのパッケージを使う場合

Debian

$ sudo apt-get install python3-mysql.connector

Arch Linux

$ sudo pacman -S  python-mysql-connector

Fedora

$ sudo dnf install mysql-connector-python3

mysql-connector-pythonを使ってみる

mysql.connectorをインポートして使用します。以下のようなコードを用意してみました。

import mysql.connector


def showUser():

    connector = mysql.connector.connect(
            user='USER_NAME',
            password='PASSWORD',
            host='localhost',
            database='DATABASE_NAME')

    cursor = connector.cursor()
    cursor.execute("select * from tbl_user")

    for row in cursor.fetchall():
        print("ID:" + str(row[0]) + "  NAME:" + row[1])

    cursor.close
    connector.close

if __name__ == "__main__":
    showUser()

【実行結果】

ID:1  NAME:桂小五郎
ID:2  NAME:板垣退助
ID:3  NAME:坂本龍馬
ID:4  NAME:西郷隆盛
ID:5  NAME:高杉晋作

Djangoで使用する場合

setting.pyのDATABASEの項目を以下のように設定して下さい。

DATABASES = {
    'default': {
        'ENGINE': 'mysql.connector.django',
        'NAME':  'DATABASE_NAME',
        'USER':  'USER_NAME',
        'PASSWORD':  'PASSWORD',
        'HOST': 'localhost',
    }
}

最後に

ネット上にもpython3.x系の情報が増えてきたとは言え、まだまだpythonといえば2.x系の情報が標準という状態ですね。言語が下位互換を切り捨てるということがどれだけ大きな事態かということを物語っていると思います。
【関連記事】
【Linux】Rubyで書いたCGIをApacheで動かしてみる

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openSUSE Leap 42.1にマルチメディアコーデックをインストールする

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こんにちは。今回のテーマは『openSUSE Leap 42.1にマルチメディアコーデックをインストールする』です。先日当ブログのコメント欄にてOpenSUSEにマルチメディアコーデックをインストールする方法に関するお問い合わせを頂きました。ちょうどその時超多忙でコメントにてお答えすることが出来なかったので、今回この記事を書くことにしました。少しでもお役に立てば幸いです。


【目次】
インストール直後はマルチメディア系パッケージが少ない
opensuse-community.orgが使えない
YaST2を使用したインストール方法
CLIでのインストール方法

インストール直後はマルチメディア系パッケージが少ない

マルチメディア系のコーデックやライブラリの中にはライセンス上の問題からopenSUSEの公式リポジトリから配布できないパッケージも多くあります。それ故にインストール直後のopenSUSEは動画や音楽の扱いには心許ない部分もあります。ただ、ユーザーフレンドリーなディストリビューションを目指すopenSUSEなのでDebianほどマルチメディアコーデックの追加は難しくありません。YaSTを使えばGUIのみでインストール可能です。 

opensuse-community.orgが使えない

これまでopenSUSEのマルチメディア関連のパッケージはopensuse-community.orgかのOne-Click-Installerから簡単にインストール出来ました。ところが久しぶりにサイトを訪ねて見ると以下のような状態となっており。マルチメディアコーデックに関してはOne-Click-Installerが使用できない状態となっていました。

そこで今回は手動でopsenSUSE Leap 42.1にマルチメディアコーデックをインストールしていこうと思います。

YaST2を使用したインストール方法

リポジトリの登録

YaST2の「ソフトウェアリポジトリ」を利用してコミュニティリポジトリを追加していきます。

まずは設定画面からYaST2を開き、「ソフトウェアリポジトリ」を選択します。
01

「追加」ボタンを押します。
02

リポジトリのリストから「コミュニティリポジトリ」を選択します。
03

PackmanとLibdvdcssのリポジトリにチェックを入れます。
04

「信頼する」をクリックしてリポジトリを追加します。
05

パッケージのインストール

筆者が個人的に必要だと思うコーデックやライブラリを列挙します。以下のパッケージをYaST2で選択してインストールしていきます。以下のパッケージはあくまで例ですので、お好みで調整して下さい。

  • flash-player
  • dvdauthor07
  • libxine2-codecs
  • ffmpeg
  • lame
  • libdvdcss2
  • k3b-codecs
  • gstreamer-0_10-plugins-good
  • gstreamer-0_10-plugins-bad
  • gstreamer-0_10-plugins-ugly
  • gstreamer-0_10-plugins-bad-orig-addon
  • gstreamer-0_10-plugins-good-extra
  • gstreamer-0_10-plugins-ugly-orig-addon
  • gstreamer-0_10-plugins-ffmpeg
  • gstreamer-plugins-base
  • gstreamer-plugins-bad
  • gstreamer-plugins-bad-orig-addon
  • gstreamer-plugins-good
  • gstreamer-plugins-ugly
  • gstreamer-plugins-ugly-orig-addon
  • gstreamer-plugins-good-extra
  • gstreamer-0_10-plugins-fluendo_mpegdemux
  • gstreamer-0_10-plugins-fluendo_mpegmux
  • gstreamer-plugins-libav
  • smplayer
  • totem-browser-plugin
  • h264enc
  • x264
  • vlc
  • vlc-codecs

CLIでのインストール方法

ここでは上記で行ったYaST2での操作をコマンド操作で行ってみます。お好みの方法でCLI操作にはZypperを使用していきます。上記のYaST2を使用してインストールした方は以下は飛ばして結構です。

リポジトリの登録

root# zypper addrepo -f http://packman.inode.at/suse/openSUSE_Leap_42.1/ packman
root# zypper addrepo -f http://opensuse-guide.org/repo/openSUSE_Leap_42.1/ dvd

パッケージのインストール

以下コマンドでインストールしていきます。長いので”\”で改行していますが、そのままコピー&ペーストで使えます。(root#は省いて下さいね。)

root# zipper install flash-player dvdauthor07 \
libxine2-codecs ffmpeg lame \
libdvdcss2 k3b-codecs gstreamer-0_10-plugins-good \
gstreamer-0_10-plugins-bad gstreamer-0_10-plugins-ugly \
gstreamer-0_10-plugins-bad-orig-addon \
gstreamer-0_10-plugins-good-extra \
gstreamer-0_10-plugins-ugly-orig-addon \
gstreamer-0_10-plugins-ffmpeg \
gstreamer-plugins-base gstreamer-plugins-bad \
gstreamer-plugins-bad-orig-addon gstreamer-plugins-good \
gstreamer-plugins-ugly gstreamer-plugins-ugly-orig-addon \
gstreamer-plugins-good-extra \
gstreamer-0_10-plugins-fluendo_mpegdemux \
gstreamer-0_10-plugins-fluendo_mpegmux \
gstreamer-plugins-libav \
smplayer totem-browser-plugin \
h264enc x264 vlc vlc-codecs 

最後に

動画や音楽に関する規格やコーデックが多すぎて、少々混乱気味です。今回は省略しましたがphononを入れる方はバックエンドとしてgstreamerを使用するかvlcを使用するかで悩んだりするのではないでしょうか?コネクタの規格がUSBの登場ですっきりしたように、マルチメディア関連のパッケージもすっきりして欲しい思います。

【関連記事】
Debianにマルチメディアコーデックをインストールする
Debianにマルチメディアリポジトリを追加する

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Linuxで使えるPDF閲覧ソフトを集めてみた

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こんにちは。今回のテーマは『Linuxで使えるPDF閲覧ソフトを集めてみた』です。LinuxでPDFを閲覧するにはどんなソフトウェアを用いれば良いのでしょうか?最近は多くのディストリビューションで予めドキュメントビューアとしてPDF閲覧可能なアプリケーションが入っているので困る場面は少ないかも知れませんが、多彩な選択肢があることを知っておけばより快適なLinxuライブが遅れるかも知れません。

※図中のPDFはパブリックドメインであるコナン・ドイル作の”The Memories of Sherlock Holmes” 、宮沢賢治作の『銀河鉄道の夜』のPDF版を使用しました。


【目次】
基本的にはEvince,OkularがあればOK
Poppler系のPDFビューア
MuPDF系のPDFビューア
番外編

基本的にはEvince,OkularがあればOK

LinuxでPDFを扱う場合にはGNOME等のGTKベースのデスクトップユーザーであればEvince、KDEユーザーはOkularを選択すれば、まず間違いはないと思います。後に触れますが、これらのソフトウェアはどちらもPopplerをバックエンドとして用いてるため、同様のメカニズムでPDFファイルを解析し画像化しています。もしEvinceやOkularの使い勝手が気に入らない場合やPoppler系のソフトでは正しく表示できない際には他のアプリケーションを探すという方針で良いのではないかと思います。

Poppler系のPDFビューア

Evince

GNOMEデスクトップ向けに作られたPDFビューアでありLinux向けのPDFビューアといえばEvinceを連想する方も多いのではないでしょうか。Ubuntu等のディストリビューションで初めから入っていることも多く使い勝手もGUIで直感的に使うことが出来ます。
01

Okular

KDE向けに作られたPDFビューアです。機能としてはEvinceと似通っていますが、Qtを使用して作られているので外観的にはKDE環境にマッチすると思います。KDEユーザーなら第一候補に挙がるソフトだと思います。
02

epdfview

フロントエンドにGTKを採用しpopplerを使用しており、使い勝手はEvinceそっくりです。Evinceで読み込めないPDFはepdfviewでも読み込めません。その点でもEvinceとの差別化は難しいという印象が否めません。UIはEvinceよりもシンプルなので、シンプルな外観が好きな方はepdfviewが良いかも知れません。
03

qpdfview

名前の通りフロントエンドにQtを使用したPDFビューアです。機能的には前述のepdfviewのQt版と捉えると分かりやすいかと思います。KDEユーザーでOkularが好みでない方は使ってみては如何でしょうか?
04

apvlv

エディターVimのキーバインディングでPDF閲覧ができるVimmerにはたまらないPDF閲覧ビューアーです。個人的には非常に使いやすいビューアーだと思っています。一方で、Adobe ReaderライクのPDFビューアを求めている方には、期待はずれかも知れません。
05

MuPDF系のPDFビューア

MuPDFはPopplerとは異なる軽量なPDF,XPSビュワーです。Poppler系のビュワーで正しく表示できないものもMuPDFだと表示できることがあり、Linuxユーザーにとっては結構重宝すると思います。

MuPDF

非常に動作が軽いPDF,XPSファイルビューアです。機能は少なく非常にシンプルです。このMuPDFをベースにしたりバックエンドとして活用したビューアも出てきています。
06

llpp

MuPDFベースのPDFビューアであり、シンプルな外観にも関わらずキーボード操作により細かい操作が可能なビューアです。MuPDFがベースとなっていることからEvinceやOkularで読み込めなかったPDFファイルも読めることが多いです。
07

番外編

GV

gvはgohstviewをベースにしたPDFビューアーです。Xaw3d ウィジットツールキットを用いているので外観はGNOMEやKDE等の現代的なデスクトップ環境にはミスマッチです。しかしPDFを閲覧する分には十分な機能を備えています。また、Popplerで開くことに失敗したPDFファイルも開ける可能性があります。
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Xpdf

XpdfはPopplerの前身となったPDFビューアです。複数のセキュリティホールが見つかりPopplerへフォークされた後はPDFビューアとしてもバックエンドとしてもPopplerにその座を明け渡した感があるソフトウェアです。今もダウンロードして使用することは出来ますが、正直オススメは出来ません。
09

FireFox

説明するまでもないとは思いますが、ウェブブラウザのFirefoxです。PDF専用のビューアに比較すると使いにくいと感じる部分も多いですが、PDFビューアがなく、今すぐにPDFファイルを閲覧したいと言うときには役立つかも知れません。
10

最後に

Windowsユーザーの多くはPDFファイの閲覧はAdobe Acrobat Readerを使用していると思います。しかし現在ではAdobe Acrobat ReaderのLinux版が配信停止となっており、WindowsからLinuxに移行した方はPDFファイルの閲覧に困った方もいらっしゃるかも知れません。LinuxにもPDF閲覧ソフトは多くあり、ひとつのソフトで上手く開けなかったとしても他の手があるということをお伝えできればと思い記事を書きました。お役に立てば幸いです。
【関連記事】
Linuxで使える画像ビューアを集めてみた

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Arch LinuxでNTFSファイルシステムを扱う

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こんにちは。今回のテーマは『Arch LinuxでNTFSファイルシステムを扱う』です。Ubuntuを使っていると当たり前にできたことがArch LinuxやSlackwareだと壁にぶつかることがあります。ファイルシステムや文字コードの取扱などが該当するのではないでしょうか。今回扱うNTFSファイルシステムの取扱もUbuntuでは特に意識せずにマウントできていたのですが、Arch Linuxでは少々設定が必要でしたので記事にしてみました。


【目次】
Arch LinuxでNTFSが正しくマウントできない?
ntfs-3gをインストール
ntfsフォーマットのドライバをマウントす
ntfs-3gのオプションについて
fstabに設定してマウントする
Windowsとデュアルインストールしている場合

Arch LinuxでNTFSが正しくマウントできない?

筆者はHDDにバックアップ用のパーティションを作りNTFSファイルシステムにフォーマットしてファイルのバックアップを行っていました。Windowsを使用していた頃の名残だったのですが、Windowsに接続すればすぐにファイルを救出できる利点もあり割とntfsフォーマットは気に入っています。Ubuntuでは特に意識することなくマウントできたntfsフォーマットですが、Arch Linuxではntfs-3gがインストールされていないために読み込み専用でしか読み込めない状態に陥りました。

–2016/04/09追記–
コメント欄にて「ntfs-3gなしではマウント自体できないはず」とのコメントいただきましたが、Arch LinuxのカーネルはNTFSサポートが有効となっているため読み込み専用でならマウント可能です。Arch wikiのNTFS項にも記載されています。他のディストリビューションではマウントできない場合もありますので追記しておきます。

ntfs-3gをインストール

Arch Linuxでntfsフォーマットを扱うにはまずはntfs-3gをインストールしましょう。以下コマンドを実行します。

$ sudo pacman -S ntfs-3g

ntfsフォーマットのドライバをマウントする

ntfsをマウントするコマンドはいくつかあるのですが、まずはオーソドックスなmountコマンドを使います。以下のコマンドでマウント出来ます。

root# mount -t ntfs-3g -o <オプション> <デバイス> <マウントポイント>

例えばntfs形式でフォーマットされたsda2を読み込むときには以下のようなコマンドになります。

root# mount -t ntfs-3g /dev/sda2 /media/ntfs

mountコマンドを使わなくてもntfs-3gコマンドでもマウント出来ます。一般的なコマンドとしては以下の通りです。

root# ntfs-3g -o <オプション> <デバイス> <マウントポイント>

ntfs-3gのオプションについて

ntfs-3gコマンドでは以下のようなオプションを使用可能です。詳細はmanコマンドでも調べられますしhttp://www.tuxera.com/community/ntfs-3g-manual/でも調べることが可能です。ここではいくつか紹介するに留めます。
画像はman ntfs-3gで出したマニュアル画面
01

主要なオプション

uid
所有者をしていする際に使います。値はidコマンドで取得できます。

gid
所有グループを指定する際に使います。値はuidの場合と同じくidコマンドで取得できます。

ro
読み込み専用でマウントしたい場合にはroオプションを指定します。

umask
新規作成のファイルとディレクトリのパーミッションを設定します。Arch Linuxではrootとuserのデフォルとumaskが0022に設定されています。この設定ではディレクトリは775,ファイルは644のパーミッションになります。umaskについてはコチラが詳しいです。

使用例

以下のようなコマンドとして使用します。

root# mount -t ntfs-3g -o uid=1000,gid=100 /dev/sda2 /media/ntfs

fstabに設定してマウントする

現代的なGUIデスクトップ環境では大抵GUIで手軽にデバイスのマウントが簡単になりましたが、起動時に自動的にマウントしたり、マウントポイントを意図的に指定したい場合はfstabに指定しておくと便利です。今回はデバイスをsda2、マウントポイントを/media/ntfsとしてfstabを設定してみます。

まずはエディタで/etc/fstabを開きます。今回はvimを使用しますがnanoや他のエディタでも構いません。ルート権限で開いて下さい。

$ sudo vim /etc/fstab

fstabの書式に従い以下の例のようなフレーズを追記します。
【書き方例】

/dev/sda2   /media/ntfs    ntfs     uid=1000,gid=100,umask=0022    0   0

尚、fstabは記載を誤ると起動できなくなることがありますので、注意して下さい。もし起動不可能になったらArch Linux等のLiveCD/DVDを用いてfstabの修正を行って下さい。また、本記事の内容でもうまく行かない場合はArch wikiも参考にして下さい。

Windowsとデュアルインストールしている場合

–2016/04/09追記–
コメント欄にて「ntfs-3gのインストールだけでは不足でWindwosの高速スタートアップをオフにする設定が必要なので情報不足」とコメント頂きましたので、本項を設けました。筆者がWindowsを使っていないために特にきにしていなかったのですが、調べてみると高速スタートアップがネックとなっているケースが見受けられたので触れておきます。本項はWindowsとのデュアルインストールをしている方のみ対象となります。

Arch wikiにも記事があるのですがWindows 8や10とデュアルインストールしている場合には「高速スタートアップ」機能が原因でマウント時にエラーが出ることがあるそうです。この問題は高速スタートアップを無効化することにより解決できるようですが、前述の通り筆者はWindows機がなく検証できていませんので、無効化する際にはご自身の責任でお願いします。

【ご参考:外部リンク】
Windows 10で高速スタートアップを無効にする方法
Windows 8 / 8.1で高速スタートアップを無効にする方法

最後に

わざわざ記事にするほどのこともないかと思いましたが、案外引っかかるポイントかも知れないと思い記事にしました。Windowsとデュアルインストールにする方はntfsファイルシステムをマウントする機会も多いと思います。本記事がお役に立てば幸いです。

【関連記事】
Arch Linuxのインストール後の環境設定まとめ
Arch LinuxをUEFI + GPT環境にインストールする

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Zorin OS 11をインストールする

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こんにちは。今回のテーマは『Zorin OS 11をインストールする』です。2015年2月にZorin OS 11がリリースされてから1年以上が経ってしまい、今更感もあるのですが、Zorin OSは好きなディストロのひとつなので取り上げようと思います。リリース情報は公式BLOGをご覧ください。現在、無料で使用できるのはCORE,LITEです。


【目次】
Zorin OS 11は日本語環境が少々不便に
要求スペック
LIVE DVDを入手
Zorin OS 11のインストール

Zorin OS 11は日本語環境が少々不便に

Zorin OS 10はUbuntu 15.10をベースとして作られています。インストーラーはUbuntuと同様に非常に簡単にインストール出来るようになっています。しかし、日本語環境については筆者が使った限りでは、日本語環境に関しては不便になっているように感じました。まず、Zorin 9,10ではインストール直後から特別な設定なく日本語キーボード設定で日本語入力が可能でしたが、Zorin OS 11ではインストール直後はキーボード設定が英語で日本語入力もできない状態でした。Zorin OS 10では日本語を選択してインストールするとibus-anthyが自動的にインストールされていて使いやすいと感じていただけに残念でした。(今回筆者が使用したのはZorin OS 11 coreです。Lite版では試していません。)

要求スペック

公式ページに記載されている要求スペックはZorinOS 10リリース時と若干変更されています。(HDD要領とメモリ)また、64bit版はUEFIシステムにも対応しています。
Zorin Desktop based versions

CPU:1 GHz x86 processor
HDD容量:10 GB
RAM:512 MB of system memory (RAM)
VGA:640×480 解像度

LXDE based versions (Lite)

CPU:266 MHz x86 processor
HDD容量 5GB
RAM:256 MB
VGA:640×480 解像度

LIVE DVDを入手

Zorin OS 11 ダウンロードページにアクセスしてLive DVDをダウンロードしましょう。
今回はzorin-os-11-core-32.isoをダウンロードしました。お手持ちのDVDライティングソフトでDVD化してください。

Zorin OS 11のインストール

Live DVDの起動

まず、LiveDVDを起動します。図のような画面が出ます。
01
F2を押して言語を日本語に変更します。
02
nVidia製のグラフィックボードを使っている方はnomodesetにチェックを入れないと起動しない場合があります。F6を押してnomodesetにチェックを入れましょう。
04
“Install Zorin OS”を選択し、インストーラーを起動します。
03

インストール

Live DVDのインストーラーが起動すると図のような画面が出ます。基本的にはこの後は指示にしたがって進めるだけで簡単にインストールできます。
05

自動でインストール環境がチェックされます。問題なければ「続ける」を押します。
06

パーティショニングを設定しましょう。今回は「ディスクを削除してZorinをインストール」を選択肢ました。この場合パーティショニングは自動で行われます。もし手動で設定する場合は「それ以外」を選んで設定してください。パーティションの設定はLinuxインストール時のパーティションの区切り方を参考にしてください。設定が完了したら「インストール」を押します。
07

場所を設定します。特に理由がなければデフォルトのTOKYOで良いと思います。
09

キーボードレイアウトを選択します。日本語を選択しましょう。
10

ユーザー名とパスワードの設定をします。
11

「続ける」を押せばファイルがコピーされインストールが始まります。インストール終了までしばらくお待ちください。
12

再起動・ログイン

インストールが終わったらDVDを取り出して再起動します。
13

ログイン画面にパスワードを入力しログインします。
14

最後に

インストール作業はここまでですが、最後に日本語入力について触れておきます。冒頭でも触れた通り、インストール直後のZorin OS 11の日本語環境は設定なしでは日本語入力ができない状態です。これまでZorin9,10が問題なく日本語入力できていただけに安心していたのですが、少々驚きました。ドイツ製のディストロなので日本ユーザーにまで気が回らなかったのでしょうか…意図は分かりませんが、近いうちにZorin OS 11の日本語環境設定について記事をかければと考えています。

【関連記事】
Zorin OS 10をインストールする
Zorin OS 10 Liteに日本語入力ficx-mozcを導入する

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Ubuntu 16.04 LTSがリリース!新パッケージ形式snap導入

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こんにちは。今回のテーマは『Ubuntu 16.04 LTSがリリース!新パッケージ形式snap導入』です。2016年4月21日にUbuntu 16.04 LTSがリリースしました。2年ぶりのLTS(Long Term Support)版ということもあり注目を集めていました。筆者も早速ダウンロードして少し触ってみましたので記事として紹介しておきたいと思います。
【関連記事】


【目次】
コードネームはXenial Xerus
Ubuntu史上6回目のLTSがリリース
Ubuntu 16.04および公式フレーバーのサポート期間
Ubuntu 16.04 LTSは何が変わったのか

コードネームはXenial Xerus

Ubuntu 16.04のコードネームはXenial Xerusです。日本語に訳すのは苦労したのですが、Xenialが持つ主人が客人をもてなす関係の意から「歓待のアラゲジリス」としました。もう少し良い訳語があるかも知れませんが語彙力が不足していてスミマセン。筆者はコードネームには開発者の思いが込められていると思っています。今回はユーザーだけでなく開発者にとってもより良い環境を構築しようとして”Xenial”という名称を付けたのではと推察しています。
01

Ubuntu史上6回目のLTSがリリース

LTSは長期サポート版と言うこともあり今後の方向性を示すポジションでもあるためにリリースには注目が集まります。またUbuntu 14.04 LTSユーザーにとっては2年ぶりに新たなLTS版にアップグレードできる機会でもあり首を長くして待っていた方も多いのではないでしょうか?今回のリリースの目玉は”snap”形式のパッケージへの対応と仮想化技術としてLXDコンテナハイパーバイザーの導入であったと思います。本記事では特にデスクトップユーザーの視点からUbuntu 16.04 LTSを紹介できればと思います。
リリースの詳細はリリースノートをご覧ください。

Ubuntu 16.04および公式フレーバーのサポート期間

Ubuntu 16.04 LTSのサポート期間は5年間であり2021年までとなっております。一方で公式フレーバーのサポート期間は3年間というものが多いです。主要なフレーバーのサポート期間は以下の通りです。

  1. Kubuntu : 2019年4月まで(3年間)
  2. Xubuntu : 2019年4月まで(3年間)
  3. Lubuntu : 2019年4月まで(3年間)
  4. Ubuntu GNOME : 2019年4月まで(3年間)

Ubuntu 16.04 LTSは何が変わったのか

新パッケージ形式”snap”をサポート

Ubuntu 16.04よりsnapという新しいパッケージ形式が導入されました。これまでUbuntuではDebian Projectにて開発されたDeb形式のパッケージで運用をしており、snapが導入されたからといってdebパッケージが使えなくなるわけではありません。二つのパッケージ形式は併存する形となり、Debパッケージやソースコードから手軽にsnapパッケージを作成できる”snapcraft”という新ツールも配布されています。CanonicalはIoT,タブレット、スマートフォン、PCを融合させるための重要なマイルストーンと位置づけており、snap形式の普及に力を入れていくのではないかと考えています。

Dashの自動オンライン検索機能がOFFに

筆者の個人的な感想ですが、Dashで検索をする度にオンライン上の検索結果が表示されるのは好ましくないと感じていました。Ubuntu 16.04からはデフォルトでこの機能がオフにされています。

Ubuntu ソフトウェアセンターがUbuntuソフトウェアへ

これまでUbuntuソフトウェアセンターが標準のアプリインストーラーとして用いられてきました。16.04ではこのUbuntuソフトウェアセンターが廃止されUbuntuソフトウェアに変更されています。これはGNOME softwareのリネーム版であり、より高速なソフトウェアストアの体験を可能にするということです。
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Launcherの位置が変更できるようになった

Unityの使い心地が悪い理由に「Launcherが左サイドに固定されている」という理由を上げる方も居るかと思います。Ubuntu 16.04ではLauncherの位置を画面下に表示することが可能となりました。(ただし、通常の設定画面からは変更できないようになっています。)
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LibreOfficeは5.1へ

LibreOfficeの5.1版がリリースされたのが2016年2月ですのでUbuntu 14.04 LTSのLibreOfficeが古くて不満を持っていたユーザーにとっては朗報だと思います。より使い勝手のよいユーザーインターフェースとなり作業性も向上しています。
04

最後に

今回はデスクトップユーザーの視点からでCloud版やサーバー版の紹介は出来ず、LXDについてもほとんど触れることが出来ませんでした。Canonicalの主戦場はもはやデスクトップPCに限らずIoTやスマートフォン、クラウドの分野にも広がり、UbuntuというOSによりこれらを融合しようとしています。今回導入されてsnapフォーマットが今後のUbuntuにどのような影響を与えるのか楽しみにしています。

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ZorinOS 11に日本語入力環境を構築する

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こんにちは。今回のテーマは『ZorinOS 11に日本語入力環境を構築する』です。Zorin OS 11をインストールするでも触れましたが、インストール直後の初期状態で日本語入力に不具合がありました。DVDのmd5sumにも問題なく、何度かインストールを行いましたが再現性のある問題なので恐らく他の方にも起こる問題かと思い記事にしました。何かの参考になれば幸いです。※今回はZorinOS 11 COREを対象とした記事です。


【目次】
インストール直後は日本語入力ができない
何故日本語入力ができないのか?
日本語入力のための準備
Fcitxを使用する場合
Ibusを使用する場合

インストール直後は日本語入力ができない

ZorinOS11をインストールするでも書いたのですが、 ZorinOS 11はインストール直後の日本語環境が完全ではなく、日本語表示はできますが、日本語入力は出来ない状態です。ZorinOS 9や10ではインストール直後から日本語環境がほぼ整っていただけに残念です。

何故日本語入力ができないのか?

ただし、ZorinOSの開発者が日本語入力機能を外したわけではありません。ZorinOS 11は日本語でインストールすれば日本語入力するためのアプリケーションもインストールされ環境変数も設定済みであり、日本語入力ができるだけの環境は整っています。(fcitx-mozcを標準の日本語入力に設定してあります。)どうもインストールされたfcitxとmozcに不具合が起きているようです。fcitxを起動しようとすると以下のようなエラーが出ます。
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また、ibus-anthyでは日本語入力できるのですが、ibus-mozcとなると日本語が入力できなくなります。つまりfcitxとmozcに不具合があるため、fcitx-mozcを標準設定としているZorinOS 11では日本語入力ができなくなると推測しています。

日本語入力のための準備

システムの更新

まずはシステムを最新の状態にしましょう。以下コマンドを実行します。

$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get upgrade

保留がある場合には以下のようにdist-upgradeも実行します。

$ sudo apt-get dist-upgrade

言語の設定

コントロールパネルの言語サポートをクリックすると自動で必要な日本語パッケージがインストールされます。管理者のパスワードを求められますので入力してインストールして下さい。
01
02

日本語が一番上に来るようにして次に英語(US)が来るように設定します。

アプリケーションの再インストール

今回のfcitxとmozcのトラブルは各アプリケーションの再インストールで対応可能です。筆者の場合は以下のコマンドを実行し再インストールすることでfcitxとmozcが機能するようになりました。

$ sudo apt-get install mozc-server mozc-data fcitx-mozc --reinstall
$ sudo apt-get install fcitx fcitx-data fcitx-config-gtk --reinstall

もし上記コマンドで上手く行かない場合はsynapticsを用いてfcitxと検索して出てくる全てのパッケージを再インストールすると良いかも知れません。

Fcitxを使用する場合

fcitx-mozcを使用する

コントロールパネル>>言語サポートでFcitxを選択します。
04

一度ログアウトしてログインします。ターミナルから以下コマンドを入力しfcitxの設定画面を出します。

$ fcitx-configtool

図のように入力メソッドを追加してMozcが使用できるようにします。その他パネルの表示設定等をお好みで行います。
05
※fcitxの場合は入力メソッドの設定はコントロールパネルの入力テキスト入力からも設定可能です。

これで日本語入力が可能となりました。日本語と英数の切り替えは「全角半角キー」です。
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fcitx-anthyを使用する

fcitx-anthyは初期状態ではインストールされていませんので以下コマンドでインストールします。

$ sudo apt-get install fcitx-anthy

コントロールパネル>>言語サポートでFcitxを選択します。(※既に設定されている場合は飛ばしてOKです。)
04

一度ログアウトしてログインします。ターミナルから以下コマンドを入力しfcitxの設定画面を出します。

$ fcitx-configtool

図のように入力メソッドを追加してAnthyが使用できるようにします。その他パネルの表示設定等をお好みで行います。
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これで日本語入力が可能となりました。日本語と英数の切り替えは「全角半角キー」です。
09

Ibusを使用する場合

ibus-mozcを使用する

ibusを使用する場合もmozcを使いたいというユーザーが多いと思います。ibus-mozcは初期状態ではインストールされていませんので以下コマンドでインストールしておきます。

$ sudo apt-get install ibus-mozc

コントロールパネル>>言語サポートでibusを選択します。
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一度ログアウトしてログインします。コントロールパネル>>テキスト入力を選択して以下のようにMozcを使用可能な状態にします。入力メソッドに英語がある場合は削除して下さい。
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もしIbusのパネルが表示したい場合は以下のコマンドでibusの設定画面を出して下さい。

$ ibus-setup &

ibusの入力切り替えは初期状態では「スーパー(Winキー)」+「スペース」で切り替えて下さい。もし切り替えが上手く行かない場合はログアウトして再ログインして下さい。

これで日本語入力が可能となりました。Mozcを起動中は「全角/半角キー」で日本語と英数を切り替え可能です。
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ibus-anthyを使用する

ZorinOs 11にはibus-anthyがインストールされていますので特にインストールし直す必要はありません。

コントロールパネル>>言語サポートでibusを選択します。
07

一度ログアウトしてログインします。コントロールパネル>>テキスト入力を選択して以下のようにAnthyを使用可能な状態にします。入力メソッドに英語がある場合は削除して下さい。
14

もしIbusのパネルが表示したい場合は以下のコマンドでibusの設定画面を出して下さい。

$ ibus-setup &

※この設定画面からも入力メソッドを変更できますが、「テキスト入力」で設定した入力メソッドが優先されるようなので特に修正しなくて良いと思います。

ibusの入力切り替えは初期状態では「スーパー(Winキー)」+「スペース」で切り替えて下さい。もし切り替えが上手く行かない場合はログアウトして再ログインして下さい。
15

最後に

ZorinOS 11をインストールした直後は日本語入力ができないことについて設定が変更されたのかと思ったのですが、そうではなくてインストールされているパッケージの不具合でした。おそらくZorinOSはドイツ製のディストロですので日本語入力のテストまでは確認されずリリースされたのだと思います。
【関連記事】
Zorin OS 11をインストールする
Zorin OS 10 Liteに日本語入力ficx-mozcを導入する

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64bit環境のArch Linuxで32bitアプリケーションを動かす

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こんにちは。今回のテーマは『64bit環境のArch Linuxで32bitライブラリを使う』です。これまで筆者はArch Linuxを32bit環境で使っていたのですが、今回64bit環境に切り替えました。32bit環境の時には気が付かなかったトラブルがいくつか起こりましたので、64bit環境でArch Linuxを使う際のトラブル事例とともにMultilibリポジトリの使い方などを記事にしました。


【目次】
Multilibリポジトリを有効にする
64bitシステムでBrotherプリンターを使う際の注意
64bitマシンでAndroid開発をする際の注意

Multilibリポジトリを有効にする

リポジトリの有効化

Arch Linuxを64bit環境でインストールした直後にはMultilibリポジトリが有効になっていません。以下の操作でリポジトリを有効にしましょう。まずはエディタで/etc/pacman.confを編集します。今回はvimを使っていますが、エディタはお好みのものでどうぞ。

$ sudo vim /etc/pacman.conf

以下の部分をアンコメントします。(#を消します)

[multilib]
Include = /etc/pacman.d/mirrorlist

Pacmanのリポジトリ更新

以下コマンドで設定したリポジトリを有効にしておきましょう。

$ sudo pacman -Syy

64bitシステムでBrotherプリンターを使う際の注意

Brother製のプリンタードライバーは32bit用のライブラリが必要です。このライブラリが入っていないと印刷が出来ません。(ドライバーのインストールは問題なく可能です)もし、64bitシステムをお使いで、ドライバのインストールもOKでCUPSも問題なく動いているのに印刷できない場合は32bit用ライブラリがインストールされているか確認して下さい。

lib32-libstdc++5をインストール

以下コマンドでlib32-libstdc++5 をインストールします。

$ sudo pacman -S lib32-libstdc++5

これでBrother製プリンタ用のドライバは正常に機能すると思います。Arch LinuxでBrother製のプリンターを使用する方法はArch LinuxでBrother製プリンターを使うをご覧ください。

64bitマシンでAndroid開発をする際の注意

もし以下のようなエラーが出たら32bit用ライブラリがインストールされていないのが原因の可能性があります。

error while loading shared libraries: libz.so.1: cannot open shared object file: No such file or directory

以下のコマンドでライブラリをインストールしておきましょう。

$ sudo pacman -S lib32-libstdc++5 lib32-zilb

最後に

Arch Linuxの64bit環境はManjaroを使うことで慣れていたつもりですが、Manjaroの場合は予めMultilibリポジトリが有効となっており、32bit用のライブラリも入っていたようで特段問題なく動いてくれました。今回は32bit用のライブラリに関する問題に立て続けに遭遇したために記事にしました。何かのお役に立てば幸いです。
【関連記事】
Arch Linuxのインストール後の環境設定まとめ
Arch LinuxでBrother製プリンターを使う

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LinuxのLive CDイメージからLive USBを手動で作成する

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こんにちは。今回のテーマは『LinuxのLive CDイメージからLive USBを手動で作成する』です。Live CDをUSBメモリにコピーしてブート可能なUSBメモリを持っておくとインストールの度にディスクが増えることもなく、とても便利です。ブートUSBを作成するツールとしてはUnetbootin等の便利なツールがあります。しかし、全自動の便利なツールに慣れていると不具合が起きたときにマニュアルでの対処が難しいものです。今回はLive CD/DVDから起動可能なブートUSBメモリを手動で作成します。尚、今回作成するUSBメモリはBIOSシステムでの起動を想定しており、UEFI起動は想定していません。


【目次】
USBメモリの準備
Live DVDの内容をコピーする
Syslinuxのインストール
syslinux.cfgの作成
起動テスト

USBメモリの準備

パーティションの作成

今回はfdiskを使用して作業を行っていきます。

# fdisk /dev/sdb
以下はfdiskでの操作です
o #パーティションテーブルを作成
n #パーティションを作成
a #起動フラグを付ける

注意としては起動フラグを付け忘れないようにしてください。
設定後のパーティションは以下の図の用になっています。
02

FAT32へのフォーマット

今回は基本パーティションをひとつだけ作りました。デバイス名はsdb1として認識されています。以下ではsdb1として進めますが、お使いの環境に合わせて変更して下さい。
以下コマンドでsdb1をFAT32にフォーマットします。

root# mkfs.vfat -F 32 /dev/sdb1

起動フラグの設定

ブートパーティションをアクティブにするためにfdiskを用いて起動(bootable)フラグをアクティブにします。

# fdisk /dev/sdb
a  (起動フラグを付ける)

MBRのインストール

mbr.binをUSBメモリにインストールします。ディストリビューションによってコマンドが異なると思いますのでご注意下さい。今回はArch Linuxで作業しました。ddを用いるので汎用性が高いと思います。

# dd bs=440 count=1 conv=notrunc if=/usr/lib/syslinux/bios/mbr.bin \
  of=/dev/sdb

この時sdb1ではないことに注意して下さい。

尚、Debian系ディストロにはinstall-mbrコマンドがあります。詳細はコチラをご覧ください。

Live DVDの内容をコピーする

isoファイルのマウント

ブートしたいディストリビューションのLive DVDのisoファイルを用意します。今回はUbuntu 14.04の32bit版を例として用います。以下のコマンドでマウントします。

root# mkdir -p /media/cdr
root# mount -o loop /<ISOファイルのパス> /media/cdr

これで/media/cdrにUbuntuのLive DVDがマウントされました。マウント場所は/media/cdrである必要はありません。/mnt以下などのお好みのマウントポイントをお使い下さい。

Live DVDのコピー

次にUSBメモリのsdb1パーティションにLive DVD(今回はUbuntu 14.04)の内容をコピーしていきます。まずはsdb1を任意の場所にマウントします。

root# mkdir -pv /media/usb
root# mount /dev/sdb1 /media/usb

次に先ほどマウントしたLive DVDの内容をコピーしていきます。

root# cp -a /media/cdr/. /media/usb

cpのオプション-aとコピーする側の末尾に/.が付くことに注意して下さい。

Syslinuxのインストール

多くのサイト等ではこの後にUSBディレクトリ中のisolinuxをsyslinuxに名称変更し、isolinux.cfgもsyslinux.cfgに名称を変更する方法が記載されています。この方法でも上手くいく場合もありますが、メニューの表示が上手く行かない等の不具合もあり、今回はSyslinuxをインストールする方針とします。

まずは/media/usbに移動しsyslinuxディレクトリを作成します。

root# cd /media/usb
root# mkdir -p syslinux

次にsyslinuxをインストールしていきます。

root# cp /usr/lib/syslinux/bios/*.c32 syslinux
root# extlinux --install syslinux

syslinux.cfgの作成

さて、いよいよ大詰めです。先ほど作成したsyslinuxディレクトリ中にsyslinux.cfgを作成します。この情報に基づきOSがブートされるので非常に重要なファイルです。

root# cd /media/usb/syslinux
root# vim syslinux.cfg

syslinux.cfgは元のディスクのisolinuxディレクトリ中の.cfgファイルが参考になります。起動オプションを誤るとカーネルパニックを起こしたりinitramfsのまま進まずOSの起動が出来なかったりということが起こりますのでご注意下さい。

syslinux.cfgの作成例(Ubuntu 14.04の場合)

default menu.c32
prompt 0
menu title Ubuntu 14.04
timeout 100

label ubuntu01
menu label Try Ubuntu without installing
kernel /casper/vmlinuz
append initrd=/casper/initrd.lz file=/cdrom/preseed/ubuntu.seed boot=casper  quiet splash --

label ubuntu02
menu label Install Ubuntu
kernel /casper/vmlinuz
append initrd=/casper/initrd.lz file=/cdrom/preseed/ubuntu.seed boot=casper only-ubiquity  quiet splash --

起動テスト

これで起動可能なLive USBが作成されました。USBメモリをアンマウントして起動してみましょう。

root# umount /media/usb

起動時にはこのようなメニューが出てきます
01

最後に

UnetbootinやLinux Live USB Creator等の便利なツールがあるのに、わざわざ手動で起動USBメモリなど作るのかと思われる方も多いと思います。そもそもはUnetbootinの不具合で上手く起動できずに、手動で調整をしたのがきっかけでした。この記事が何かのお役に立てば幸いです。
【関連記事】
Linuxで読み込んだUSBメモリが文字化けした時の対処方法
VirturalBoxでUSBデバイスを使用する

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Python3でMySQLに接続する環境をLinuxで整える

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こんにちは。今回のテーマは『Python3でMySQLに接続する環境をLinuxで整える』です。Python3でDjangoを使おうとしたらMySQLとの接続に手こずってしまいました。ネットで出てくる情報もPython2.x系の記事が多く、まだまだPython3.x系は普及している感じがないと思いながら記事を書きました。


【目次】
MySQL for Pythonが使えない
筆者の環境
練習用のデータベースを用意する
mysqlclientを使用する
mysql-connector-pythonを使用する

MySQL for Pythonが使えない

Python用のMySQLドライバといえばMySQL for python(mysql-python)が有名で、このドライバを使用している方も多いと思います。ネット上でもmysql-pythonを使用する例が多く出てくるのですが、これは2.x向けの記事であり、Python3では使うことができません。今回はPython3で使用可能なMySQLドライバmysqlclientとmysql-connector-phythonの導入と仕様例を紹介したいと思います。

筆者の環境

以下が筆者の環境です。LinuxディストリビューションはArch Linuxを中心に検証しました。

  1. Python(3.5.1)
  2. Django (1.9.2)
  3. pip (8.0.3)
  4. setuptools (20.2.2)

練習用のデータベースを用意する

本題から逸れるのでMySQLの使い方には細かく触れません。今回は練習用のデータベースに以下ようなテーブルを用意しました。

+----+--------------+
| id | name         |
+----+--------------+
|  1 | 桂小五郎     |
|  2 | 板垣退助     |
|  3 | 坂本龍馬     |
|  4 | 西郷隆盛     |
|  5 | 高杉晋作     |
+----+--------------+

mysqlclientを使用する

インストール

今回はpipを使用してインストールします。

root# pip3 install mysqlclient

Debianの場合はmysql_config not foundというエラーが出るかも知れません。その場合は以下のコマンドを実行して下さい。

$ sudo apt-get install libmysqlclient-dev

ディストリビューションのパッケージを使う場合

Debian
上記の通りlibmysqlclient-devをインストールした後にpipを使用してインストールして下さい。
Arch Linux
以下コマンドでAURよりインストールして下さい。

$ yaourt -S python-mysqlclient

Fedora
以下コマンドでインストールして下さい。

$ sudo dnf install python3-mysql

mysqlclientを使用してみる

以下のようなコードを用意してみました。

import MySQLdb

def showUser():

    connector = MySQLdb.connect(
            user='USER_NAME',
            passwd='PASSWORD',
            host='localhost',
            db='DATABASE_NAME')

    cursor = connector.cursor()
    cursor.execute("select * from tbl_user")

    for row in cursor.fetchall():
        print("ID:" + str(row[0]) + "  NAME:" + row[1])

    cursor.close
    connector.close

if __name__ == "__main__":
    showUser()

【実行結果】

ID:1  NAME:桂小五郎
ID:2  NAME:板垣退助
ID:3  NAME:坂本龍馬
ID:4  NAME:西郷隆盛
ID:5  NAME:高杉晋作

Djangoで使用する場合

setting.pyのDATABASEの項目を以下のように設定して下さい。

DATABASES = {
    'default': {
        'ENGINE': 'django.db.backends.mysql',
        'NAME':  'DATABASE_NAME',
        'USER':  'USER_NAME',
        'PASSWORD':  'PASSWORD',
        'HOST': 'localhost',
    }
}

mysql-connector-pythonを使用する

インストール

以下コマンドでpipを使用してインストールします。

root# pip3 install mysql-connector-python

ディストリビューションのパッケージを使う場合

Debian

$ sudo apt-get install python3-mysql.connector

Arch Linux

$ sudo pacman -S  python-mysql-connector

Fedora

$ sudo dnf install mysql-connector-python3

mysql-connector-pythonを使ってみる

mysql.connectorをインポートして使用します。以下のようなコードを用意してみました。

import mysql.connector


def showUser():

    connector = mysql.connector.connect(
            user='USER_NAME',
            password='PASSWORD',
            host='localhost',
            database='DATABASE_NAME')

    cursor = connector.cursor()
    cursor.execute("select * from tbl_user")

    for row in cursor.fetchall():
        print("ID:" + str(row[0]) + "  NAME:" + row[1])

    cursor.close
    connector.close

if __name__ == "__main__":
    showUser()

【実行結果】

ID:1  NAME:桂小五郎
ID:2  NAME:板垣退助
ID:3  NAME:坂本龍馬
ID:4  NAME:西郷隆盛
ID:5  NAME:高杉晋作

Djangoで使用する場合

setting.pyのDATABASEの項目を以下のように設定して下さい。

DATABASES = {
    'default': {
        'ENGINE': 'mysql.connector.django',
        'NAME':  'DATABASE_NAME',
        'USER':  'USER_NAME',
        'PASSWORD':  'PASSWORD',
        'HOST': 'localhost',
    }
}

最後に

ネット上にもpython3.x系の情報が増えてきたとは言え、まだまだpythonといえば2.x系の情報が標準という状態ですね。言語が下位互換を切り捨てるということがどれだけ大きな事態かということを物語っていると思います。
【関連記事】
【Linux】Rubyで書いたCGIをApacheで動かしてみる

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openSUSE Leap 42.1にマルチメディアコーデックをインストールする

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こんにちは。今回のテーマは『openSUSE Leap 42.1にマルチメディアコーデックをインストールする』です。先日当ブログのコメント欄にてOpenSUSEにマルチメディアコーデックをインストールする方法に関するお問い合わせを頂きました。ちょうどその時超多忙でコメントにてお答えすることが出来なかったので、今回この記事を書くことにしました。少しでもお役に立てば幸いです。


【目次】
インストール直後はマルチメディア系パッケージが少ない
opensuse-community.orgが使えない
YaST2を使用したインストール方法
CLIでのインストール方法

インストール直後はマルチメディア系パッケージが少ない

マルチメディア系のコーデックやライブラリの中にはライセンス上の問題からopenSUSEの公式リポジトリから配布できないパッケージも多くあります。それ故にインストール直後のopenSUSEは動画や音楽の扱いには心許ない部分もあります。ただ、ユーザーフレンドリーなディストリビューションを目指すopenSUSEなのでDebianほどマルチメディアコーデックの追加は難しくありません。YaSTを使えばGUIのみでインストール可能です。 

opensuse-community.orgが使えない

これまでopenSUSEのマルチメディア関連のパッケージはopensuse-community.orgかのOne-Click-Installerから簡単にインストール出来ました。ところが久しぶりにサイトを訪ねて見ると以下のような状態となっており。マルチメディアコーデックに関してはOne-Click-Installerが使用できない状態となっていました。

そこで今回は手動でopsenSUSE Leap 42.1にマルチメディアコーデックをインストールしていこうと思います。

YaST2を使用したインストール方法

リポジトリの登録

YaST2の「ソフトウェアリポジトリ」を利用してコミュニティリポジトリを追加していきます。

まずは設定画面からYaST2を開き、「ソフトウェアリポジトリ」を選択します。
01

「追加」ボタンを押します。
02

リポジトリのリストから「コミュニティリポジトリ」を選択します。
03

PackmanとLibdvdcssのリポジトリにチェックを入れます。
04

「信頼する」をクリックしてリポジトリを追加します。
05

パッケージのインストール

筆者が個人的に必要だと思うコーデックやライブラリを列挙します。以下のパッケージをYaST2で選択してインストールしていきます。以下のパッケージはあくまで例ですので、お好みで調整して下さい。

  • flash-player
  • dvdauthor07
  • libxine2-codecs
  • ffmpeg
  • lame
  • libdvdcss2
  • k3b-codecs
  • gstreamer-0_10-plugins-good
  • gstreamer-0_10-plugins-bad
  • gstreamer-0_10-plugins-ugly
  • gstreamer-0_10-plugins-bad-orig-addon
  • gstreamer-0_10-plugins-good-extra
  • gstreamer-0_10-plugins-ugly-orig-addon
  • gstreamer-0_10-plugins-ffmpeg
  • gstreamer-plugins-base
  • gstreamer-plugins-bad
  • gstreamer-plugins-bad-orig-addon
  • gstreamer-plugins-good
  • gstreamer-plugins-ugly
  • gstreamer-plugins-ugly-orig-addon
  • gstreamer-plugins-good-extra
  • gstreamer-0_10-plugins-fluendo_mpegdemux
  • gstreamer-0_10-plugins-fluendo_mpegmux
  • gstreamer-plugins-libav
  • smplayer
  • totem-browser-plugin
  • h264enc
  • x264
  • vlc
  • vlc-codecs

CLIでのインストール方法

ここでは上記で行ったYaST2での操作をコマンド操作で行ってみます。お好みの方法でCLI操作にはZypperを使用していきます。上記のYaST2を使用してインストールした方は以下は飛ばして結構です。

リポジトリの登録

root# zypper addrepo -f http://packman.inode.at/suse/openSUSE_Leap_42.1/ packman
root# zypper addrepo -f http://opensuse-guide.org/repo/openSUSE_Leap_42.1/ dvd

パッケージのインストール

以下コマンドでインストールしていきます。長いので”\”で改行していますが、そのままコピー&ペーストで使えます。(root#は省いて下さいね。)

root# zipper install flash-player dvdauthor07 \
libxine2-codecs ffmpeg lame \
libdvdcss2 k3b-codecs gstreamer-0_10-plugins-good \
gstreamer-0_10-plugins-bad gstreamer-0_10-plugins-ugly \
gstreamer-0_10-plugins-bad-orig-addon \
gstreamer-0_10-plugins-good-extra \
gstreamer-0_10-plugins-ugly-orig-addon \
gstreamer-0_10-plugins-ffmpeg \
gstreamer-plugins-base gstreamer-plugins-bad \
gstreamer-plugins-bad-orig-addon gstreamer-plugins-good \
gstreamer-plugins-ugly gstreamer-plugins-ugly-orig-addon \
gstreamer-plugins-good-extra \
gstreamer-0_10-plugins-fluendo_mpegdemux \
gstreamer-0_10-plugins-fluendo_mpegmux \
gstreamer-plugins-libav \
smplayer totem-browser-plugin \
h264enc x264 vlc vlc-codecs 

最後に

動画や音楽に関する規格やコーデックが多すぎて、少々混乱気味です。今回は省略しましたがphononを入れる方はバックエンドとしてgstreamerを使用するかvlcを使用するかで悩んだりするのではないでしょうか?コネクタの規格がUSBの登場ですっきりしたように、マルチメディア関連のパッケージもすっきりして欲しい思います。

【関連記事】
Debianにマルチメディアコーデックをインストールする
Debianにマルチメディアリポジトリを追加する

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Linuxで使えるPDF閲覧ソフトを集めてみた

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こんにちは。今回のテーマは『Linuxで使えるPDF閲覧ソフトを集めてみた』です。LinuxでPDFを閲覧するにはどんなソフトウェアを用いれば良いのでしょうか?最近は多くのディストリビューションで予めドキュメントビューアとしてPDF閲覧可能なアプリケーションが入っているので困る場面は少ないかも知れませんが、多彩な選択肢があることを知っておけばより快適なLinxuライフが遅れるかも知れません。

※図中のPDFはパブリックドメインであるコナン・ドイル作の”The Memories of Sherlock Holmes” 、宮沢賢治作の『銀河鉄道の夜』のPDF版を使用しました。


【目次】
基本的にはEvince,OkularがあればOK
Poppler系のPDFビューア
MuPDF系のPDFビューア
番外編

基本的にはEvince,OkularがあればOK

LinuxでPDFを扱う場合にはGNOME等のGTKベースのデスクトップユーザーであればEvince、KDEユーザーはOkularを選択すれば、まず間違いはないと思います。後に触れますが、これらのソフトウェアはどちらもPopplerをバックエンドとして用いてるため、同様のメカニズムでPDFファイルを解析し画像化しています。もしEvinceやOkularの使い勝手が気に入らない場合やPoppler系のソフトでは正しく表示できない際には他のアプリケーションを探すという方針で良いのではないかと思います。

Poppler系のPDFビューア

Evince

GNOMEデスクトップ向けに作られたPDFビューアでありLinux向けのPDFビューアといえばEvinceを連想する方も多いのではないでしょうか。Ubuntu等のディストリビューションで初めから入っていることも多く使い勝手もGUIで直感的に使うことが出来ます。
01

Okular

KDE向けに作られたPDFビューアです。機能としてはEvinceと似通っていますが、Qtを使用して作られているので外観的にはKDE環境にマッチすると思います。KDEユーザーなら第一候補に挙がるソフトだと思います。
02

epdfview

フロントエンドにGTKを採用しpopplerを使用しており、使い勝手はEvinceそっくりです。Evinceで読み込めないPDFはepdfviewでも読み込めません。その点でもEvinceとの差別化は難しいという印象が否めません。UIはEvinceよりもシンプルなので、シンプルな外観が好きな方はepdfviewが良いかも知れません。
03

qpdfview

名前の通りフロントエンドにQtを使用したPDFビューアです。機能的には前述のepdfviewのQt版と捉えると分かりやすいかと思います。KDEユーザーでOkularが好みでない方は使ってみては如何でしょうか?
04

apvlv

エディターVimのキーバインディングでPDF閲覧ができるVimmerにはたまらないPDF閲覧ビューアーです。個人的には非常に使いやすいビューアーだと思っています。一方で、Adobe ReaderライクのPDFビューアを求めている方には、期待はずれかも知れません。
05

MuPDF系のPDFビューア

MuPDFはPopplerとは異なる軽量なPDF,XPSビュワーです。Poppler系のビュワーで正しく表示できないものもMuPDFだと表示できることがあり、Linuxユーザーにとっては結構重宝すると思います。

MuPDF

非常に動作が軽いPDF,XPSファイルビューアです。機能は少なく非常にシンプルです。このMuPDFをベースにしたりバックエンドとして活用したビューアも出てきています。
06

llpp

MuPDFベースのPDFビューアであり、シンプルな外観にも関わらずキーボード操作により細かい操作が可能なビューアです。MuPDFがベースとなっていることからEvinceやOkularで読み込めなかったPDFファイルも読めることが多いです。
07

番外編

GV

gvはgohstviewをベースにしたPDFビューアーです。Xaw3d ウィジットツールキットを用いているので外観はGNOMEやKDE等の現代的なデスクトップ環境にはミスマッチです。しかしPDFを閲覧する分には十分な機能を備えています。また、Popplerで開くことに失敗したPDFファイルも開ける可能性があります。
08

Xpdf

XpdfはPopplerの前身となったPDFビューアです。複数のセキュリティホールが見つかりPopplerへフォークされた後はPDFビューアとしてもバックエンドとしてもPopplerにその座を明け渡した感があるソフトウェアです。今もダウンロードして使用することは出来ますが、正直オススメは出来ません。
09

FireFox

説明するまでもないとは思いますが、ウェブブラウザのFirefoxです。PDF専用のビューアに比較すると使いにくいと感じる部分も多いですが、PDFビューアがなく、今すぐにPDFファイルを閲覧したいと言うときには役立つかも知れません。
10

最後に

Windowsユーザーの多くはPDFファイの閲覧はAdobe Acrobat Readerを使用していると思います。しかし現在ではAdobe Acrobat ReaderのLinux版が配信停止となっており、WindowsからLinuxに移行した方はPDFファイルの閲覧に困った方もいらっしゃるかも知れません。LinuxにもPDF閲覧ソフトは多くあり、ひとつのソフトで上手く開けなかったとしても他の手があるということをお伝えできればと思い記事を書きました。お役に立てば幸いです。
【関連記事】
Linuxで使える画像ビューアを集めてみた

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Ubuntu 16.04 LTSのLauncherを画面下に配置する

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こんにちは。今回のテーマは『Ubuntu 16.04 LTSのLauncherを画面下に配置する』です。ご存知の方も多いと思いますがUbuntu 16.04 LTSではLauncherの位置が変更できるようなりました。左サイドに固定されていることに違和感を感じていたユーザーにとっては朗報ですね。


【目次】
UbuntuのLauncherの位置が変更可能に
gsettingsコマンドによる設定
Unity tweak toolによる設定
dconf Editorによる設定

UbuntuのLauncherの位置が変更可能に

Ubuntuはユーザーフレンドリーなディストロとして、その地位を確立してきました。しかし独自のUIであるUnityの評価は賛否両論あり、これまでのWindows XPや7に慣れ親しんだユーザーにとってはUnityに馴染めずXubuntuやLubuntuに移行する方も多いようです。

UnityはXfce等に比較するとあまりカスタマイズ性が高くなく、ユーザーは初期状態で使うことが余儀なくされていた部分が多かったと思います。そのひとつに左サイド固定のLauncherがあり、Windowsから以降したユーザーの中には馴染めない要素の1つであったようです。
01

Ubuntu 16.04 LTSではLauncherが画面底部に配置することが可能となりました。これによりWindowsや他のデスクトップ環境に馴染んだ方もUnityが少し使いやすく感じるようになったのではないでしょうか。
02

gsettingsコマンドによる設定

gsettingsを使いコマンドで設定する方法はコマンドは少々長いですが、一番手間をかけずに実行可能だと思います。もしコマンド入力に抵抗のある方はUnity-tweak-toolやdconf Editorを使用する方法を試して下さい。

以下のコマンドを実行することでLauncherを画面下に配置出来ます。

gsettings set com.canonical.Unity.Launcher launcher-position Bottom

左サイドに戻す場合は以下のコマンドを実行します。

gsettings set com.canonical.Unity.Launcher launcher-position Left

Unity tweak toolによる設定

unity-tweak-toolのインストール

以下コマンドを実行することでインストール出来ます。

$ sudo apt-get install unity-tweak-tool

Unity tweak toolの起動

次のコマンドを実行してunity-tweak-toolを起動します。

unity-tweak-tool &

またはAlt + F2を押して”unity-tweak-tool”と入力して出てきたアイコンをクリックして起動します。
06

Launcherの設定

“Launcher”アイコンをクリックします。
03

Launcherタブの「外観」部分で”Bottom”に設定します。
04

dconf Editorによる設定

dconf Editorのインストール

以下のコマンドでインストールします。

sudo apt-get install dconf-editor

dconf Editorの起動

起動には以下のコマンドを実行します。

$ dconf-editor &

またはAlt + F2を押して”dconf-editor”と入力して出てきたアイコンをクリックして起動します。
07

Launcherの設定

画面のように”com”>>”canonical”>>”unity”>>”launcher”と開いていき、”Launcher-posison”をクリックして”Bottom”に変更します。尚、値を”Left”に戻せば左サイドに戻すことが出来ます。
05

最後に

個人的にはXfceやLXDEぐらいに便利さと質素さのバランスがとれたデスクトップ環境が好きでUnityはイマイチ使いづらいと感じていたのですが、今回Launcherの位置が変更が出来るようになり、カスタマイズ性が向上したことは良いことだと考えています。
【関連記事】
Ubuntu 16.04 LTSがリリース!新パッケージ形式snap導入

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Arch Linuxにfreshplayerpluginを導入してFirefoxでGyaoを観る

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こんにちは。今回のテーマは『Arch Linuxにfreshplayerpluginを導入してFirefoxでGyaoを観る』です。長いタイトルでスミマセン。LinuxでGyaoを観る方法 【2015年版】ではGoogle ChromeもしくはChromeを導入することで動画サービスGyao!を閲覧できるようになるという記事を書きました。今回はどうしてもFirefoxでGyao!を見たいというFirefoxファンのため今回はArch Linuxに限定で記事を書きました。もちろん他のディストロでも同様のことは出来ますのでご安心を。


【目次】
Firefoxで最新のFlash Playerを使うには
Arch LinuxにFresh Player Pluginを導入する
ユーザーエージェントの変更
Gyao!をLinuxのFirefoxで閲覧してみる

Firefoxで最新のFlash Playerを使うには

NPAPI版のFlash Playerはver.11.2まで

Firefox向けに公式に配布されているFlash PlayerはNAPI(Netscape Plugin Application Prgramming Interface)版であり、これはバージョンが11.2までとなり、その後はセキュリティアップデートのみが行われている状態です。そのアップデートも2017年(おそらく4月ごろ※1)には終了となる予定です。つまりFirefoxで公式のFlash Playerを使用する場合にはバージョン以上のFlash Playerは使用できず、Gyao等のHTML5未対応の動画サイトは閲覧できない状態となっております。

※1 コチラでNPAPI版のサポートはFlash Player 11.2のリリースから5年間とアナウンスされています。リリースが2012年の4月なので終了時期を2017年4月頃と見積もっています。

PPAPI版APIをFirefoxで使う

当然、NPAPI版が使用できないのであれば他のものを使おうという発想になります。ご存知の通り、Linux向けのFlash PlayerにはPPAPI(Pepper Plugin Application Programming Interface)版があります。これはGoogle Chrome向けにGoogleと共同で開発されているものでWindowsやMac向けにリリースされているバージョンと同じ最新バージョンが公開されています。FirefoxはPPAPIに対応していませんので、PPAPI版のFlash Playerはそのままでは使えないのですが、Fresh Player PluginのプロジェクトのおかげでNPAPI版プラグイン用のブラウザでもPPAPI版のFlash Player Pluginを使用することが出来ます。

Arch LinuxにFresh Player Pluginを導入する

既存のflashpluginを削除する

早速freshplayerpluginを導入したいのですが、その前に既存のflashpluginを削除しておきましょう。

$ sudo pacman -Rs flashplugin

freshplayerpluginを導入する

Arch LinuxではAURでfreshplayerpluginとchrome-pepper-flashというパッケージが利用できます。公式では扱いが難しいパッケージもサードパーティリポジトリの登録なく手軽に導入できる点もArch Linuxの魅力の一つだと思います。

AURの使い方はAUR(Arch User Reposytory)を活用する方法をご覧ください

今回はPackerを用いてインストールしていきます。AURヘルパーとしてyaourtを使用している場合も同様のコマンドです。

$ packer freshplayerplugin-git

freshplayerpluginが動作するにはchromium-pepper-flashが必要なのでこれもAURからインストールします。

$ packer chromium-pepper-flash

では、FirefoxのFlash Playerプラグインが11.2よりも新しいものになったか確認してみましょう。Firefoxを開きアドレスバーに”about:addons”と入力します。Shockwave Flashのバージョンが更新されていればOKです。
01

ユーザーエージェントの変更

ご存知の通りGyao!はユーザーエージェントを確認しLinuxでは視聴できないようになっています。そこでユーザーエージェントをWinやMacに切り替えることで視聴できるようになります。

ユーザーエージェントの切り替え方法は色々ありますが、個人的にはFirefox用のプラグインUser Agent Switcherをオススメします。

1. User Agent Switcherの導入

Firefoxを開いたら
ツール→アドオンを選択
「アドオンを検索」窓に”User”と入力しUser Agent Switcherを探す。
インストールボタンを押してインストール

表示→メニューバー→カスタマイズで
User Agent Switcherのアイコンをメニューバーに置いておくと便利

 

2.Gyao!用の設定

「ツール」→「Defalt User Agent」→「Edit user agent」で設定画面を出す。
「New」ボタンを押して新しいNew User Agentを選択すると設定画面が出る。

Discriptionの項目は自分のわかりやすい名前をつけます。
今回は「Gyao!」としました。

User agentの項目に

Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_8) AppleWebKit/536.25 (KHTML, like Gecko) Version/6.0 Safari/536.25

と入力し「OK」を押して保存します。
これでLinuxをつかいながらもMacと思わせることができます。

Gyao!をLinuxのFirefoxで閲覧してみる

ブラウザを再起動し、ツール>>Defalt User Agent>>Gyao!(Discriptionで書いた名前)を選択します。ではGyao!が閲覧可能か試してみましょう。PPAPI版のFlash Playerを利用することでLinuxのFirefoxでも閲覧可能となりました。
02

※大人の事情で画像は修正しています

最後に

しばらく体調を崩しており、記事が滞ってしまいました。コメントをくださった方にもお返事が遅れており大変申し訳ありません。

過去の記事ではLinuxでGyao!を観るにはGoogle Chromeを導入するのが一番手っ取り早いと書きました。確かにGoogle Chromeを導入すればPPAPI版のFlash Playerが同梱されるので楽なのですが、いちいちブラウザを切り替えるのが面倒な方もいらっしゃるかと思います。また、freshplayerpluginを使えば2017年4月以降もFlash技術が使用されたページを閲覧出来るようになります。もちろん、それまでにFlash技術が姿を消してくれていると個人的には嬉しいのですが…

【関連記事】
LinuxでGyaoを観る方法 【2015年版】
Linux+Chromiumで動画サイトGyao!を見る方法

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Arch LinuxとAndoridスマートフォンをMTP接続する

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こんにちは。今回のテーマは『Arch LinuxとAndoridスマートフォンをMTP接続する』です。 Androidスマートフォン等でもサポートされているデータ通信方式のMTP通信ですが、Arch Linuxの初期状態では使うことができず、AndroidとPC間での通信では不便なことも多いのためにお役に立てばと考え記事にしました。


【目次】
Arch LinuxとAndroidスマホをMTP接続したい
MTP接続するための準備
AndroidスマートフォンとMTP接続してみよう

Arch LinuxとAndroidスマホをMTP接続したい

MTPって何?

MTPとはMedia Transfer Protoclの略で(今のところ)USB接続でのファイル転送の通信規格です。PTP(Pictrue Transfer Protocol)の拡張版としてマイクロソフトが主導で規格化をしようとしています。名前の通りデジタルメディアプレーヤーに音楽や動画ファイルを転送することを目的に開発されています。

Arch Linuxでは標準でMTP接続ができない

Arch Linuxをインストールした初期状態ではMTP接続ができない状態です。Androidのバージョンにもよるのですが、筆者の持っているVer.4.2.2ではスマートフォンを接続してもストレージ接続でSDメモリ内にしかアクセスできず、本体のメモリにアクセスするにはMTP接続するひつようがます。筆者はスマートフォン上のファイル操作を極力PC上で行いたいので、メインメモリにアクセス出来ない状況には閉口していました。

MTP接続するための準備

libmtpのインストール

pacmanを用いてlibmtpをインストールします。以下のコマンドを実行して下さい。

$ sudo pacman -S libmtp

筆者のケースではインストールするだけで特に設定は必要なかったのですが、デバイスによっては設定ファイルの修正等が必要な場合もあります。詳細はhttps://wiki.archlinuxjp.org/index.php/MTP#.E3.82.A4.E3.83.B3.E3.82.B9.E3.83.88.E3.83.BC.E3.83.ABをご覧ください。

GNOME系のデスクトップ環境ではgvfs-mtpをインストール

GNOMEやXfcet等のデスクトップ環境ではファイルマネージャー上でGUIでファイルを扱うためにgvfs-mtpをインストールします。以下コマンドを実行します。

$ sudo pacman -S gvfs-mtp

筆者のデスクトップ環境はXfceですが、gvfs-mtpをインストール後にファイルマネージャーでファイルを扱えるようになりました。

KDEユーザーはkio-extrasパッケージをインストール

KDEのドルフィンでファイルを扱う場合はkio-extrasをインストールします。(ただし、筆者はKDE環境では実証できておりません。)インストールには以下のコマンドを実行します。

$ sudo pacman -S kio-extras

AndroidスマートフォンとMTP接続してみよう

では準備が整ったのでAndroidスマホとArch Linuxを接続してみます。単純にデータ通信が可能なUSBケーブルでスマホとPCを接続します。Android側では以下のような画面となり接続方法を選ぶ画面が出ます。筆者の使用しているAndroidは4.4ですが、他のバージョンでも似たような画面だと思います。

Android側でMTP接続を選択します。
01

筆者のスマートフォン(シャープ製SHL23)では特に設定不要で認識されました。
02

Android本体メモリの内容がファイルマネージャーで扱えるようになりました。
03

最後に

メインマシンにArch Linuxを使っているために他のディストロにAndroidスマートフォンを接続したときの挙動は確認できていませんが、いずれUbuntu系のディストロでも調査して記事にしたいと考えています。しかし、個人的にはAndroid3.x時代のよううに本体メモリにもUSBストレージとしてアクセス出来るようにしてもらえれば良いのにと考えてしまします。
【関連記事】
Arch LinuxでBrother製プリンターを使う
Arch LinuxでNTFSファイルシステムを扱う

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Arch LinuxにOpenCV3を導入して遊んでみた

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こんにちは。今回のテーマは『Arch LinuxにOpenCV3を導入して遊んでみた』です。最近、iOS上でOpenCVによる動画の処理をする機会があり、LinuxでもOpenCVを使ったプログラムを書いてみたら面白そうだと思い、試してみました。今回は動画をリアルタイムで特徴検知する簡単なサンプルプログラムを書いてみましたが、他にもアイデア次第で色々なことが出来ると思います。OpneCVはC/C++,Python,Java等の言語で使用できますが今回はC++で書いています。


【目次】
OpenCVとは
Arch LinuxにOpenCVをインストールする
C++版OpenCVで動画のリアルタイム画像処理
サンプルプログラムのコンパイル
実行してみる

OpenCVとは

本記事をご覧の方には説明は不要かも知れません。OpenCVはIntelによって開発されたコンピュータービジョン向けののオープンソースライブラリです。(OpenVCのライセンスはBSDライセンスですが、拡張モジュールであるopencv_contribにはライセンス上の制限があるものも含まれ配布などの際には注意が必要です。)OpenCVを使うと動画の顔認識や、画像処理をバッチ処理するなどのプログラムが簡単に作成できます。

Arch LinuxにOpenCVをインストールする

OpenCVは多くのディストリビューションで公式リポジトリから提供されています。筆者はArch Linuxでインストールをしました。

Arch LinuxからOpenCVをインストールするのは非常に簡単で以下のコマンドを実行するだけです。

$ sudo pacman -S opencv

もし拡張機能を使いたい場合はAURからopencv-contribもインストールします。

OpenCVがインストールされたかどうかは以下のコマンドを出力して見ましょう。ヘッダーの場所が表示されればOKです。

$ pkg-config --cflags opencv

C++版OpenCVで動画のリアルタイム画像処理

今回はUSBカメラから読み込んだ動画から特徴点を検出して動画として返す簡単なサンプルを書いてみようと思います。OpenCVに関する情報はネット上で沢山収集出来ます。今回のサンプルはOpenCV3に対応させていまのでOpenCV2.x系とはディテクター周りの書き方が異なっています。

#include <iostream>
#include <opencv2/highgui/highgui.hpp>
#include <opencv2/core/core.hpp>
#include <opencv2/features2d.hpp>
#include <opencv2/opencv.hpp>
#include <opencv2/imgproc.hpp>

using namespace std;
using namespace cv;

int main() {
    VideoCapture cap(0);
    // DetectorにはFASTを使用
    Ptr<Feature2D> detector = FastFeatureDetector::create();
    vector<KeyPoint> keypoint;
    Mat frame,gray_image;

    if(!cap.isOpened()) {
        return -1;
    }

    while(1) {
        /*
         * ここでフレームごとの処理を実行する
         */
        
        cap >> frame;

        // キャプチャ画像をグレースケールへ
        cvtColor(frame, gray_image, CV_RGB2GRAY);

        // 特徴点を抽出
        detector->detect(gray_image, keypoint);

        // 検出した特徴点を描画
        for(int i = 0; i < keypoint.size(); i++) {
            KeyPoint *point = &(keypoint[i]);
            Point center;
            int radius;
            center.x = cvRound(point->pt.x);
            center.y = cvRound(point->pt.y);
            radius = cvRound(point->size*0.25);
            circle(frame, center, radius, Scalar(51,0,255));
        }


        imshow("window",frame);

        int key = waitKey(1) & 0xff;
        if(key == 'q') {
            break;
        } else if(key == 's') {
            imwrite("capimage.jpg", frame);
        }
    }
    destroyAllWindows();
    return 0;
}

サンプルプログラムのコンパイル

C/C++で外部ライブラリを使用経験のある方には当たり前の話のなのですが、openCVのヘッダーやライブラリの位置をコンパイル時に示す必要があります。今回は以下のようなMakefileを作成して対応することにします。

LIBS = pkg-config --libs opencv
CFLAGS = pkg-config --cflags opencv

test: testopencv.o
	g++ -o $@ $(LIBS) testopencv.o

testopencv.o: testopencv.cpp
	g++ -c $(CFLAGS) testopencv.cpp

clean:
	rm -f testopencv.o

Makefileが作成できたら作成したファイルのディレクトリ上で以下コマンドを実行します。

$ make

実行してみる

ではコンパイルされた実行ファイルを実行し見ましょう。今回はtestという実行ファイル名になっています。

$ ./test

別ウィンドウが開きWEBカメラの動画に特徴検知された部分が赤い点で描画された動画が映ると思います。(画像中の書籍は『Excellで学ぶ多変量解析入門』です。本棚から出してきました。)
01

プログラムはqを押すと止まり、sを押すと静止画を保存します。

最後に

OpenCVに関する記事はネット上にも沢山あり今更という感じは下のですが、本記事がプログラミング初心者の方の何かのきっかけになればと思い、導入から実行までを記事にしました。OpenCVの使い方に関する記事はopencv.jp/cookbookが使いやすいと思います。

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